
この会社で、自分はどんな未来を描けるだろう?――。ファーストキャリアという重要な選択を前に、そんな期待を抱える就活生へ。「Vision Talks」は、企業の未来を創り、その舵を取るリーダーたちが自らの言葉で、会社の未来像、そしてこれから仲間になる若手への想いを語る企画です。今回はブレイン株式会社の代表取締役社長 河村 賢人さんにお話を伺いました。
Interviewee’s Profile
設立:2003年
飲食店向けクラウド型POSレジシステムの開発・販売を主軸に、店舗のDXを支援。モバイルオーダーやセルフレジなど、サブスクリプションモデルで多彩なソリューションを提供する。もともとはメール配信事業からスタートし、現在はAIやデータを活用した店舗オペレーションの革新にも注力。大手企業がひしめく市場において、独自の技術力と発想で新たな価値創造を目指す。
河村 賢人/代表取締役社長
2015年にブレイン株式会社へ入社。blaynmail事業部の事業部長、POS事業部への異動、青森支社の立ち上げ、社長室室長(人事・総務・経理部兼任)など、社内の多様な役職と事業フェーズを経験。2024年5月、代表取締役社長に就任。
- 目指すは、個の価値向上。ブレイン社の揺るぎないビジョンに込めた想い。
- 失敗を恐れず、まず実行してみる。社長直下で市場価値を高める、ブレイン流の育成スタイル。
- 「就活はアンフェア」だから、私たちはすべてをさらけ出す。ブレイン社が本当に会いたい仲間へのメッセージ。
TOPICS
目指すは、個の価値向上。ブレイン社の揺るぎないビジョンに込めた想い。
Q1. ブレイン株式会社が描く将来像やビジョンについて教えてください。
私たちが最も強く掲げているビジョンは、この組織に所属する個人の価値を向上させることです。一緒に働く仲間たちの価値が低下するのはもちろん、現状維持も避けなければいけません。
なぜ、「個」にフォーカスするのか。それは、私たちの根幹に「どんな業界、どんな仕事であれ、自らチャレンジし、その業界の課題を解決できる人間こそが強い」という考え方があるからです。だからこそ、業界に対する揺るぎないこだわりよりも、普遍的で本質的な個人の能力向上を最優先に考えています。このスタンスは、他社とは大きく異なる部分かもしれません。
世の中の平均的な成長率を上回るスピードで、個人の市場価値を高め続けていく。ブレインという組織に所属しているから得られる「個の強さ」と「価値の高さ」を、私たちは徹底的に追求しています。
Q2. そのビジョン実現に向けて、現在注力していることは何ですか?
個の価値を上げるというビジョンを実現するために、現在は二つのテーマに注力しています。一つは採用と教育、もう一つは事業における新たな価値創造です。
まず採用と教育について。個人の市場価値は、スキルの掛け算によって飛躍的に高まると考えています。例えば、営業スキルのレベルが同等なら、営業だけできる人材よりも、マーケティングの思考力も持つ人材のほうが、価値が高いのは明白です。
私たちは自社で製品を開発・販売しているため、営業が製品開発に意見したり、マーケティング戦略に関与したりと、職種の垣根を越えて知見を広げるチャンスに溢れています。この環境を最大限に活かし、個の価値を高めるための教育体制を、今まさに私が主導して構築しているところです。
そして事業における新たな価値創造も、個の成長と密接に繋がっています。POS市場は成熟していると言われますが、私たちはそこに安住するつもりはありません。POSから得られる膨大なデータを活用し、飲食店のオペレーションそのものを革新することを目指しています。例えば、AIやカメラを用いてお客様の行動を分析し、最適なタイミングで次のオーダーを提案する。あるいは、ホテルのように需要に応じて価格を変動させるダイナミックプライシングを導入する。これらは、単なる経験則ではなく、テクノロジーで経営をアシストする、私たちにしかできない挑戦です。こうした未来への挑戦が、社員一人ひとりの新たなスキル習得と成長の機会になると信じています。
失敗を恐れず、まず実行してみる。社長直下で市場価値を高める、ブレイン流の育成スタイル。
Q3. 若手社員が成長するために、最も大切だとお考えのことは何ですか?
スキルや知識以前に、まず、実行してみるという姿勢が何よりも大切だと考えています。
現代は、調べればあらゆる情報が手に入ります。「これは無理そうだ」「非効率だからやめておこう」と、頭で考えて実行に移さないケースが非常に多いと感じます。しかし、本当の学びや気づきは、行動した先にしかありません。私自身、若い頃に圧倒的な量をこなした経験が、今の自分を支えています。もちろん、闇雲に長時間働くことを推奨するわけではありません。大切なのは、失敗を恐れずにバッターボックスに立ち、まず一歩を踏み出す勇気です。
ChatGPTのような便利なツールが普及し、思考を助けてくれる今だからこそ、実行する力の価値は相対的に高まっています。実行し、その結果を考察し、次の一手を考える。このサイクルを高速で回すことが、爆発的な成長のエンジンになると確信しています。
Q4. ブレイン株式会社には、どのような若手社員の成長環境がありますか?
私たちの成長環境を最も象徴しているのは、私が直接的に若手の教育に関わるという点です。
新しく入社した仲間には、私が責任を持って一緒に仕事をし、成長をサポートします。なぜなら、キャリアの初期段階において「誰から、何を、どんな環境で学ぶか」が、その後の成長角度を大きく左右するからです。社長直下という環境は、会社が今どこへ向かっているのかを肌で感じ、最も大きな裁量権を持って仕事に臨める場所。これ以上の成長環境はないと考えています。
私自身、若い頃は仕事の本質とは関係のないことにリソースを割かなければいけなかった苦い経験があります。だからこそ、皆さんにはそんな無駄な時間を使ってほしくない。いつでも気軽に相談でき、本人の得意なことや目指すゴールを共有しながら、スキルアップに集中できる。そんな環境を約束します。
Q5. これまで若手社員の成長を感じた、印象的なエピソードがあれば教えてください。
私たちはこれから本格的に新卒採用を始めるフェーズなので、特定のプロジェクトというよりは、日々の仕事の中で若手の成長を感じる瞬間についてお話しします。私が最も「成長したな」と感じるのは、その人が自分だけのポジションを確立した時です。
入社当初は、誰もがスキルも経験も、社内でのキャラクターもない状態から始まります。そこから、「この領域のことなら、あの人に聞けば間違いない」といった、自分だけのポジションを築き上げた時、その人は大きく成長します。それは、仕事の専門性でもいいですし、極端な話、「社内で一番面白い」といったことでも構いません。
大切なのは、誰かから頼られる存在になることです。自分だけのポジションがあれば、自然と周囲から頼られ、コミュニケーションが生まれ、仕事が格段に進めやすくなる。それは、会社における確かな居場所にもなります。ポジションは役職の数だけしかないのではありません。無限にあるはずです。その中から、いち早く自分だけの旗を立てた姿を見ると、大きな期待を感じずにはいられません。
「就活はアンフェア」だから、私たちはすべてをさらけ出す。ブレイン社が本当に会いたい仲間へのメッセージ。
Q6. ブレイン株式会社を志望する若手社員に、どのようなことを期待していますか?
私たちが掲げる「自分の価値を停滞させず、上げ続けていく」という考え方に、心から共感してくれることを期待しています。
年次が上がれば自然と給料も上がる、といった受け身の姿勢では、私たちの会社で活躍するのは難しいかもしれません。常に社会や同世代と自分を比較し、競争しながら、自らの市場価値を高めることに貪欲であってほしい。その想いこそが、ブレインで働く上での大前提です。
私自身、2024年5月に社長に就任したばかりで、会社は今まさに第二創業期ともいえる大きな変革の渦中にあります。既存のやり方に固執せず、この変化を楽しみ、会社を内側から変えていく。そんな気概を持った仲間と共に、新しいブレインを創っていきたいと強く願っています。
Q7. 最後に、就職活動に励む学生へメッセージ・エールをお願いします。
これは面接でも必ずお伝えしているのですが、私は今の就職活動は、学生にとって非常にアンフェアだと思っています。
企業側はオフィスや社員といったリアルな情報を隠したまま、面接という場で一方的に学生を評価する。一方で、学生は自分のすべてをさらけ出さなければならない。この不均衡な構造の中で、心から納得のいくキャリアの第一歩を決めるのは、不可能に近いのでは、とさえ感じています。
だから、私たちはそのアンフェアな構造を、自ら壊しにいきたい。希望してくれる方には、会社のすべてをさらけ出す覚悟があります。いつでもオフィスに来て、実際の仕事風景を見て、未来の同僚となるかもしれない社員たちと話してみてください。私たちは、そのための機会を惜しみません。
皆さんに伝えたいのは、「徹底的にやってほしい」ということです。後悔のない選択など、簡単にはできません。だからこそ、使えるものはすべて使い、あらゆる企業の中身を自分の目で確かめて、徹底的に考え抜いてほしい。その先に、皆さんが本当に望むキャリアが待っていると信じています。