好きなことを好き放題やったらいい。その先にあったのは、 経済産業省から「世の中を変える」という選択

社会課題の解決をテーマとしたインターンシップを全学年向けに開催する経済産業省。経済産業省で働くとは?入省を決めたきっかけは?インターンシップを企画する採用担当の八木 春香さん、浅海 瞳さんのお二人より、インターンシップでの取り組みや、学生生活を通してやりたいことを見つけるための考え方を、本記事にてお伝えいただきます。

 

民間企業志望者も政策立案を体験

 

――経済産業省のインターンは全学年を対象に実施されているのですね。

浅海:はい、メインは大学3年生と修士1年生になりますが、大学1, 2年生の参加者もいます。5,6人のグループに分かれ、実際に政策を作ってみようというコンセプトの「政策シミュレーション」というワークに取り組んでもらっています。経済産業省が何をやっているか知ってもらいたいので、社会課題の解決に向けての政策立案に向き合っていただきます。

浅海瞳氏:経済産業省 大臣官房 秘書課 係長(採用担当)
東京農業大学卒業後、2014年、経済産業省入省。製造業の環境・エネルギー政策(再生可能エネルギー関連、環境規制、研究開発等)の取りまとめ、防災政策の立案、技術等情報管理の法整備に携わり、2018年2月から現職にて新卒・中途採用等を担当。

 

――大学1年生でも参加できるのですね。参加対象学生を広く設定している意図はありますか?

浅海:就活の「選考」ということは意識せず、これまで国家公務員を考えていなかった学生さんも含め、知見を深めて将来の選択肢の幅を広げてもらうことや、徹底的に考え抜くための思考法を身につけてもらうこと、そしてあわよくば、経済産業省のファンになってもらうことが狙いなので、学年を絞らず、対象を広くしています。

「取り組みを多くの学生に伝え、知見を広げて欲しい」と熱く語る、インターンを統括する課長補佐の丸田 康一郎さん。

 

――参加される学生さんは、公務員志望の方が多いのでしょうか。

浅海:いえいえ。民間志望の学生さんも多いです。業界はもちろん、文理や専攻も問わず参加いただいています。政策立案というと難しそうなイメージがあると思いますが、ワーク中も経済産業省のメンバーがサポートするので、特別な知識も不要です。実際に八木さんは民間志望でしたよね。

 

民間を目指した学生時代

 

――八木さんは経済産業省を志望されていなかったのですか?

八木:そうですね。実は大学院までは研究者を目指していました。そもそも国家公務員になることすら、考えたこともありませんでした(笑)。小学生の頃に教科書で地球温暖化を知って、環境・エネルギー問題に興味を持ったことをきっかけに、ずっと「世界を救う」研究者になりたかったんです。

 

――ターニングポイントは何だったのでしょうか。

八木:夢だった研究職に自分の限界を感じたことですね。院進学後、研究室に天才がたくさんいて圧倒されて。自分があえてここで粘るべきなのかと疑問に思うようになり、行き先を失いました。でも、それでも世の中を良くしたいという想いは消すことが出来ませんでした。考えた結果、別の道を探そうと決めて、民間企業の就職へ方向転換しました。

 

――別の道の選択肢にまだ経済産業省はなかったのですね。

八木:はい、全く選択肢にありませんでした。単なる興味から、経済産業省の環境・エネルギーがテーマだった回のワークショップに参加したことがあったのですが、その繋がりで、当時のワークショップの担当者の方からもう少し話をしないか、と連絡をもらいました。

面談も最初は興味本位で承諾しましたが、実際、環境・エネルギー分野の最前線で活躍している方だったので、フラットにディスカッションすることができて、すごく面白かったんです。

話していく中で、経済産業省が環境・エネルギー問題を解決するだけではなく、『将来人が苦しむことを除くために、すべての事象からアプローチする』というのがミッションであることが伝わり、とても共感したことを覚えています。

八木春香氏:経済産業省 大臣官房 秘書課 課長補佐(採用担当)
京都大学卒業後、2011年、経済産業省入省。イノベーション政策やダイバーシティ・女性活躍の推進などに携わった後、2018年8月から2019年3月まで「経営現場研修」としてメルカリ・メルペイに所属。2019年4月から現職にて、新卒・中途採用と経産省内の組織改革を担当。

 

――結果、内定をもらって、入省を決められたのですね。

八木:いえ、まだその時点では別の民間企業に入社する予定でした。考えが変わったきっかけは2つあって、1つ目は研究室の先生に「女の子なんだから苦労して官僚にならなくていい」と言われたことです。

教授は大変さを知っているからこそのアドバイスをしてくれたんだと思うんですけど、その時初めて疑問が浮かんだんですよね。私は楽な方に逃げようとしてるんじゃないか、って。

それと、実は官僚としてやっていける自信が無かったので、一度内定をお断りしました。「他の優秀な人と間違えてるんじゃないか」という話を面接官にしたら、「面接時の能力を見てるのではなく、将来どう伸びていくかを見据えて評価してるから大丈夫、保証する」と言ってもらえたんです。一緒に世の中を変えよう、と背中を押してくれました。

 

第一号としてのベンチャー出向

 

――実際に入省されていかがでしたか。

八木:東日本大震災のあった年に入省したので、入省後すぐは原子力防災の新しい指針の考案や、川内原発の防災訓練の実施など、震災関連の業務にあたっていました。その後は、世の中を変えるような天才たちが脚光を浴びられるようなことに貢献したくて、イノベーション政策を作るプロジェクトに立候補しました。

その中で、イノベーションが生まれない根本的な原因は、社会全体の挑戦しない風土や人材流動性が低いこと、すなわち人材の硬直化にあると気付いたので、まずは自分自身が挑戦してみようと思ったんです。

そこで、人事制度や組織体制の整え方を学ぶために、組織改革に力を入れているベンチャー企業に出向する制度を人事部に新たに作ってもらい、私が第一号として、実際にメルカリさんで8ヵ月働きました。経済産業省に戻った今は、その時の経験を活かした組織改革や採用業務に携わっています。

 

――出向先はどのように決めたのですか?

八木:メルカリさんの記事を読んでいると、コストをかけて人事制度や組織風土をすごく考えていることが伝わってきて。面白いな、この組織の中で私も働いてみたいなと思いました。実際に働いてみると、「意地でも大企業病に陥るまい」と本気で取り組んでいることが感じられて、とても刺激的でした。

 

ルーツは「お好み焼き屋」というベンチャー企業

 

――バイタリティありますね。幼少期からですか?

八木:そうですね、おばあちゃんの影響が大きいと思います。実家のすぐそばでおばあちゃんがお好み焼きをやっていたのですが、ほぼ365日遊びに行っていました。

おばあちゃんは言わば女一人でベンチャー企業を切り盛りしているみたいな感じだったので、今思えば彼女のバイタリティに影響を受けていると思います。孫には礼儀作法とか厳しくて、ちゃぶ台を投げられたこともあるんですけど(笑)。

お店には横の商店街の人がよく人生相談や愚痴を言いに来ていて、人間の生々しい姿の話を日常的に聞いていたので、子供ながら自然と社会像をつかめていましたね。

――おばあちゃんが近所の人の人生相談を受けるように、八木さんも学生さんの進路の悩み相談に乗っているのですね。

八木:学生さんに対しては真剣に考え過ぎて、ほっといてほしい領域まで踏み込んでいるかもしれません(笑)。

学生さんの話を聞いていると、その先どういう道を歩んでいくかを勝手に想像してしまうので、その考え方やばいぞ、って真剣に止めることもあります。見栄えだけを気にしすぎるのではなく、本当に自分がやりたいことを考えて、自分の人生を作っていってほしいと思っています。

自分の幸せは自分が決めるんだから、まずは自分の幸せの基準を知るべきです。隣の友達と自分を比較して、それっぽい会社に入るための企業研究をしていたら、もったいないなって思っちゃいます。

気持ちはすごくわかるんですけどね。私もそうだったので、、、でも、死ぬ間際に「あー就職ランキング1位の会社に入れて幸せだったわー」なんて思うわけないんです。

 

感情の「サンプル」を積み重ねて自分を知る

 

――やりたいことはどう見つけたらいいのでしょうか。

八木:やり方は2つあって、両方交わるところがその人のやりたいこと・目指したいことだと思っています。1つ目は、足下から考える。自分がどういうときに心地良く思うのか、どういうときに嫌だと思うのか、常に自分自身をよく観察してみることです。

でも、何もしていない状態では、何も感じる訳がありません。RPGに例えると、最初の村から出たら怖いので一歩も出ません、なんて言ったら何も始まらないですよね。まず何でもいいからやってみて、「心地良いと感じるとき」と「嫌だと感じるとき」に分類してください。

体験からくる感情を「サンプル」として積み重ね、分類し、観察することが大切だと思います。いろんな出来事に対して、自分の心がどういう波形を描くのかをサンプリングするという感じですかね。理系っぽすぎますか。(笑)

2つ目は、将来から逆算して考える。究極、最後死ぬときに何が達成出来ていたら嬉しいと思うか、考えることです。お金なのか名誉なのか社会貢献なのか家族なのか。それは人それぞれのはずです。これは直感も大きいと思います。

その2つが見えてきたら、そこから先、いわゆる就活用の志望動機に仕上げるのは単なる作業になるので、すぐ出来ます。自分の軸が見えてないまま志望動機を書くと、自分自身が腑に落ちていないから、なんか行ったり来たりしちゃうんですよね。

自分の軸っていうものがわかんないから困ってるんだよーという声が聞こえてきそうですが、いきなりは見つからないし、数年内に見つかるとも限らないと思うので、焦りすぎず、色々と冒険したら良いと思います。自分の軸を見つけるという観点から、幅広い世界を知ることのできるファーストキャリアを選ぶという考え方もありだと思います。と・・・偉そうにすみません。

――最後にお二人から学生さんへのメッセージをお願いします。

八木:好きなことを好き放題やってください。好きなことを好き放題やるには、周りに流されず、自分の価値観を理解することから始めてみることです。自分の人生を大切に生きてほしいからこそ、手を抜かないで、自分のサンプルをたくさん見つけていってください。

浅海:この記事を読んでくれている皆さんに、経済産業省のイベントでぜひお会いしたいです。経済産業省では、「政策テーマ別説明会」という各政策の詳細や最新情報についてご説明するものと、「政策シミュレーション」という政策立案の体験ができるグループワークなどを中心に開催しています。

経済産業省が扱う社会課題は様々で、そのすべてが日本の最前線です。また、経済産業省の職員は、まっすぐに社会課題に向き合っているものたちばかり。きっと皆さんの「サンプル」がたくさん見つかります。経済産業省に入らなくてもいいので、まずは私たちと、あなたが生きていくこの社会を知りに来てください。絶対に後悔はさせません。

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