サイボウズ株式会社/システムコンサルティング本部/ソリューションエンジニアリング部
大学卒業後、「チームワークあふれる社会を創る」という理念に共感し、2022年4月にサイボウズへ入社。現在はソリューションエンジニアリング部のシステムコンサルティング職として、顧客への技術支援をおこなっている。
- 自信がなかった学生時代。アイデンティティの拠り所は勉強だった
- 大学受験の失敗を機に、視野の狭さを痛感した
- 自信満々に話せるタイプではないからこそ、irootsに登録した
- 「チームワークあふれる社会を創る」を体現する日々
- やりたいことがわからないなら、過去の自分に立ち返ろう
TOPICS
―現在の岡本さんのご活躍を紐解くために、まずはルーツについて教えてください。
幼少期は活発な子どもでしたが、自意識が芽生えはじめると、徐々に自信を失ってしまい…。アイデンティティの拠り所として、勉強を頑張るようになりました。
中学に進んでからも自信のなさは変わらず、小学校に比べてより明確に成績の順位がつくことや、田舎特有の狭い価値観の中で生きていたこともあり、より一層勉強にアイデンティティを求めるようになっていきました。
受験期を迎えてからも自分では勉強を頑張っていたつもりだったのですが、第一志望の高校には残念ながら落ちてしまい…。同じ高校を目指していた双子の妹だけが合格したということも相まって、人生ではじめての挫折を経験しました。
モチベーションが高いとはいえない中ではじまった学生生活でしたが、「授業に集中するためにはどうすればいいか?」など、小さな課題にも自分なりに考えて工夫する癖がついていったように思います。
高校ではESS部と生徒会に所属しており、特に生徒会の活動には力を注いでいました。私は文化祭実行委員を担当していたのですが、その中で自分が当事者として文化祭を楽しむよりも、みんなが楽しめる「場づくり」に喜びを感じることに気づいたんです。
このときに実感した喜びややりがいは、のちに出会うサイボウズに惹かれるきっかけになりました。
高校2年生ごろになると将来について漠然と考えるようになりましたが、身近な大人が両親と先生しかいなかったので、想像できる将来もごく限られた範囲のものでした。
その範囲がもっと広ければ進路について柔軟に考えられたのかもしれませんが、視野の狭かった私にとっては「希望の大学に入る」ことがすべてになっていました。しかし、高校受験と同様に大学受験でも第一志望の大学には行けず…。アイデンティティの拠り所を勉強においてきた自分にとっては、大きなショックでした。
―大学生活はいかがでしたか。
第一志望に落ちてしまったショックから、入学して1ヶ月ほどは無気力な生活を送っていました。
しかしずっと落ち込んでいるわけにもいかないので、さまざまな選択肢を踏まえて将来を考えたときに、最終的に導き出した答えは「この大学に入って良かったと思えることをしよう」ということでした。
今の自分が大学名にとらわれて苦しんでいる原因は、さまざまな機会に触れてこなかったことによる視野の狭さにある。それであれば、自分と同じような人も少しでも減らせるように子どもたちの視野を広げるような教育活動に参加したいと思い、ボランティアスタッフとしての活動をはじめました。
当初は子どもたちの視野を広げたいという気持ちでスタートしましたが、小学生向けのキャンプスタッフや中・高校生向けのプログラミングスクールのメンターなどを務める中で、結果的には自分の視野を広げてくれた経験だったなと思います。
―就職活動について教えてください。
就活を意識するようになったのは大学3年生の5月ごろです。将来やりたいことがあるというよりは、そろそろやらなきゃいけないよねという感覚でオンライン説明会などに参加しはじめました。
志望業界としては主に教育・IT・人材を見ており、ナビやスカウトサービス、エージェントなどさまざまなサービスを活用しながら就活をしていましたが、その中でも特に幼少期からのプロフィールを見てもらったうえで企業からスカウトがもらえるirootsをよく活用していました。
就活のときは自分に自信を持って話せる人が目立ちますが、私はそういうタイプではなかったので…。ありのままの自分を知ってもらったうえで人事の方とお話しできる方が、プレッシャーを感じにくかったんです。
そんな私に声をかけてくださったうちの一社がサイボウズでした。大学3年生の冬にスカウトをいただき、製品を体験できるハンズオンイベントやQ&Aイベントなどに参加後、選考を経て大学4年生の6月に内定承諾しました。
私が企業選びの軸としてもっとも重視していたのが、理念とサービスの一致度だったのですが、サイボウズはまさに「チームワークあふれる社会を創る」という理念を体現したサービスを提供しており、そこにすごく魅力を感じました。
また、選考時の対応がとてもスピーディーで、社内での情報共有もスムーズにされているんだなと実感できたところにも好感が持てましたね。
しかし、一時期は、教育のように関わった方の変化が見える環境の方がモチベーション高く働いていけるのではないかという気持ちもあり…。サービスを提供しているサイボウズで日々意欲高く貢献できるか不安で迷っていたときもありました。
そんなときにシステムコンサルティング本部の先輩方が執筆された記事や選考時のメモを見返して、 勉強会やエンジニアマーケティング、また案件の支援など、技術を基に関わる業務や関係者の広さに感銘を受けました。同時に、お客様や営業の方と関わる中でもそれぞれの方に合わせた貢献ができそうだと感じました。
加えて、理念とサービスが一致しており、かつその理念に共感していれば、日々サービスの提供に関わる中でも意義を感じながら取り組んでいけると確信し、最終的にはサイボウズへ入社を決めました。
―入社後はどのような業務に携わられているのですか。
まだ入社して半年ほどですが、ソリューションエンジニアリング部という部署で、システムコンサルティング職としてお客様の技術支援をおこなっています。
営業とお客様の橋渡しとして技術面での改善提案をおこなっているのですが、それぞれ製品の利用規模や、利用方法も広く多岐にわたっているため、案件の進め方について難しいと感じる部分は少なくありません。
それでも部署として毎週時間を取り、自分が参加した案件に関する報告会が開かれているため、多くのことを学ぶことができます。知見が意識的に共有されているため、チームの人数がいるだけ、新たな発見があります。
サイボウズでは、新しい技術についてのキャッチアップや多様な案件での学び・注意事項などが意識的に共有されているため、いつも巨人の肩の上に立つような気持ちです。
それに加えて、同じ部署の新卒メンバーで案件の学びや失敗したことを共有し合う会を自主的に開催したり、また今年入社したキャリアの方とも、それぞれ声を掛け合って学びの共有を行っています。
年齢は離れているかもしれませんが、全員の「チームワークあふれる社会に対して技術で貢献していく」という気持ちは同じなので、障壁を感じることなくコミュニケーションが取れているのかもしれません。
例えば私たち新卒では、サーバーなど物理技術に関する知識はまだまだキャリアの方の足元にも及ばないと思うので、そうなったときは迷いなくお声がけして協力をお願いすると思います。
入社してからも自身の仕事と「チームワークあふれる社会を創る」という理念がぴったり一致している感覚があり、充実した日々を過ごしています。
また、サイボウズは心理的安全性がすごく担保されている環境だなと改めて感じています。学生時代は「やった方がいいのではないか?」と思うことがあっても、周りの目を気にしてなかなか言えないということもありました。
しかしサイボウズでは、「説明責任」という言葉に並んで、「質問責任」という言葉があります。これは、何かわからないことや疑問に感じたことがあれば質問をすることを大切にする考え方です。
「新人だしこんな質問してもいいのかな…」と思ってしまいそうになっても、この「質問責任」という言葉が大切にされている環境ということもあり、臆せずに安心して質問をすることが出来ます。
また、質問や提案をしても新人だからと言ってないがしろにされたと感じたことは一度もありません。製品として「チームワークあふれる社会」に貢献しようということに加えて、社内の雰囲気としてもとてもチームワークを感じています。
そのような意味でも、すごく安心感があるなかで働けていると思います。また「こんな案件に入ってみたい」「こんなことをしてみたい」と先輩方に表明をしていたら、メンションが飛んできて 「これやってみる?フォローはします!」のようにお声かけいただくこともあります。
新人のメンバーそれぞれの自主性やチャレンジに任せる部分もありながら、後押しをしてくださる雰囲気もあります。
―今後岡本さんはどのようなキャリアを歩みたいとお考えですか。
現時点で具体的なキャリアはまだ描けていませんが、「チームワークあふれる社会を創る」という理念に共感して入社したので、直近ではお客様の課題をより解像度高く認識できるようになったうえで、製品を利用いただけるよう技術的な知識とスキルを増やしていくことと、社内・社外向けの勉強会の講師を行って、発信力を高めていきたいと考えています。
また、サイボウズは副業も認められているので、本業の知識やスキルを磨きながら、他にも興味のある領域が見つかればチャレンジをして、広く得た知見を還元していきたいと考えています。
―最後に、これからキャリアを考える人に向けたメッセージをお願いします。
就活の時点でやりたいことが決まっていてもいいし、そうでなくてもいいと思います。ただ、まだやりたいことがわからないのであれば、せめて視野を広く持つように心がけることをおすすめします。
計画的偶発性理論という言葉がありますが、まずは過去の行動やモチベーションについて振り返り、自分について深く理解したうえでとりあえず行動してみることが大切なのではないでしょうか。
新卒採用責任者他、様々なHR事業経験を積む中で、本音の大切さを実感。
2012年にirootsに参画し、「学生と企業の本音フィッティング」に従事する。
横浜市生まれ、現在は岐阜県関市に在住し、自然と人との対話に耳を傾ける日々。
2018年にエン・ジャパンに転籍後、新卒スカウトサービス「iroots」の企画として、
ミートアップやメディアの運営、記事のライティング・編集に携わる。
その傍らで現在は芸大に通い、芸術史やデザインについても学び中。