
就活を進めるうえで欠かせない「業界研究」。 このコラムでは、 各業界の特徴や動向、成長性などに加え、iroots独自の考えである”若手ホワイト企業の見極め方”を紹介しています。 業界の全体像をつかみ、自分に合った企業を見つけるヒントにしてください。
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「仕事はラクだけど力がつかない」といった悩み抱える環境ではなく、若いうちから裁量と責任のある仕事ができ、どこでも活躍できる力が身につく環境が整った企業を指す、iroots独自の考えです。
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エン・ジャパンが運営する企業口コミサイト「エンゲージ 会社の評判」で「20代の成長環境」「実力主義」「仕事を通じた社会貢献」のスコアが平均値以上の企業を、若手ホワイト企業として選出しています。
商社業界とは
>世界を舞台に、モノ・情報・ビジネスを動かす仕事
商社とは、一言でいえば「世界中の『売りたい』と『買いたい』をつなぐプロフェッショナル集団」です。世界中から情報を集め、言葉や文化の壁を越えて人と人をつなぎ、ビジネスを動かしています。主な仕事は2つ。1つは、世界中の商品や原料を売買する「トレーディング」。もう1つは、将来性のある会社にお金を投資し、その会社の経営にも関わって一緒に成長を目指す「事業投資」です。食料品からエネルギー、最新テクノロジーまで、幅広い分野でグローバルに活躍できるダイナミックな業界です。
【種類別】商社企業
分類 | 特徴 |
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総合商社 |
人々の生活に身近な食料品から、社会を支えるエネルギー資源やインフラまで、極めて幅広い分野の商品・サービスを取り扱う企業群です。世界中に張り巡らせたネットワークを活かしたトレーディングだけでなく、資源開発やインフラ事業への大規模な投資を通じて、ビジネスを自ら創り出す機能も強化しています。
代表的な企業: 三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅
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専門商社 |
鉄鋼、化学、食品、機械といった特定の分野に特化し、深い専門知識と強固なネットワークを武器にする企業群です。業界のプロフェッショナルとして、顧客のきめ細かなニーズに対応できるのが強み。ニッチな分野で世界トップクラスのシェアを持つ企業も多く存在します。
代表的な企業:
鉄鋼:メタルワン、伊藤忠丸紅鉄鋼、JFE商事 化学:長瀬産業、稲畑産業、三井物産ケミカル 食品:三菱食品、国分グループ本社、伊藤忠食品 機械・エレクトロニクス:マクニカ、岡谷鋼機、ユアサ商事 |
商社業界の動向
>非資源分野へのシフト加速-生活・消費関連ビジネスの強化-
資源価格の変動リスクを抑え、安定的な収益基盤を築くため、多くの商社が食料、ヘルスケア、リテール、情報・金融といった「非資源分野」への投資を強化しています。生活に密着した分野は景気の影響を受けにくく、持続的な成長が見込めるため、各社がM&Aや事業投資を活発化させています。
>DXとスタートアップ投資-テクノロジーで新たな価値を創造-
伝統的なトレーディング業務にAIやIoTを導入し、サプライチェーンの効率化や新たなサービス開発を進めるDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速しています。また、次世代のビジネスの種を見つけるため、国内外のスタートアップ企業へ積極的に投資。商社が持つグローバルなネットワークと、スタートアップの持つ革新的な技術を掛け合わせ、新たな事業創出を目指しています。
>サステナビリティと脱炭素への貢献-ESG経営で未来を創る-
世界的に環境・社会・企業統治を重視する「ESG投資」が拡大する中、商社もビジネスの軸足をサステナビリティへと移しています。洋上風力や太陽光といった再生可能エネルギー事業や、水素・アンモニアなどの次世代エネルギー関連のプロジェクトに注力。社会課題の解決に貢献することが、企業の新たな成長ドライバーとなっています。
商社業界の成長性と将来性
>グローバルな社会課題の解決がビジネスチャンスに
食料問題、エネルギー転換、インフラ整備といった世界が直面する大きな課題は、商社にとって長期的なビジネスチャンスとなります。商社が持つ資金力、情報網、グローバルなネットワークを駆使してこれらの課題解決に取り組むことで、社会に貢献すると同時に持続的な収益を得ることが可能です。課題が複雑で大きいほど、商社の介在価値は高まります。
>事業創造・経営人材のプラットフォームへ
トレーディング仲介から事業投資・事業経営へとビジネスモデルが進化する中で、商社は「新たなビジネスを創り出す力」や「投資先を成長させる経営能力」が求められるようになっています。若手を事業会社へ出向させるなど、次世代の経営人材を育成するプラットフォームとしての役割を強化しており、ビジネスパーソンとして市場価値を高められる環境が整っています。
若手ホワイト企業の見極め方

- 若いうちから「スケールの大きな仕事」に挑戦できるか
- 「個」の力でビジネスを動かす裁量はあるか
- 事業経営の視点を養う機会はあるか
>若いうちから「スケールの大きな仕事」に挑戦できるか
商社の魅力は、若いうちからビジネスのスケールの大きさを体感できる点にあります。その代表例が、世界を舞台にした挑戦です。海外駐在や海外出張は、語学力や交渉力はもちろん、多様な価値観に触れ、タフな環境でビジネスをやり遂げる力を養う絶好の機会となります。
一方で、そのグローバルなビジネスは、国内の顧客やパートナーとの強固な関係があってこそ成り立ちます。国内で巨大なサプライチェーンを管理したり、大手メーカーを担当してその製品を世界に届ける起点となったりと、国内での仕事も非常にダイナミックです。業界の深い知識や高度な交渉力を磨き、日本の産業を動かす実感を得られるのは、国内業務ならではの醍醐味と言えるでしょう。
勤務地が海外か国内かにかかわらず、若いうちから大きな責任を伴う仕事に挑戦できる環境こそが、どこでも活躍できる力を養う鍵となります。
―社員紹介/社員インタビュー
海外駐在経験談はもちろん、「国内でどんな大規模プロジェクトを動かしているか」「特定分野のプロとしてどんな専門性を磨いているか」といった国内で活躍する社員の仕事内容にも注目しましょう。
―事業紹介/プロジェクト事例
海外のプロジェクトだけでなく、国内のインフラ整備や産業支援など、社会に大きなインパクトを与えるプロジェクト事例も確認しましょう。
―人材育成/キャリアパス
海外トレーニー制度の有無に加え、国内での専門性を高める研修やキャリアパスが用意されているかも見ておくと、入社後のキャリアをより具体的にイメージできます。
>「個」の力でビジネスを動かす裁量はあるか
商社の仕事は、会社の看板を背負いながらも、「個」の力でビジネスを動かす場面が多くあります。年次に関わらず、大きな金額の取引を任されたり、新規ビジネスの立ち上げをリードしたりと、主体的に動ける裁量権がある環境は、圧倒的な当事者意識と成長を促します。
―社員紹介/仕事紹介
「入社3年目で新規サプライヤーを開拓」「若手の提案から〇〇のプロジェクトが始まった」といった具体的なエピソードを探しましょう。裁量の大きさが伝わってきます。
―座談会/OB・OG訪問
説明会やHPの情報だけでなく、「若手の意見はどれくらい聞いてもらえますか?」「一番大きな挑戦は何でしたか?」など、現場の社員に直接質問するのが最もリアルな情報を得る方法です。
>事業経営の視点を養う機会はあるか
現代の商社は、モノを売買するだけでなく、事業を「創り、育てる」機能が重要になっています。投資先の事業会社へ出向し、経営企画やマーケティング、新規事業開発などに携わる経験は、PL/BSを理解し組織を動かす「経営視点」を養う貴重な機会です。この経験を若いうちから積めるかは、将来のキャリアの選択肢を大きく広げます。
―キャリアパス/人材育成
社内公募制度やFA制度(フリーエージェント制度)など、自らキャリアを選択できる制度の有無を確認しましょう。出向制度についても調べておくと良いでしょう。
―社員インタビュー
事業会社への出向経験者の体験談は要チェックです。「どんなミッションを担い、何を学び、どう成長できたか」を知ることで、入社後のキャリアを具体的にイメージできます。
―IR情報/事業紹介
企業がどんな事業分野に投資しているかを知ることで、自分がどんなビジネスの経営に携われる可能性があるか、その広がりを把握できます。
いかがでしたか?どこでも活躍できる力を身につけるためには、若手ホワイト企業を見極めて入社することが大切です。irootsからスカウトが届くのは、若手の成長環境が整った企業ばかり。ぜひログインして、企業情報やスカウトをチェックしてみましょう。
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