脱・ゆるブラック。「仕事はラクだが、力がつかない」「自分の市場価値に自信が持てない」…そんな悩みを抱えるのではなく、“ラクではないが力がついた”と胸を張れる人になりたい。そんな想いを胸に、ラクではないが力がつく環境=「若手ホワイト企業」で奮闘する若手社員の経験にフォーカスし、自分の力でキャリアを切り拓くためのエッセンスを紐解く。
●若手ホワイト企業とは?
新卒スカウトサービス『iroots』では、会社の評判プラットフォーム「エンゲージ 会社の評判」に寄せられた口コミの中から「20代の成長環境」と「実力主義」のスコアにフォーカスし、“ラクではないが力がつく”企業を「若手ホワイト企業」と認定。▶️若手ホワイト企業について詳しく知る
正確なキャリアデータとデータ利活用の知見、国内屈指の広告配信技術を基にした企業のデジタルマーケティングを支援する「マーケティングソリューション事業」と、顧客企業の生活者への接点に対して、データを用いたCX向上や新しいマネタイズ機会の創出を支援する「データソリューション事業」を展開。
設立:2014年10月
従業員数:373名(2024年4月1日現在)
目次
長期インターン経験を通じて、“ハイブリッドスタートアップ”というキーワードに興味を持った
Supership株式会社 データソリューション事業領域 リテールメディア企画部ディレクション1G
開発ディレクター 海野 佳奈子
筑波大学芸術専門学群デザイン専攻卒。大学時代にベンチャー企業で長期インターンを経験したのち、2022年に新卒でSupership株式会社へ入社。リテールメディア企画部に配属後、ECサイト向けサイト内検索エンジンの開発ディレクターとして、開発・運用、新規提案などに携わり、現在は複数の大手ECサイトの検索機能改善プロジェクトをリードしている。
―最初に、Supershipに入社を決めるまでの経緯について教えてください。就活をはじめたときには、どのような軸で企業選びをおこなっていましたか。
大学時代にプロダクトデザインを中心に学んでいたことから、そのままデザインの道へ進むことを3年生までは考えていました。
ですが、ベンチャー企業での長期インターンをきっかけに「ビジネス側に回りたい!」と企業選びの軸を大きく転換しました。それはビジネス側の仕事が面白かったこともそうですが、ベンチャーならではの意思決定の早さや個人の実力が求められる中で、私が学んできたことを活かせる環境であると感じたからです。
他のことにチャレンジすることでより自分自身を磨ける環境に身を置きたいと感じたため、就活軸は「知名度や資金にとらわれない、ベンチャー特有のスピード感がある会社」と決めて、そこからは業界ではなく、希望の軸を満たす企業を探して就活をしていました。
―最終的にSupershipに内定承諾した理由について教えてください。
「知名度や資金にとらわれないベンチャー特有のスピード感がある会社」という就活軸を持ちながら始めた就活の中で、Supershipの「ハイブリッドスタートアップ」というコンセプトに惹かれたのが最初に惹かれたきっかけでした。
KDDIを母体とする安定した基盤を持ちつつ、ベンチャーのようなスピード感や裁量権があるとお聞きし、私の企業選びの軸を体現したような企業だと、より魅力を感じました。
当時は新卒社員が主体となって形成する組織文化がまだ発展途上で、自分たちの手で新しい価値観を築いていけることも内定承諾をした理由のひとつです。選考中も大勢の就活生の1人ではなく、一個人として向き合ってくださった人事面談や面接が印象的で、”異なる価値観を繋げる”というバリューを大切にしていることが伝わり、Supershipの多様な価値観を尊重する風土にも惹かれました。
熱意あふれる仲間たちと共に成長できる環境に魅力を感じ、最終的に”人”が決め手となって、入社を選びました。Supershipに集まる方々は当時も現在も、個性的で熱量の高い人ばかりです。
”なんでもスペシャリスト”だからこそ、新卒からプロジェクトのゴールを見据えて自分から行動できるように
―2022年にご入社されてから、今までどのような業務に携わられましたか。
入社後はジョブローテーションで各部署を回りつつ研修を受け、最終的に自分の希望と適性に合った部署に配属されることになっています。私は希望していたデータソリューション領域のリテールメディア企画部に配属され、ディレクターとしてECサイト内に設置する検索エンジンの開発や運用、販促に携わることになりました。
Supershipでは1人が幅広い業務を担当する“なんでもスペシャリスト”として活躍することが求められるため、開発、運用、効果検証はもちろん、新規営業や提案、プロダクトのPRまで、多岐にわたる業務に携わることで、総合的なスキルを磨くことができます。
私自身も入社してすぐに専門知識や、自社プロダクトについてのインプットと案件のサブディレクターを経験し、それ以降は新規商談に参加したりメインディレクターとして新規開発案件を担当したりしました。
ECサイト市場が盛り上がっているフェーズでもあるため、1年目でも若手一人で複数の案件の新規営業からディレクションに至るまで、幅広く担当させていただきました。そのため案件獲得からニーズに応じた開発、運用・効果検証までを一貫して経験することで、若手のうちからプロジェクトの全体を見据え、ゴールに向かって自ら行動ができるようになりました。
“イエスマン”を脱却し、顧客と伴走できるパートナーになるまでの道のり
―入社してから今までの間に「ラクではないが力がついた」と思う経験を教えてください。
”なんでもスペシャリスト”として携われる領域が広いからこそ、自分の知識や経験不足を痛感する場面がたくさんあり、その度に大きく成長してきたと感じています。
入社1年目、開発案件のサブ担当として一人でお客様との大きなミーティングに参加したのですが、いただいたご質問に全く答えられず…。検索エンジンのプロとして責任ある立場にいながら、対応できなかったのは望ましくない状況でした。
これまで、何度もミーティングに参加した経験や知識への自負から、自分一人でも問題なく対応できるだろうと思っていましたが、その自信が打ち砕かれ、プロとしての対応ができていなかったショックでしばらく立ち直れませんでした。コミュニケーションはディレクターとして一番重要なスキルなので、自分には向いていないのではと当時はかなり悩んだことを覚えています。
特に難しいと感じたのは、同じお客様であってもビジネスサイドの方とエンジニアサイドの方では求める情報や優先事項が大きく異なることでした。各立場によって関心のポイントや重視する要素が違うため、コミュニケーションの難しさを実感しました。
この経験から、相手の立場や役割を十分に理解し、それぞれのニーズに合わせた情報提供や説明が重要だと学びました。これを克服するには多くの実践経験しかないと考え、ディレクターの仕事だけでなく新規案件の営業にも積極的に参加し、プロダクトの説明や質問への対応をする機会を増やしました。
社内のエンジニアの方にも自分から「勉強させてください!」と積極的に質問や相談をするように心がけ、さらに知識を深められるよう努めました。
そういった積み重ねから、イエスマンではなく”パートナー”として、お客様のニーズを理解し、双方にとって最適な提案ができるようになりました。お客様から「いつも丁寧にサポートいただいてありがとうございます!」とおっしゃっていただけたときは本当に嬉しかったですね。
入社1年目からどんどん打席に立たせていただいたことで、思うようにできない自分とのギャップに苦しむことも多々ありましたが、新人の私にも「海野さんはどう思う?」と意見を求め、ときには失敗をカバーしてくださった周りの方にも感謝の気持ちでいっぱいです。
―得られた経験をもとに、海野さんは今後どのようなキャリアを歩んでいきたいですか。
自分の足りないスキルを身につけ、自分自身を磨いていくことが私の軸であるため、現在は「交渉力」を身につけられるよう努めています。今以上に自分がメインとなって、より円滑に案件を回していくために、社内外での交渉に強くなりたいと感じたからです。
「交渉力」といっても私の意見を押し通すためではなく、自分と相手、お互いが納得できるゴールを目指すための相互理解のために身につけたいと感じています。交渉力を磨くことで、まだ開拓できていない業界へ積極的に提案できるようになり、直近の目標である、自社プロダクトである検索エンジンの導入者数をさらに拡大することに繋がっていくのだと思います。
自分自身のスキルを磨き、会社でさらなる実力を発揮していくことが、今後歩んでいきたいキャリア像です。
・入社1年目から“なんでもスペシャリスト”として非定型業務を経験できる「20代の成長環境」
・年次や部署に関わらず、多様なメンバーと連携をとりやすい「風通しの良さ」
・大手の基盤を持ちつつ、ベンチャーマインドを大切にしている「会社の将来性・成長性」