今回お話を伺ったあの• •

篠田 花織(しのだ・かおり)
株式会社AbemaTV/総合編成

株式会社タップルでの内定者アルバイトを経験後、2018年に新卒入社。タップルで新機能開発や課金チームのリーダーを務めた後、入社3年目でABEMAに異動。コンテンツ編成やキャンペーン企画の担当を経て、現在はABEMAプレミアムの会員増加のミッションに取り組んでいる。

外向的な自分と“オタク気質”の自分を自然と使い分けていた

 
―現在の篠田さんのご活躍を紐解くために、まずはルーツについて教えてください。

幼少期から本や漫画、ドラマなどのコンテンツが大好きで、自分で漫画を描いたりすることもありました。
いわゆるオタク気質な子だったと思います。

だからと言ってずっと引きこもっていたわけでもなく、友人と外で遊んだり、修学旅行の企画を立てたりという外向的な面もありました。
外向的な自分とオタク気質な自分を当時から自然と使い分けていたように思います。

自由な校風に憧れ、中学・高校の6年間はSFC(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス)で過ごしました。

中学に入ると漫画やドラマなどのコンテンツに加えて、SNSにもどっぷりハマるようになりました。
帰国子女が多い学校だったので、その子たちが海外で流行っているSNSやアプリをたくさん教えてくれた影響も大きかったです。
FacebookやInstagram、Amebaブログ、mixiなど、とにかく面白そうなSNSはすぐに登録していました。

漫画やドラマなどのコンテンツもそうですが、SNSを通じて自分の知らない世界に触れられることがすごく好きだったんです。
SNSをきっかけに学外にも友人ができましたし。かなりスマホに依存していたので、親からはよく叱られましたが…(笑)。

漫画やドラマ、SNSにハマっていた高校時代

まずは直感で動き、あとからそれを正解に変える

 

部活や留学もそうだったのですが、学生時代から「やってみたい!」という気持ちだけで知らない世界に飛び込むことが多かったです。
経験や実力が伴わず、苦労したりうまくいかないこともたくさんありましたがたとえ失敗することがあっても、“まずは直感で動き、あとからそれを正解に変える”という考え方を大事にしていました。

ちょうどそのころ、テレビで「ピクサー社で働く人たち」の特集を観たことをきっかけに、コンテンツを作る仕事に興味を持ちました。
働く環境も組織もクリエイティブで、プロフェッショナルで、フラットで、自由で…こんな働き方があるんだと衝撃を受けると同時に、自分もこんなふうに働きたい!という憧れを抱くようになりました。

―大学生活について教えてください。

そのまま慶応義塾大学の経済学部に進学しました。

中高一貫の環境とは違い、大学には様々な価値観を持つ人たちが集まっていました。
いわゆる“ダイバーシティ”にはじめて触れた瞬間だったと思います。

中・高時代をともに過ごしてきた友人たちとは阿吽の呼吸でコミュニケーションをとっていましたが、多様な価値観の中においてはそうはいきません。
特にサークルを運営するときには、自分の考え方や価値観は必ずしも正しいわけではないのだと痛感させられました。

しかしその中で自分の意見を言語化することの大切さ、正解がないことへの向き合い方について学ぶことができたので、とてもいい経験だったと思います。

大学ではスキューバダイビングサークルに所属していた

「サイバーエージェントを受けてみたら?」。友人の一言がターニングポイントに

 
―就職活動について教えてください。

やりたいことが見つからず、就活に対する焦りがありました。
周りが受けているからという理由で金融や不動産業界を受けてみたもののしっくりこなくて、自分も選考を受けながら「本当にやりたいことはこれなんだっけ?」と悩む日々が続いていました。

そんなときに、ゼミの友人から「サイバーエージェントを受けてみたら?」とアドバイスをもらったんです。
その子とは特別仲が良いというわけではありませんでしたが、繋がっていたSNSで自己開示していたこともあり、きっと私のキャラクターを理解してくれていたのだと思います。

そのアドバイスをきっかけに、サイバーエージェントの1dayインターンに参加したことが大きなターニングポイントになりました。
そのインターンは1チームにつき学生が3〜4人、社員が1人という構成で、サイバーエージェントの新規事業を考えるという内容でした。
新規事業を生み出す難しさも感じつつもチームでひたすら提案を考えることに楽しさを感じました。
また、同じチームのメンバーがとても優秀な子たちだったので、「こんな人たちが選考段階から集まっているんだ…!」と周りのレベルの高さにも驚きました。

「これからはAIの時代。人にしかできないことを仕事にしたほうがいい」。父の言葉に背中を押され、入社を決めた

 

このインターンをきっかけに、本当に自分がやりたいことは何か?ということについて深く考えるようになりました。
「みんなが受けているから」と周りに流されて惑わされていたけれど、自分にはやりたいことを仕事にするほうがあっているんじゃないか、と。

「これからはAIの時代。人にしかできないことを仕事にしたほうがいい」という父からのアドバイスにも背中を押され、人生が豊かになるサービスを作りたいという想いで最終的にはサイバーエージェントへの入社を決めました。

偶然だと思いますが、インターンで同じチームだったメンバーも全員同期として入社し今でも仲良くしています。
1人の友人のアドバイスをきっかけに、すごくいい縁に恵まれたと思います。

―サイバーエージェントではどのような業務に携わられているのですか。

内定後、株式会社タップルというマッチングアプリを運営する子会社で内定者アルバイトをはじめました。
サイバーエージェントでは「内定者アルバイトも社員も同等に扱う」という方針で、アルバイトであっても自分から仕事を取りに行かないといけませんでした。

しかし右も左も分からない自分が何もすべきなのかまったくわからず、悔しさのあまり社長の前で泣いてしまったこともありました。
それでも先輩社員と一緒にキャンペーンの企画やSNS運用などに取り組み、一歩ずつ成功体験を積んでいきました。

新機能をリリースするも、うまくいかず。サービス作りの厳しさを味わった1年目

 

サイバーエージェントに入社後も内定者アルバイトの経験が買われ、そのままタップルに配属されました。

入社1年目からは先輩と一緒に新機能の開発を任されたのですが、結果的にうまくいかず、リリースして早々に改修することになってしまいました。
このときはじめてサービス作りの厳しさを肌で感じました。

自分の感覚が絶対ではないし、どれだけ時間をかけて作ったとしても、ユーザーに評価されなければ意味がない。

ピボットが決まったときはかなりショックでしたが、入社1年目でこの経験ができたのはすごくいいことだったと思います。

メディア事業部の仲間たちと

入社3年目にはキャリチャレという社内制度を利用して、ABEMAに異動しました。
ずっとコンテンツに支えられてきた人生だったのでいつかはコンテンツ作りに携わりたいと思っていましたし、後輩が自分の仕事を全て巻き取ってくれたので、このタイミングでチャレンジしようと思いました。

“新しい未来のテレビを作る”というチャレンジにワクワクしている

 

ABEMAに異動して最初に驚いたのは、組織の大きさの違いです。
タップルは60人ぐらいの組織だったのに対して、ABEMAには500人以上の人が関わっています。
それでありながら、役員との距離が非常に近いことにも驚きました。

現在は有料プランであるABEMAプレミアムの会員を増やすためのチームで日々試行錯誤を重ねています。
ABEMAプレミアム会員を増やすためにはサービスの構造自体を考えなければならないので、かなり難易度は高いです。
でも、ABEMAが目指す「新しい未来のテレビを作る」というビジョンが成し遂げられたらメディアサービスの歴史を大きく変えることになりますし、それに向かってチャレンジできていることにワクワクします。

もともとは「いつかは自分でコンテンツを作りたい」という想いで異動しましたが、今はコンテンツを「サービス内でどう届けるか?どんなサービスならもっと見たいと思えるか?」と考える役割の方が自分に向いていると思っています。

そしていつかはビジョンを実行に移せる右腕のような存在として、プロダクトの責任を持てるようになりたいです。
その環境もチャンスも、サイバーエージェントにはあると思っています。

社内の育成カリキュラムメンバーにも選出された

「どんなことにワクワクするか?」という問いかけの中にこそ、キャリアの答えがある

 

―最後に、これからキャリアを考える人に向けたメッセージをお願いします。

私もそうだったのですが、就活の時期はどうしてもフレームワークや周囲の考えに惑わされがちです。
でも、そんなときこそ周りではなく自分と向き合ってみてほしいです。

たとえすごい経験やスキルがなくても、自分は何が好きで、どんなことにワクワクするか、という問いかけの中にキャリアの答えがあると思います。

また、キャリアは一度決めたら終わりではありません。むしろ人との出会いや経験によって変化していく方が自然です。
「先のことを見据えてキャリアを考えなきゃ!」と気負わずに、まずは「今の私って何が好きなんだっけ?」と自分の心を素直に吐き出してみるといいのではないでしょうか。
 
 
 
 

インタビュアー:アイルーツ+(プラス)編集部 小笠原寛

1999年上智大学 経済学部 経営学科 卒業。
新卒採用責任者他、様々なHR事業経験を積む中で、本音の大切さを実感。
2012年にirootsに参画し、「学生と企業の本音フィッティング」に従事する。
横浜市生まれ、現在は岐阜県関市に在住し、自然と人との対話に耳を傾ける日々。

文・編集:アイルーツ+(プラス)編集部 西村恵

2015年にエン・ジャパンの子会社である人材系ベンチャーに中途入社。
2018年にエン・ジャパンに転籍後、新卒スカウトサービス「iroots」の企画として、
ミートアップやメディアの運営、記事のライティング・編集に携わる。
趣味は映画鑑賞・美術館めぐり。