脱・ゆるブラック。「仕事はラクだが、力がつかない」「自分の市場価値に自信が持てない」…そんな悩みを抱えるのではなく、“ラクではないが力がついた”と胸を張れる人になりたい。そんな想いを胸に、ラクではないが力がつく環境=「若手ホワイト企業」で奮闘する若手社員の経験にフォーカスし、自分の力でキャリアを切り拓くためのエッセンスを紐解く。

●若手ホワイト企業とは?
新卒スカウトサービス『iroots』では、会社の評判プラットフォーム「エンゲージ 会社の評判」に寄せられた口コミの中から「20代の成長環境」と「実力主義」のスコアにフォーカスし、“ラクではないが力がつく”企業を「若手ホワイト企業」と認定。>>若手ホワイト企業について詳しく知る

Interviewee’s Profile

ジャフコ グループ株式会社(以下「ジャフコ」)
設立:1973年 従業員数:163名(連結 ※2025年3月末現在)
日本最大の累計投資社数を誇るベンチャーキャピタル。国内外における運用ファンドの出資約束金額は累計で1兆円を超え、累計上場社数も1,000社以上にのぼる。ベンチャー投資に加えてバイアウト投資も展開しており、パーパスとして「挑戦への投資で、成長への循環をつくりだす」を掲げ、世界中で革新的な技術・サービスの創造にコミットしている。新卒採用を行っている数少ないベンチャーキャピタルの一社で、その中でも歴史があり、実績が豊富な企業。

棚橋 昂大(たなはし こうた)投資部 シニアアソシエイト
慶應義塾大学経済学部卒業。学生時代はインターンとして、Fintech会社でのファイナンス審査やAI開発、コンサルティング会社での上場会社に対するIR支援やコスト最適化支援に従事。2022年4月、ジャフコに新卒入社した。シード・アーリーステージのスタートアップ企業を中心に、投資先の発掘から投資実行、投資後の支援業務を担当。主な投資先は、SoVa、ソルビファイ、secondz digital、EMERADA、TORIHADA、SANU、KINSなど。

ジャフコを選んだのは、新規産業創出やイノベーションに関わりたかったから

――最初に、ジャフコに入社を決めるまでの経緯について教えてください。就活をはじめたときには、どのような軸で企業選びをおこなっていましたか。

就活の考えというよりは、高校生の頃から人生の目標として掲げていたのが、「より良い社会をつくりたい」「誰も困らない社会をつくりたい」ということ。達成に向けた手段を考える中で政策をつくる仕事や、起業、研究なども検討しましたが、自分の想いを実現するにはどうするのが一番良いかという視点で考えて一般企業への就職を中心に考えていました。

就職先を探す上で重視していたポイントは大きく3つあります。一つが、新産業創造やイノベーションに関われる仕事であること。イノベーションによって社会が豊かになると強く考えていたからです。もう一つは、一人の力で大きなレバレッジを効かせられるという点で、金融が絡む領域であること。そして何より、自分の性格にマッチする会社で働きたいと考えていました。

こうした想いから当初は、例えば投信運用会社や政府金融機関、さらにはメガベンチャー企業や外資系IT企業などさまざまな企業を見ていましたが、「しっくり来る企業がない」と感じていました。

――その中で、ジャフコに興味を持ったきっかけを教えてください。

ジャフコの存在を知ったのは、所属していた就活コミュニティで求人情報を見かけたのがきっかけです。元々スタートアップをオタク的に好きだったこともあり、ベンチャーキャピタル(VC)のことは学生のときから知っていましたが、起業家やビジネスエリート出身者が多い海外VCの印象が強かったため、「新卒でも入社できるんだ」と興味が引かれました。

説明会に参加して感じたのが、「これこそ自分が探していた仕事だ」ということ。冒頭でお話した3つの条件に当てはまる会社がなかなかないなと感じていたのですが、ジャフコはまさに探していた会社だと感じました。

説明会や選考の過程で特に印象に残ったのが、社員のみなさんが本当に楽しそうに仕事について語っていたことです。例えば、自身が投資に関わった会社の素晴らしさ、新たに生み出そうとしている産業の魅力など、心の底から自分の仕事に誇りを持っていることが伝わってきました。

また、ベンチャーキャピタルはキラキラのキャリアの人がどこかスマートに働いているイメージがありましたが、そうじゃない。みなさん現場に入り込み、投資先と一緒に汗をかいていることが伝わってきて、それも魅力だと感じました。

就職活動の際、自分は給与面や福利厚生などの条件面は重視せず、あくまで自分の希望にマッチするかどうかを第一に考えていました。ジャフコの説明会では、社員のみなさんも給与などを目的に働いているとは感じませんでした。ただただ「こんな面白い仕事があるんだよ」と誘われている気持ちになりました。

想像以上に泥臭い仕事であり、想像以上に楽しい仕事だと感じた

――選考を経て、ジャフコに入社を決めた理由を教えてください。

ジャフコへの入社を決めた理由は、求めていたものに一番合っている会社だと感じたからです。説明会に参加し、社員のみなさんと交流したときから関心は高かったですが、選考過程で志望度はさらに高まっていきました。また選考を受けている段階から、この仕事を選ぶ以上は2~3年で転職するのではなく、最低でも10年は続けようと覚悟を持って就職先を決めました。ベンチャーキャピタルはそれだけ奥が深い仕事だと感じていて、腰を据えて取り組むべきだと感じたんです。

選考過程で印象に残ったのは、どの会社でも聞かれる「ガクチカ」についての質問がなかったことです。ほとんどが雑談のような時間で、私自身のこれまでの人生を深掘りされる感じでした。そのやりとりの中で自分の人生やこれからのキャリアに対する考え方を引き出してもらって、「棚橋さんはうちの会社にすごく合っているよ」と言ってもらえたんです。自分の背中をグッと押してもらった気がして、内定をいただいたときは迷わず入社を決めました。

――2022年にご入社されてから、今までどのような業務に携わられましたか。

2022年4月に新卒入社し、入社4年目を迎えたところです。ベンチャーキャピタリストとしての仕事で言えば、1年目も4年目も大きく変わりません。投資先として魅力的な企業を探し出し、面談や調査などを通じて投資を実行するかを判断し、投資後は支援業務を行っていくのが大きな流れ。年数を経て経験を積み重ねていくことで、投資先が増えたり、イグジットまで見届けたりできる機会が増えていくというイメージです。

入社1年目は、投資先を探すソーシング活動がメインでした。いろいろな企業を探し出し、アポイントをもらって、面談をして…の繰り返し。入社前は、自分が面白いと思う企業、世間でも有名な企業にアプローチできるかと思っていましたが、そんな企業は既に誰かしら担当がついています。ですので、まだ誰も見つけていない企業を探し出すのは非常に難しいと感じました。ソーシング活動は泥臭い仕事だとは聞いていましたが、想像以上に泥臭い部分がありました。

その一方で、想像以上に楽しかったというのも正直な感想です。ソーシング活動では1ヶ月あたり20~30社と面談をしますが、社長にアポイントの時間をいただき、その企業が実現したい未来、各領域における最先端の技術やサービス、ビジネスについて本気の話をヒアリングできるんです。もちろん、社長と会話できるようしっかり事前準備を行う必要があり、自分の実力不足を痛感することも多いですが、とても刺激的な日々だと感じています。

2年目もソーシング活動がメインでしたが、1年目と同じことをしていても再現性がないと考え、企業を探すプロセスを工夫してみました。例えばスタートアップ企業が交流するイベントを開催するなど、自分なりの勝ち筋をつくるために、仮説を立てて取り組むようにしました。自社だけでなく競合のベンチャーキャピタルも増えている中で、いかに自分の色を出し、起業家の方々に選ばれる存在となれるか、自分はどんな企業に投資したいのかも考えながら、常に危機感を持って働くようになっていきました。

2年目からは先輩の案件にサポートに入ったり、投資後の支援業務を引き継いだりと、ソーシング活動以降の業務にも携わるようになるなど、徐々に業務範囲も広がっていきました。

3年目からはソーシング活動に加え、投資担当先が増えたことで投資後の支援業務の時間が増え、加えて、インストラクターとして後輩指導も任せてもらうようになりました。日々のソーシング活動や投資実行を通じてベンチャーキャピタリストとしての成長機会はたくさん得られていましたが、後輩を育てることを通じて、ビジネスパーソンとしての成長機会も得られたと感じています。

日本の未来を変えていく力も持っているビジネスに、若いうちから携われることが魅力

――入社してから今までの間に「ラクではないが力がついた」と思う経験を教えてください。

入社3年目に、投資活動の一連の流れを初めて自分主体で担当したときです。1年目で経験した最初の投資はほぼ上司が進めていましたが、2年目を迎えた頃から徐々に担当する範囲が広くなり、3年目に入った頃から、自分が主体となって動かしていくようになりました。一人のベンチャーキャピタリストとして、全体を動かしていく存在です。

担当してみて感じたのは、物事を前に進めていくことの難しさ。例えば投資をするにあたっての論点を整理する、社内外関係者との会議時間を調整する、必要な書類を準備するといったやるべきことをやるのはもちろんですが、それだけでは案件が進んでいきません。上司と密にコミュニケーションを取りながら、関係者を巻き込み、自分が主体者として周囲を動かしていく重要性を肌で感じました。

現在は4年目を迎えたところですが、この仕事で大切なのは自己管理だと考えています。年次を重ねると仕事量は増えていくので、目の前の仕事をこなすだけになってしまいがちです。どうすれば成果を上げられるのかを考え、手を動かし続けることが必要だと考えています。加えて重要なのが、どんな領域の、どんな企業に対し、どんな投資をしていきたいのかの軸を持っておくことです。そこから離れてしまうと業務の優先順位もつけられなくなり、成果から遠のいていく感覚を覚えます。

日々関わるのは起業家や経営者ですし、私たちがお金を預かるのは日本を代表する企業や機関投資家の方々。どの領域にどれだけの投資をしていくかで産業構造が変わる可能性があり、ひいては日本の未来を変えていく力も持っている、責任のある仕事だと思っています。そんな素晴らしい環境で若いうちから仕事ができるのは、非常に贅沢なポジションです。だからこそ常に危機感を持ち、自己研鑽をしていかなければと思っています。

――得られた経験をもとに、棚橋さんは今後どのようなキャリアを歩んでいきたいですか。

今後もベンチャーキャピタリストとして、より多くの投資に関わっていきたいです。入社前に10年は働こうと決めていましたが、その気持ちは今でも変わりません。それだけやりがいのある仕事ですし、さらに成長して、多くの起業家や出資者から選ばれる人間になっていきたいです。

学生の頃は、1990年代後半から2000年にかけて、インターネット産業が勃興した時代にビジネスマンとして活躍できた先輩方を羨ましいと思っていました。ただ今はそうは思っていません。2025年のいまも、生成AIをはじめとした新しい技術や産業が急速に立ち上がってきています。そんな状況下でこの仕事に携われていることは幸せだと思っていますし、心の底からワクワクしています。

ベンチャーキャピタリストの仕事は、ビジネスのタームが長く、実に奥深い職務のため、短期でフレームを身に付けるような成長を求める方にはオススメできません。しかし、新しい事業や産業の創出に興味がある方にはこの上ない仕事。事業立ち上げから投資で関わり、投資後もさまざまな支援を行いながら上場まで伴走し、上場後もさらなる成長を見届けていく。そんなやりがいのある仕事に新卒入社で関われるのはとても貴重な機会だと思っています。

あまり一般的な環境ではないかもしれませんが、私のように「はまる」人なら、ずっとやりがいを感じながら取り組める環境だと思います。短期のキャリアとして会社を選ぶのではなく、人生を賭けてやりたいこと、中長期で実現したいことがジャフコで実現できそうだと感じたなら、ぜひエントリーを検討してみてください。

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《check!》ジャフコ グループ株式会社の「若手ホワイト企業」環境

・年次に関係なく、若手から責任のある仕事を任せてもらえる「若手抜擢環境」

・1年目から経営者と対峙し、圧倒的な当事者意識を持って成長できる「20代の成長環境」

・日本最大級の投資実績を基盤に、未来の産業創造へ挑戦し続ける「会社の成長性・将来性」