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企業完全審査制の新卒スカウトサービス「iroots」が、就活生におすすめしたい企業と若手活躍社員にフォーカスするインタビュー企画。今回は社会課題解決を目的としたソーシャルビジネスを展開する株式会社ボーダレス・ジャパンにて、事業開発として活躍する成田さんの成長とキャリアに迫ります。
Interviewee’s Profile
業界:エネルギー、アパレル、フード、プラットフォーム事業など 従業員数(グループ全体):1,580名
社会課題解決を目的としたソーシャルビジネスしかやらない会社として2007年に創業。「貧困」「環境」「教育」「ジェンダー」など多岐にわたる社会課題をビジネスの力で解決する事業を世界13カ国で50以上展開している。
成田 好 クラウドファンディング事業「For Good」/事業開発
幼少期に「格差のない世界をつくりたい」という志をもち、学生時代は国連のインターンにも参加。2021年に株式会社ボーダレス・ジャパンに入社。自然エネルギー100%の電力小売事業であるハチドリ電力で修行後、育児支援サービスの新規事業開発を経て、クラウドファンディングのプラットフォームサービス「For Good」の事業立ち上げを牽引。現在は「For Good」の事業開発としてシステム開発やプロジェクトの伴走支援をおこなっている。
新卒入社4ヶ月目から事業立ち上げをスタート
Q1.入社後から現在に至るまでのお仕事内容について教えてください。
2021年に新卒入社し、最初の3ヶ月は同期全員が自然エネルギー100%の電力小売事業を手がける「ハチドリ電力」にて事業づくりの基礎を徹底的に学びました。
入社4ヶ月目からは、自らビジネスプランを描いた「ワンオペ育児をする母親を支援する」事業の立ち上げをスタートさせました。この問題に着目したのは、大学時代に育児の負担が母親に偏りすぎている現状を知り、もっと社会全体で育児を支援する仕組みが作れないかと思ったことがきっかけでした。
同期の協力も得ながらサービス内容やターゲットなどを練り上げていったのですが、結果的に事業化することはできませんでした。しかし、ここでの学びは大きく新規事業を立ち上げることの難しさや、社会起業家として自分で決断し続けることの重要性を学びました。
その後、代表の田口から「今度、社会課題解決のプロジェクトに特化したクラウドファンディング事業を立ち上げようと思うんだけど、興味ある?」と声をかけられたことをきっかけに、田口と二人体制でクラウドファンディングのプラットフォームサービス「For Good」をリリースしました。ちょうど、入社2年目に入ったタイミングでした。
田口と二人体制とはいえ、事業責任者は私であり、田口は壁打ち役という立ち位置だったことから、サービスリリースまでのプロジェクト管理、開発ディレクションなどはすべて私の方でおこないました。私にとって裁量と呼ぶには大きすぎる役割だったので、最初は「AとBどちらかいいと思いますか」と相談していたのですが、「僕の言う通りにするのは簡単だけど、大事なのはこっこ(成田)がどうしたいかだよ」というアドバイスをきっかけに、責任者としてプロジェクトを推進していく力をつけていきました。
サービスリリース後は田口の手を離れ、新たに加わった仲間とともに事業をさらに拡大するための戦略を実行に移しています。
Q2.現在のお仕事内容と、大変ながらもやりがいを感じる場面を教えてください。
現在は事業開発としてシステム開発と「For Good」に掲載されているクラウドファンディングプロジェクトを実行する方の伴走支援をおこなっています。
「For Good」は、あらゆる社会課題の解決に向けて取り組む人がすぐにアクションを起こせるようなサービスを目指しているので、サイトにプロジェクトを掲載して終わりではなく、プロジェクトの魅力をどのように引き出すのか、どうすればもっと支援が集まるのかなど、コンサルタント的な立ち位置で伴走支援をおこなっています。
その中で特にやりがいを感じるのは、ボーダレス・ジャパンだからこそのプロジェクトに携わることができたときです。過去に小児がんのお子様の治療費を集めるプロジェクトについてご両親からご相談をいただいたのですが、リスクの観点から他のクラウドファンディングでは掲載を断られたとのことでした。私たちにとっても経験のないプロジェクトだったのですが、ソーシャルグッドなクラウドファンディングを目指すサービスとして、リスク云々ではなくやるべきだよねという結論から掲載に至りました。最終的に目標としていた金額が集まり、無事に海外で治療を受けることができたという報告をいただいたときには、この事業をやっていて本当に良かったと思いました。
答えのない意思決定に迫られるのは本当に大変ですが、信念に従った決断をしているからこそサービスをもっと多くの人へ届けたい、より良いサービスへと昇華させたいという気持ちが深まっていると感じます。
おかげさまで「For Good」は、累計1000件以上のプロジェクトを掲載いただき支援金額も10億円を突破しました。これらの実績は業界最速といわれています。最近では海外の方からも要望をいただくことが増えているので、今後は海外でも展開できるパッケージをリリースし、世界中で起こっている社会課題を解決するプラットフォームへ育てていくことが一つの目標です。
ボーダレス・ジャパンが追求する「社会性と経済性の両立」に惹かれた
Q3.学生時代を振り返って、今の自分に影響を与えた経験を教えてください。
今の自分にもっとも影響を与えたのは、国連での長期インターン経験です。もともと社会課題に興味を持っており、国連であれば世界全体の社会課題について学ぶことができるのではないかと思い、国連ユースボランティアに応募したことがきっかけでした。
インターンでは国連全体の組織運営を統括するRCO(Resident Coordinator’s Office)に配属され、半年間にわたってイベントやワークショップの運営に携わりました。インターンに参加するまではただ漠然と社会課題解決に携わりたいと思っていたのですが、資金不足によるプロジェクトの打ち切りなどを目の当たりにし、社会課題解決のためには社会性だけでなく、経済性や持続性も重要であると気付かされました。
また、自分には大きな組織の一員としてプロジェクトを動かすよりも、現場に近い距離で手触り感を持ちながら働く方が合っているなど、キャリアを選ぶ上で自分なりの軸を持てるようになりました。
Q4.就活時代の軸を教えてください。
国連でのインターン経験から、ビジネスとして社会課題解決に携われるかどうかを重視していたので、最初は総合商社や外資系コンサルを中心に見ていました。しかし、現場社員の方にお話をお伺いする中で、自分のキャリアを自分で決めづらい点に違和感を覚え、その仕組みの中で自分の力を100%出すのは難しいのではないかと思うようになりました。
また、事業においても一番は経済性、二番目に社会性という優先度を感じることもあり、本当にこの選択肢でいいのだろうかともやもやすることが増えていきました。
Q5.ボーダレス・ジャパンに出会ったきっかけと、入社の決め手になったことを教えてください。
「新卒 社会課題」や「新卒 ソーシャルビジネス」と検索する中で、ボーダレス・ジャパンの存在を知りました。社会課題につながるビジネスしかやらないという文言に興味を持った一方で、最初は「本当かな?なんかこの会社怪しいな」と思ったのが正直な印象でした(苦笑)。しかし、話を聞いてみると経済界から取り残された課題、つまりビジネスにするには難易度の高い問題に真っ向から取り組んでいること、売上ではなくソーシャルインパクトを重要目標達成指標(KGI)と置いていることが印象的でした。
社員の方が携わっているさまざまなプロジェクトのお話もお伺いし、実際に数十億規模のソーシャルビジネスが存在していることを知り、ここであれば社会性と経済性のバランスを追求しながら社会課題解決に挑むことができると感じ、ボーダレス・ジャパンの二次選考を通過した時点で、他社の選考はすべて辞退しました。
今から思うと無茶だったと思うのですが、ボーダレス・ジャパン以外の場所で働いているイメージが持てなかったので、内定後はすぐに入社を決めました。
心から尊敬できる仲間と、同じ熱量で社会課題解決に挑める
Q6.ボーダレス・ジャパンの好きなところを教えてください。
心から尊敬できる仲間と同じ熱量で社会課題解決に取り組めるところです。ボーダレス・ジャパンには部長やリーダーなどの肩書きがなく、とてもフラットな組織です。一人で事業立ち上げをおこなったと聞くと孤独なイメージがあるかもしれませんが、社内の経験豊富な方々に相談しやすい風土があるので、孤独感を感じたことはありません。
また、全社会議で他のプロジェクトについても知る機会があるので、時にはサポートし合いながらノウハウを共有し、自分の事業運営に役立てています。自発的にこのような動きが生まれているのは、社会を良くしたいという想いを持った仲間が集まっているからこそだと思います。
Q7.ボーダレス・ジャパンについて、就活生に自信を持ってすすめられるところを教えてください。
「こういうことがやりたい」という志さえあれば、挑戦する機会がいくらでもあるところです。現在ボーダレス・ジャパンでは13カ国で50以上の事業を展開しており、今後も200以上の国と地域でソーシャルビジネスを展開していく予定です。私の同期でも新卒1年目からエネルギー事業で起業した仲間がおり、彼は2032年までに1,000億規模の事業へと成長させるための中長期戦略を立てています。
ボーダレス・ジャパンの最大の特徴は、年齢や性別、国籍に関わらず志さえあれば挑戦できる風土があることです。貧困、ジェンダー、教育などさまざまな社会課題に対し事業を立ち上げることもできますし、マーケティング、クリエイティブ、ファイナンスなど専門領域で携わることもできます。
入社前に具体的なキャリアパスが固まっていなくても、事業開発をキャリアのスタート地点として自分のテーマを探していくことができるので、社会課題解決に携わりたいという熱い想いがある方にはとてもおすすめの環境です。
Q8.最後に、就活生へのエール・メッセージをお願いします。
人生は一度きりなので、自分で舵を切っていくという意志を持って就職先を選んでほしいと思います。私も最初は数年間ビジネスの経験を積んでからソーシャルビジネスに挑戦した方がいいのではないかと思っていたのですが、実際に事業立ち上げを経験してみて、それでは遅いと感じました。
今の時点でやりたいことがあるなら、勇気を持って新卒1年目から挑戦できる環境を選んでほしいです。