「なおす」とはどこの方言?その意味や「片付ける」との違いを解説!

「なおす」とはどこの方言?その意味や「片付ける」との違いを解説!

「なおす」という方言を聞いたことがありますか?初めて聞く方にとっては「修理する」という意味だと思うかもしれませんが、方言の場合は意味が異なります。一体「なおす」は、どういう意味で使われているのか、またどのあたりで使われているのかをご紹介します。

方言「なおす」クイズ

本題に入る前に、まずは「なおす」を使った方言クイズにチャレンジ。

勉強道具を「なおす」

上の文において、「なおす」とはどういう意味でしょうか。
一見非常に簡単そうな問題ですが、方言であることをしっかりと理解した上で考えてみましょう。

勉強道具を「なおす」の正解は?

クイズの正解は「片付ける」という意味。

標準語としては「修理する」になりますが、一部地域では「片づける」ということを表しています。
このクイズに正解した方は、日常的に「なおす」を使う地域に住んでいる方ではないでしょうか。

方言「なおす」という言葉が使われる地域

「なおす」という方言が使われる地域は主に西日本。

そのため、同じ西日本出身同士の場合は意味が通じますが、相手が東日本出身の場合はあまり通じません。
また、方言が使われる範囲自体も広いため、上京して初めて「なおす」が方言だと気づく人も多いですよ。

「なおす」の意味

クイズの正解でも紹介しましたが、「なおす」は「片付ける」という意味。
意味自体も日常生活上でよく使う言葉のため、多くの西日本出身者が「なおす」を多用しています。
特に「給食の時間のため机の上をなおす」など、学校では頻繫に耳にする言葉です。

「修理する」「片付ける」の見分け方

「なおす」という言葉は、標準語の場合「修理する・治す」という意味になりますよね。
果たして方言の「なおす」と標準語の「なおす」の見分け方はあるのでしょうか。

残念ながら、明白な見分け方はなく、文脈やその状況に応じて方言なのかどうか変化します。
 

方言「なおす」の具体的な使用例

文脈や状況に応じて意味が異なる「なおす」という方言。
もし、出張や引っ越しで東日本から西日本に住むことになった際、なかなかすぐには「なおす」がどっちの意味なのか分からないかもしれません。
そのためにも、例文を使ってもう少し具体的に紹介します。

例文1.「自転車をなおして」

まず最初の例文は「自転車をなおして」という言葉。

もし、パンクした自転車に対して「自転車をなおして」と言われた際には、
「修理して」という意味。
一方、歩道の真ん中にあるといった、通行の妨げになっている自転車に対して「自転車をなおして」と言われた際には、「修理して」ではなく「片付けて」という意味がふさわしいでしょう。
 

例文2.「机の上をなおす」

続いての例文は「机の上をなおす」です。

この場合、標準語の「修理する」を使うと「机の上を修理する」となり、
何のことなのか非常にあいまい。
しかし、方言の場合は「机の上を片付ける」となるため、意味が理解できますよね。
 

「なおす」は疑問文になると難しい

このように「なおす」は、状況によって意味が変化します。
そのため、疑問文で使われると難解なものに。

「昨日なおした服ってどこになおした?」

このような疑問文の場合は、「昨日修理した服ってどこに片付けた?」となりますが、
「昨日片付けた服ってどこに片付けた?」ともなります。
慣れた場合は特に考えずに済みますが、いきなりこんなこと聞かれた際には、なんのことなのか分からないかもしれませんね。


 

方言「なおす」のもう1つの意味とは?

「なおす」には「片付ける」以外にも、もう1つ意味があります。
もう1つの意味自体も西日本のある地域だけというわけではなく、西日本全土で使われています。

読む前にまずは何の意味が他にあるのか考えてみましょう。

もう1つの意味「元に戻す」

「片付ける」と似たような意味ですが、「なおす」のもう1つの意味とは
「元に戻す」という意味。
例文は以下の通り。

「パソコンを初期設定になおす」

標準語にすると「パソコンを初期設定に戻す」という意味。
最初紹介した「片付ける」を使うと、「パソコンを初期設定に片付ける」となってしまいます。
それよりも「元に戻す」という意味を使った方が、文として成立しますよね。

方言「なおす」は県によって異なる

様々ある方言の中でも「なおす」は比較的広範囲で使われる方言です。
しかし、それ故に県によって意味が異なるケースも。
また、西日本なのに使わない県もありますよ。

「元に戻す」を多用する広島県

多くの世界遺産が集まる広島県の場合は、先ほど紹介した「元に戻す」という意味で「なおす」を利用します。
中国地方全域ではどうなのかという問題ですが、お隣の山口県や兵庫県では「片付ける」という意味が多用されがち。
広島県だけの特徴といえるでしょう。

「なおす」を使わない愛知県・岐阜県

日本三大都市である名古屋がある愛知県。
愛知も西日本の領域内ですが、他県と比べて「なおす」を多くは使いません。
また、岐阜県でも愛知県同様に頻繁に使わない模様。
東日本との境目に位置することもあって、「なおす」の文化がそこまで浸透していないのかもしれませんね。

他の県では「片付ける」がベター

その他の県では、「片付ける」という意味で使われるのが一般的。
もちろん「元に戻す」という意味で使わないということはないですが、
広島県ほど多用はしません。

方言「なおす」に似ている表現

最後に「なおす」に似ている他の方言を紹介します。
実は「片付ける・元に戻す」という意味で使われる方言が東日本にもありますよ。

「かたす」

東日本で「片付ける・元に戻す」の意味を表す方言として「かたす」があります。
この方言、東日本だけではなく愛知県でも使われています。
西日本ではあまり使われない方言のため、西日本で話すと意味が通じないかもしれませんね。

「しまう」

西日本では「なおす」とは別に「しまう」という方言があります。
「引き出しにしまう」「倉庫にしまう」といったように、物を何かの中に片付ける際に「しまう」を使います。

「なおす」は方言と知っていても、「しまう」を方言だと思っていなかった西日本出身者は多いのではないでしょうか。

まとめ

「なおす」という方言について今回はご紹介しました。
西日本ではよく使われる方言ですので、覚えておくといいでしょう。
「離合」や「ばり」など、西日本にはまだまだ方言が残っています。
もし今後西日本へ引っ越しする方や出張で出掛ける際には、方言についてもっと調べてみてはいかがでしょうか。

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