今回お話を伺ったあの• •

金子 美咲(かねこ・みさき)
アクセンチュア株式会社/アクセンチュア・インテリジェント・オペレーションセンター福岡/オペレーションズ コンサルティング本部/ビジネスコンサルタント

熊本大学大学院を卒業後、熊本で大学職員として勤務。その後2015年に友人の勧めでアクセンチュアに入社、アクセンチュア・インテリジェント・オペレーションセンター熊本に配属。国内大手企業のバックオフィス業務を請け負うオペレーションセンターで組織管理や運営に携わる。現在は福岡のセンターに所属を変え、プロジェクトの立ち上げや運営に携わっている。

生まれも育ちも熊本。アットホームな環境ながらも物足りなさを感じたことも

 
―現在の金子さんのご活躍を紐解くために、まずはルーツについて教えてください。

私が生まれ育った熊本県天草市はすごくのどかなところで、のびのびとした幼少期を送りました。

中学校ではハンドボール部に入部し、朝から晩まで練習に明け暮れるような部活漬けの日々を送っていました。
顧問の先生がかなり厳しい人で、それについていけず辞めてしまう部員もいる中、なんとか最後までやり切ることができました。
フィジカル的にもメンタル的にもかなりきつい三年間だったからこそ、それを一緒に乗り越えたメンバーとは今でも親交を続けています。

ハンドボールに熱中していた中学時代

中学卒業後は、地元を離れて熊本市内の高校に進学しました。
地元はアットホームですごくいいところだったのですが、成長するにつれて少し退屈さを感じていたからです。

そんな環境を変えるために入学した高校だったのですが、最初のテストの結果が散々で…。
何をしにわざわざ親元を離れてまでこの高校に入ったのだろう、とすごく申し訳ない気持ちになりました。
それ以来勉強に力を注ぐようになり、地元の国立大学に進学しました。

大学院に進んだものの、研究ではなくアルバイトに没頭

 
―大学生活について教えてください。

大学生活はほぼアルバイト中心の生活を送っていました。
ピザ屋でアルバイトをしていたのですが、チーム一丸となってピーク時間を乗り越えたときの達成感がすごく好きで。
途中からは司令塔のような役割を任せてもらい、チームを指揮することの楽しさにますますハマっていきました。

一方で、肝心の学業の方にはあまり興味が持てずにいました。
私は理学部で化学を専攻していたのですが、研究のように長期スパンで一つの物事に取り組むことはあまり性に合っていないようでした。
むしろ自分はハンドボールやアルバイトのように、チーム一丸となって目の前のハードルを飛び越えていくことに熱中するタイプなのだと自覚しました。

周りと同じように大学院に進んでみたものの、研究熱心な先輩たちを見て「将来ものづくりを支えていくのはこういう人たちなんだろうな」と思いましたし、やはり自分が進むべき道はここではないと思いました。

熊本を離れたくないという気持ちはあったものの、特にやりたいことも見つからないまま大学院を修了し、熊本で大学職員として働き始めました。

「なんかすごそうな会社だな」。よく知らないまま、アクセンチュアに応募

 
―そこからアクセンチュアに入られたきっかけについて教えてください。

大学職員の仕事は色んな人と接する楽しさはあったものの、正規職員ではなかったこともあり、できる業務が限られていました。
大学院の同期は大手企業に入ってバリバリと働いている人が多かったので、このままこの環境で働き続けるのは違うな…と感じ、転職先を探しはじめました。

ちょうどその頃に、友人からアクセンチュアが熊本で採用を行っていることを教えてもらい、「なんかすごそうな会社だな」と軽い気持ちで応募しました。それまで熊本以外で働く選択肢について考えたことがなかったので、正直アクセンチュアが何をやっている会社なのかも知りませんでした。むしろ知らなかったからこそ気軽に応募できたのかもしれません(苦笑)。

私が応募したのはアクセンチュア・インテリジェント・オペレーションセンター熊本というところで、お客様の業務をお預かりして、自動化と高度化を推進しながら業務を遂行する拠点でした。
人事・総務領域のプロジェクトもあると聞いて、大学職員をやりながら社労士資格を取得していたので、ここであれば自分が学んだ人事や総務の知識を活かせるのではないかと思い、入社を決めました。

チーム一丸となって成果を上げる。自分が熱中できる働き方を見つけた

 
―入社後はどのような業務に携わられているのですか。

入社して一年ほどはお客様の業務を請け負うオペレーションセンターの運営管理やオペレーターの育成指導、問い合わせ対応などを行っていました。当時はセンター立ち上げ期だったので大変なことも多かったですが、自分が指令塔となってチームを率いていくことにとてもやりがいを感じていました。
やはり自分はこのようにチーム一丸となって成果を上げていくのが好きなのだなと改めて思いました。

二年目からはお客様先へ訪問し、業務責任者・担当者から請け負う業務を直接ヒアリングしてオペレーション用のマニュアルを作る仕事に抜擢されました。実際にオペレーションを行っていたので、その経験で得られた知見を活かし、業務改善を提案しながら進めることができました。

―アクセンチュアの魅力はどんなところにあると感じますか。

フラットな組織に魅力を感じています。

大学職員時代は比較的ゆったりと働いていたのですが、心のどこかで「このままでいいのだろうか」と満たされない気持ちを感じていました。アクセンチュアに入ってからはめまぐるしく日々が過ぎていきますが、若手であってもフラットにチャンスを与えてくれる環境なので、自分としては以前よりも満たされた気持ちで働けています。

入社前は熊本から離れたくないという気持ちがあったので、「あまり出張には行きたくない」と伝えていたのですが、結局入社して二週間で東京出張に行ったこともありました(苦笑)。
でも実際に行ってみると、お客様ともスムーズなコミュニケーションが取れましたし、東京側のアクセンチュアメンバーもとても優秀で魅力的な人ばかりで、楽しく有意義に過ごすことができました。
熊本にいるだけでは出会えなかった人たちとの出会いによって、人見知りだと思っていた自分の新たな一面を知ることができたいい経験でした。

私自身と同じように、誰もが“自分らしく”働ける環境を作りたい

 

役職や経歴に関わらず、フラットにコミュニケーションをとってくれる方ばかりであるところも魅力の一つです。
すごく優秀な人でも、いい意味で「すごい感じ」を出さずに接してくれるというか。
私も今の上司にはわりと言いたいことを言っていますが(笑)、それもきちんと受け止めてくれるので、自分らしく働けているなと感じます。

福岡センターの仲間たちと

入社六年目の現在は、福岡への転居をきっかけにアクセンチュア・インテリジェント・オペレーションセンター福岡で働いています。
条件が合えば配属先の希望もしっかりと聞いてくれるところにも感謝しています。

福岡ではプロジェクトの立ち上げや運営に関する各種サポートを行っています。
オペレーターの採用や管理にも携わっているので、自分も含めて全社員がいきいきと働ける環境を作っていければと思っています。
そして、福岡で働く仲間をもっと増やしていきたいですね。

“地方にいるから”といって、自分の可能性を狭める必要はない

 
―最後に、これからキャリアを考える人に向けたメッセージをお願いします。

私のように地元を離れたくないという方もいるかもしれませんが、地方にいるからと言って自分の可能性を狭める必要はないと思います。
自分が今いる場所で真摯に物事に取り組めばおのずと道は開けてきますし、逆に自分に合わない場所で無理に働く必要はないと思います。

コロナの影響をきっかけに、“働く場所”と“働きがい”のどちらにも妥協しないという選択肢が増えている今こそ、「好きな場所で好きな仕事をする」という素直な気持ちを大事にしてほしいです。
 
 
 
 

インタビュアー:アイルーツ+(プラス)編集部 小笠原寛

1999年上智大学 経済学部 経営学科 卒業。
新卒採用責任者他、様々なHR事業経験を積む中で、本音の大切さを実感。
2012年にirootsに参画し、「学生と企業の本音フィッティング」に従事する。
横浜市生まれ、現在は岐阜県関市に在住し、自然と人との対話に耳を傾ける日々。

文・編集:アイルーツ+(プラス)編集部 西村恵

2015年にエン・ジャパンの子会社である人材系ベンチャーに中途入社。
2018年にエン・ジャパンに転籍後、新卒スカウトサービス「iroots」の企画として、
ミートアップやメディアの運営、記事のライティング・編集に携わる。
趣味は映画鑑賞・美術館めぐり。