今回お話を伺ったあの• •

久保瞭也(くぼ・りょうや)
ナイル株式会社/デジタルマーケティング事業部/セールスユニット/チームリーダー

慶應義塾大学卒。大学3年生からナイルで長期インターンを開始。2年間のインターンを経て新卒入社後、コンサルタントを経てセールスに異動。入社4年目の現在はセールスのチームリーダーとしてメンバーのマネジメントや育成に携わっている。

個性を磨き、チームで勝つことの喜びを知ったバスケ部時代

 
 
―現在の久保さんのご活躍を紐解くために、まずはルーツについて教えてください。
 
ルーツを振り返ったときにもっとも印象に残っているのは、中学から高校まで6年間続けたバスケ部での活動です。

中高一貫の男子校に入学し、月曜日から日曜日まで毎日練習を頑張っていたのですが、結局中学時代は試合で1勝もできませんでした。私を含め、小学校時代はスポーツよりも受験勉強をしていたという初心者メンバーだったので、小学校の頃からバスケをしていた他校の経験者チームにはどうしても勝てなかったんです。

しかし中学3年生になると他校のチームが受験勉強に追われる一方で、高校受験のない私たちは練習に専念することができたので、「この1年間で他校に追いつこう!」と奮起し、その甲斐もあって高校にあがってからは少しずつ試合で勝てるようになりました。

また、高校生になると体格の違いによる得意不得意が明確になってきたので、それぞれの個性に合わせたポジション練習がしやすくなり、個人としてもチームとしてもますます力を伸ばした結果、最終的には県大会にまで出場できるほどになりました。

私は中高ともにキャプテンを務めており、1勝もできなかった時期は怒られることも多く、苦しいこともありましたが、仲間と支え合いながらなんとか乗り越えることができました。

試合のときに自分が途中で抜けなければいけない場面でも、代わりに入ったメンバーの活躍によって試合に勝てたときは純粋に嬉しかったです。

一人ひとりが個性を磨けばチームが強くなること、そしてチームで勝つということの喜びを知った6年間でした。

バスケ部時代の仲間たち

 

学生団体に楽しさを見出せず、“働く”を知るためにナイルへ飛び込んだ

 
 
―大学生活はいかがでしたか。
 
一浪の末、慶応義塾大学の経済学部に入学しました。大学では部活に入らず、海外インターンを斡旋している団体に入りました。

私自身はそれまで海外経験がなかったのですが、大学では新しい経験を積みたいなと思い、海外の地方創生インターンや、協賛または海外インターン生受け入れのための企業開拓に取り組んでいました。

周囲の学生は起業や就活など、大学1年生から高い目標に向かって努力していて、同じ大学生でもこんな人たちがいるのかと驚きました。

一方で、自分自身はこの団体での活動に楽しみを見出せておらず…。大学2年生になってももやもやしながら過ごしていたのですが、そのころになると周りで長期インターンをはじめる人が増えてきて、自分も就活がはじまる前に働くイメージを掴んでおきたいなと思い、そちらに軸足を置くことにしました。

そこで偶然出会ったのがナイルでした。
 

自分の影響範囲は自分で決める。ナイルのカルチャーに惹かれて入社を決意

 
 
―ナイルではどのようなインターンをされていたのですか。
 
Webコンサルタントのサポートとして、資料作成などを担当していました。最初は本当に右も左もわからなかったので、エクセルの使い方など一から教えてもらいました。

学ぶことすべてが新鮮でしたし、新卒入社した少し年上の先輩たちが苦労しながらも成長している姿を間近で見て、人は短期間でこんなに成長していくのかと感銘を受けました。

インターンと社員の間に線引きがなく、やりたいと手をあげたことはどんどん任せてくれますし、それに対してしっかりとフィードバックもくれたので、成長するにはうってつけの環境でしたね。

インターンかどうかは関係なく、自分の影響範囲を自分で決められるというカルチャーも私にはすごく合っていました。

また、社内の人たちが「どうやったらお客さんのために成果が出せるか?」ということを第一に考えて議論や提案をしている姿から、徹底した顧客思考について学ぶこともできました。
 
 
―就職活動について教えてください。
 
大学3年生の夏頃にはナイルから「うちに来ないか」と誘われており、それを嬉しく思う一方で、自分としては他の企業ももう少し見てみたいという気持ちもありました。

でも、OB訪問や合同説明会などで他の企業の話を聞いてもそこで働くイメージがまったく浮かばず…。

周りが大手企業を受けるという話が頭をよぎることもありましたが、ネームバリューと天秤にかけても自分はやはりナイルでの仕事やカルチャーが好きだし、最終的には自分が選んだ道を正解にすればいいんだと思い至り、入社を決めました。
 

入社半年でコンサルタントからセールスへ異例のジョブチェンジ

 
 
―入社後はどのような業務に携わられているのですか。
 
新卒として入社したものの、インターンとして働きはじめて2年が経っていたので、半年間Webコンサルタントとして働いたのち、セールスへ転向しました。

コンサルタントからセールスへの転向はあまりない事例なのですが、社内全体を見渡して、「会社にとってインパクトがあり、かつ自分も目立てる」ポジションを考えたときに、コンサルタントの経験を活かしながらセールスとして高い売り上げをあげるのがいいんじゃないかと思い、自ら手をあげてセールスユニットに異動しました。

しかし勇んで異動したものの、最初の2ヶ月はまったく受注できず…。

夜遅くまで先輩にロープレをお願いし、トークをまねながら少しずつ成果をあげていきました。困っている人には必ず手を差し伸べてくれるところも私が好きなナイルのカルチャーの一つです。

セールスはお客様と社内のコンサルタントやクリエイティブチームの橋渡しになる存在なので、自分がコンサルタントだったときのことを振り返り、セールスがどんなことをしてくれると成果が出しやすかったかということを意識しながら日々営業活動をおこなっていました。

苦労したこともたくさんありましたが、一度失注したお客様から指名で発注をいただき、なおかつ成果としてお返しできた場面では、バスケ部時代と同じように「チームで勝つ」ことの喜びを感じました。

入社4年目の現在は、新たなチャレンジとしてチームリーダーを任せていただいています。個人で売り上げを上げられるようになり、もっと自分の影響範囲を広げていきたいと考えていたタイミングでこのポジションを任せてもらえてもらえたので、とても嬉しかったです。
 

「なりたい姿」がわからなくても、選んだ道を正解にすればいい

 

 
―今後久保さんはどのようなキャリアを歩みたいとお考えですか。
 
まずはチームリーダーとしてメンバーの成長に寄与していきたいです。また、セールスとしてチームの売り上げを上げるだけでなく、お客様の声をもとに事業の改善や発案を積極的におこない、事業や会社を強くしていくような役割を担っていきたいです。

先のことについては全然考えていませんが、これからもチャレンジして、成果を上げて、影響範囲を広げていくというサイクルに変わりはありませんし、その中でセールス以外にやりたいことがでてくれば、その都度考えればいいかなと思っています。
 
 
―最後に、これからキャリアを考える人に向けたメッセージをお願いします。
 
「こうなりたい」という姿がある人は逆算思考でキャリアを選択していけばよいと思いますが、私は特にそういうものはなく、偶然の連続でここまでやってきました。

そんな偶然のキャリアの中でも心がけていたことは、自分の目で見て聞いてしっかりと情報収集をすることです。

ナイルでインターンをはじめるときも、この会社にはどんなカルチャーがあるのか、どんな人が自分の上司になるのか、ということを実際に会って質問をしながら確かめていきました。

私のように「こうなりたい」という姿がないという人は、溢れかえっているネットの情報を鵜呑みにするのではなく、自分の目でそれを確かめることをおすすめします。

そうやって選んだ道を正解にできるように努力し続ければ、そこからきっと「ありたい姿」が見つかるはずです。
 
 
 

インタビュアー:アイルーツ+(プラス)編集部 小笠原寛

1999年上智大学 経済学部 経営学科 卒業。
新卒採用責任者他、様々なHR事業経験を積む中で、本音の大切さを実感。
2012年にirootsに参画し、「学生と企業の本音フィッティング」に従事する。
横浜市生まれ、現在は岐阜県関市に在住し、自然と人との対話に耳を傾ける日々。
 

文・編集:アイルーツ+(プラス)編集部 西村恵

2015年にエン・ジャパンの子会社である人材系ベンチャーに中途入社。
2018年にエン・ジャパンに転籍後、新卒スカウトサービス「iroots」の企画として、
ミートアップやメディアの運営、記事のライティング・編集に携わる。
その傍らで現在は芸大に通い、芸術史やデザインについても学び中。