脱・ゆるブラック。「仕事はラクだが、力がつかない」「自分の市場価値に自信が持てない」…そんな悩みを抱えるのではなく、“ラクではないが力がついた”と胸を張れる人になりたい。そんな想いを胸に、ラクではないが力がつく環境=「若手ホワイト企業」で奮闘する若手社員の経験にフォーカスし、自分の力でキャリアを切り拓くためのエッセンスを紐解く。
●若手ホワイト企業とは?
新卒スカウトサービス『iroots』では、会社の評判プラットフォーム「エンゲージ 会社の評判」に寄せられた口コミの中から「20代の成長環境」と「実力主義」のスコアにフォーカスし、“ラクではないが力がつく”企業を「若手ホワイト企業」と認定。▶️若手ホワイト企業について詳しく知る
人材採用・入社後活躍支援を目的として、エン転職、AMBI、engage、irootsなどのHR事業を中心に、新規事業・海外事業も多数展開している。
設立:2000年1月
上場区分:東京証券取引所 プライム市場
従業員数:単体2,135名(2024年3月末現在)
目次
「英語は手段でしかない」。コロナ禍の就活を経て、自分が本当にやりたいことに気づいた
エン・ジャパン株式会社 人財戦略室 新卒採用グループ 弘岡百々香
関西外国語大学外国語学部卒。2022年に新卒で入社後、エン転職のコンサルティングセールスとして中途採用支援に従事。事業部・営業部にてMVPを獲得。2023年の冬に人財戦略室へ異動し、新卒採用を担当。採用面接や新入社員の育成、イベント企画、ブランディング戦略プロジェクトなどに携わっている。
―最初に、エン・ジャパンに入社を決めるまでの経緯について教えてください。就活をはじめたときには、どのような軸で企業選びをおこなっていましたか。
外国語大学で英語を学び、留学経験もあったので、最初は「海外に関われるか」と「英語が使えるか」を軸に企業を見ていました。本当はキャビンアテンダントを目指していたのですが、コロナの影響でどこも採用を見合わせてしまい…。
このままキャビンアテンダント一本で就活をしていくのは厳しいと感じ、改めて自己分析からやり直すことにしました。それまでずっとキャビンアテンダントになることを目標にしていたので、他に興味の持てる仕事はあるんだろうかと不安に思ったことを覚えています。
しかし自己分析を進める中で、私がやりたいのはいろいろな人の価値観や考え方に触れて視野を広げることであり、英語はあくまでもその手段でしかないことに気づきました。この気づきを得てからは、人材会社や広告・Webマーケティング会社、商社・物流など、外資・日系に関わらずさまざまな企業を見るようになっていきました。
この頃には、英語が使えるかどうかよりも、会社の理念や方針に共感できるか、年功序列ではなくフラットな組織であるか、実力が正当に評価されるかなど、カルチャーを重視するようになっていました。世の中のために本気で仕事がしたいと思っていたので、自分がモチベーションを高く持ち続けられる環境を選びたかったんです。
―その中で、エン・ジャパンに興味を持ったきっかけを教えてください。
部活の経験から人のパフォーマンスが環境によって大きく変わることを実感していたので、“組織づくり”の文脈でエン・ジャパンに興味を持ちました。
大学2年生の秋ごろに代表が登壇する会社説明会に参加したのですが、堂々と司会を務めていたのが新卒1年目の人事の方だったことと、比較的フラットに代表とコミュニケーションをとっていることに驚きました。そして、ここであれば年次に関わらずやりがいのある仕事に携われるのではないかと思い、選考を受けてみることにしました。
本選考に進むと担当人事の方がついてくれたのですが、「一緒に頑張っていこう」というスタンスで寄り添ってくれたことが印象的でした。幼少期からの経験や価値観を線として捉え、どうしたら納得した状態で就活を終えられるのかということを一緒に考えてくれたことが嬉しかったですね。
だからこそ私も本音で話すことができましたし、ここまで親身になってくれる会社は他になかったので、徐々に志望度が上がっていきました。
―選考を経て、エン・ジャパンに入社を決めた理由を教えてください。
最後の決め手になったのは、“入社後活躍”という理念への共感です。エン・ジャパンはおもに人材採用の支援をおこなっていますが、入社後の定着・活躍にまでこだわって事業を展開しているところに共感しました。
留学等で客観的に外から日本を見る機会が多かった影響もあり、もともと日本の幸福度の低さに疑問を持っていたので、仕事を通じて社会で活躍する人がもっと増えれば、そういった課題の解決につながるのではないかと思いました。
加えて、そういった理念を社員一人ひとりが体現し、サービスやプロダクトにも反映されている部分も信頼できると感じ、入社を決めました。
自分と同じように誇りを持って働ける仲間を増やしたい。自ら手を挙げ、新卒採用人事に
―2022年にご入社されてから、今までどのような業務に携わられましたか。
最初は「エン転職」のコンサルティングセールスとして、中途採用支援のアプローチから提案、受注、掲載後のフォローまでを一貫しておこなっていました。
私が担当していたのはおもに中小企業のお客様で、商談相手の半数が経営者の方でした。業務範囲が広いので苦労したこともたくさんありましたが、とにかく量をこなすことを意識し、1年目には営業部や事業部のMVPを獲得しました。
その後、1年目の秋ごろから人事の仕事に興味を持つようになり、同年の冬に新卒採用グループへ異動しました。人事に興味を持ったきっかけは、採用を通じてエン・ジャパンの良さをもっと広めていきたいと思ったからです。
エン転職のコンサルティングセールスをおこなう中で、想像していた以上に理念の浸透を実感し、だからこそプロダクトに誇りを持って日々働けるのだと感じました。自分はこの会社に入れて本当に良かった、だからこそ同じように誇りを持って働く仲間をもっと増やしていきたいと思い、人事を目指すようになりました。
上司も異動したいという私の気持ちを受け止めてくれ、人事へ異動したメンバーを紹介してくれたり、情報交換のランチ会を設定してくれたり…。無理に引き留めるのではなく、むしろ応援してくれたことがとても嬉しかったです。その後、打診をいただいて異動が決まったときも一緒に喜んでくれて、本当にありがたかったですね。
今は新卒採用人事として、おもに学生面談やイベント登壇、新人育成などを担当しています。また、今期からは新たなミッションとして学生集客の戦略立案や、採用ブランディングのプロジェクトにも参画しています。
“数字”ではなく“人”に向き合うことで、ユーザーファーストを体現する
―入社してから今までの間に「ラクではないが力がついた」と思う経験を教えてください。
人事になった当初は、入社後活躍を大切にしたい気持ちと、人事として果たさなければいけない役割の間で葛藤しました。エン・ジャパンの良い面だけを伝えれば内定承諾してくれる方は増えますが、その分入社後のミスマッチも増えてしまう。一方で、今後エン・ジャパンが成長していくために必要な採用人数を達成しなければいけない…。
その葛藤を抱えたまま採用活動を続けるのは違うと思ったので、上司とのミーティングの中で、採用人数以外の部分も振り返りをおこなうようになりました。具体的には、面談を通じて学生さんに会社のリアルな部分を伝えられたか、気づきを与えられたか、などの指標です。これをやることで、採用人数という“数字”ではなく、“人”に向き合えるようになったと感じます。
効率ではなく学生さんのことを考えるようになり、結果としてプラスアルファの行動を取れるようになったからではないかと思います。「弘岡さんのおかげで自分自身が本当に大切にしている価値観に気づきました」と言ってもらえたときは、何よりも嬉しかったですね。
エン・ジャパンはすべてのサービスやプロダクトに「ユーザーファースト」を掲げていますが、それは採用活動においても同じだと考えています。イベントなどを企画する際にも、自分たちが言いたいことだけでなく、学生さんのみなさんが求めていることを提供できるように心がけています。
―弘岡さんは今後どのようなキャリアを歩んでいきたいですか。
入社後活躍やユーザーファーストなど、エン・ジャパンが大事にしている理念をより多くの方に知ってもらえるよう、ゆくゆくは海外事業の組織づくりにも携わっていきたいです。
そのためには、新卒採用だけでなく中途採用、人事企画や評価制度などの領域についても学ぶ必要があります。今年は昨年とまったく違うことにチャレンジさせてもらっていますし、戦略に近い部分にも携わらせてもらっているので、引き続き人事としての幅を広げていきたいです。
・採用支援だけでなく、入社後の定着・活躍にこだわって事業を展開する「社会貢献性」
・年次に関わらず、能力や成果に応じて裁量のある仕事に携われる「20代の活躍環境」
・志向性に応じて別のキャリアにもチャレンジできる「社内公募制度」