今回お話を伺ったあの• •

2023年卒・くじらぐも(仮名)さん
都内私立大学に通う文系学生。よさこいサークルとアルバイトに力を注ぐかたわら、大学3年生から本格的に就活をスタート。スカウトサービス「iroots」上で日系大手メーカーやベンチャーなど40社以上からスカウトを受ける。スカウト経由で4社から内定を獲得し、2023年春に大手化学メーカーに就職予定。

「とりあえず登録」からスカウトを通じて思わぬ出会いが

 
 
●就活をはじめた時期、きっかけ
 
就活を意識したのは大学2年生の2月ごろで、きっかけはサークルの先輩から就活支援団体を紹介されたことでした。ただ、当時はサークルがかなり忙しく…。結局本格的に就活を始めたのは大学3年生の5月ごろでした。
 
 
●就活の時期別にやっていたこと
 
何から就活を始めればいいのかわからなかったので、とりあえず色々な就活サービスに登録しました。他のスカウトサービスに加えてirootsに登録したのもその頃だったと思います。ただ、最初は「とりあえず登録した」という感じだったので、プロフィールは埋めきれていませんでした。

大学3年生の5月から6月にかけては、ベンチャーを中心に週3~4社の説明会やワークショップに参加していました。特別ベンチャーを志望していたわけではなかったのですが、自分の視野を広げたかったことと、早めにワークやグループディスカッションに慣れておきたいという気持ちが大きかったですね。

その後はさまざまな企業のサマーインターンに応募し、選考なしのものを含めて20〜25社のインターンに参加しました。

内定承諾企業である化学系メーカーに出会ったのも4daysのサマーインターンで、それはiroots経由でスカウトをいただいたことがきっかけでした。

その企業は、元々社名は知っていたものの未エントリーの企業でした。スカウト経由であればサマーインターンの選考が一部免除されるとのことだったので、「せっかくの機会だから」と思いスカウトを承諾し、選考に臨みました。

選考に合格しインターンに参加したところ、ワークは難易度が高く議論が難航することもありましたが、ほかの学生の発言に刺激を受けたり、企業の担当者の方から丁寧なフィードバックをいただいたりと学びの多い時間を過ごすことができました。インターンを通しBtoBメーカーのビジネスモデルや特異性に面白さを感じ、「自分はどのように社会に関わりたいのか」が明確になりました。
 

選考に落ち続ける一方で、「私を認めてくれる企業があるんだ」と勇気をもらえた

 
 
夏頃にirootsのプロフィールを完成させておいたところ、ありがたいことに9〜10月にはたくさんの企業からスカウトをいただくようになりました。最終的には40社以上の企業からインターンや座談会などのスカウトをいただいたと思います。

このように言うと就活がすごく順調だったように思われるかもしれませんが、サマーインターンの選考時に頑張って書いたESがバンバン落とされたり、サークルとの両立に悩んで就活が疎かになってしまったりという時期もありました。

そんなときでもぎりぎり就活とつながれていたのは、スカウトがあったからです。選考に落ちて自信を失くしているときでもスカウトを読むと「私を認めてくれる企業があるんだ」と思うことができたので、お守りのような気持ちで使っていました。
 
 
●本選考のエントリー数、選考において心がけていたこと
 
本選考にエントリーしたのは20社です。すでに接点を持っている企業からいくつか早期選考の案内をいただいていたこともあり、本選考ではそこまで多くの企業にエントリーしませんでした。

スカウトがなければ焦ってもっと多くの企業にエントリーしていたと思うので、本当に入りたいと思った企業の選考に集中できたのも大きなメリットでした。

選考において心がけていたのは、シンプルですがメモを取りまくることでしょうか。説明会やインターンで興味を持ったポイントやグッと来た社員の方の言葉などをメモしておき、ESに書いたり個人面談で質問するようにしていましたね。

特にスカウトをいただいた場合は企業を知らない状態からスタートするので、少しでも面白いと思ったポイントがあればまめにメモを取り、そこから自分の興味関心との重なりを探していきました。

もう一つ心がけていたのは、面談相手にあえて同じ質問をすることです。その答えをもとに企業や個人の価値観の違いを比較し、自分の価値観との共通性を見るようにしていました。
 

スカウト経由で4社から内定。悩みに悩んで“初志貫徹”

 
 
●内定をもらった企業群
 
irootsのスカウトをきっかけに、食品、化学系、電機メーカーと人事系コンサルの合計4社から内定をいただきました。

どの企業も「人の根本に関わる」「社会を縁の下から支える」という私の就活軸に当てはまっていましたし、何よりも私という人間をありのまま評価してくださっていたので、どこに内定承諾するかは正直かなり悩みました…。

でも、最終的には最初にスカウトをいただき、初めて「この企業の一員になりたい」と思った化学系メーカーを選びました。紆余曲折ありましたが結局は初志貫徹という形になり、今はその選択に満足しています。
 
 
●就活を振り返ってうまくいったこと・苦戦したこと
 

最初から業界や企業を絞るのではなく、機会があればとりあえず話を聞いてみるという風に行動したことは良かったなと思います。今まで知らなかった企業にもこんなに素敵な人たちが働いていて、こんな仕事をしているのかと知ることができたのは貴重な発見でしたし、その結果内定承諾先の企業に出会うことができました。

苦戦したことは、サマーインターンの倍率の高さですね。時間をかけてESを提出しても、その数日後にはお祈りメールが来ることも普通にあったので…。今思えばもっと準備期間を長く取るべきだったなと思います。でもその悔しさがあったからこそいただいた機会を大切にしようと思うことができたので、結果的には必要な気づきだったのかもしれません。
 

自分の「内」ではなく「外」で悩めば、きっともやもやも晴れてくる

 
 
●就活生のみなさんへのメッセージ
 
とりあえず動いてみることをおすすめします。私も何をしていいのかわからず焦燥感に駆られた時期があったのですが、とりあえず就活サービスに登録する、インターンに参加してみるなどの行動をすることで焦燥感は薄れると思います。

あとは、自分の「内」ではなく「外」で悩むこと。自分の不安や悩みを打ち明けられる場所を作ることはすごく大切だと思います。就活仲間でもいいですし、社員の方でもいいので自分の中でもやもやしていることを言語化して話してみるといいのではないでしょうか。

私は自分のプロフィールを友人に見せて、第三者視点での感想をもらっていました。最初は照れくさいかもしれませんが、そうすることで自分では見えてなかった価値観に出会えるはずです。

不安なことはたくさんあると思いますが、思い詰めすぎずに一歩ずつ行動してみてください。
 
 

 
 

インタビュアー:アイルーツ+(プラス)編集部 小笠原寛

1999年上智大学 経済学部 経営学科 卒業。
新卒採用責任者他、様々なHR事業経験を積む中で、本音の大切さを実感。
2012年にirootsに参画し、「学生と企業の本音フィッティング」に従事する。
横浜市生まれ、現在は岐阜県関市に在住し、自然と人との対話に耳を傾ける日々。
 

文・編集:アイルーツ+(プラス)編集部 西村恵

2015年にエン・ジャパンの子会社である人材系ベンチャーに中途入社。
2018年にエン・ジャパンに転籍後、新卒スカウトサービス「iroots」の企画として、
ミートアップやメディアの運営、記事のライティング・編集に携わる。
趣味は映画鑑賞・美術館めぐり。