脱・ゆるブラック。「仕事はラクだが、力がつかない」「自分の市場価値に自信が持てない」…そんな悩みを抱えるのではなく、“ラクではないが力がついた”と胸を張れる人になりたい。そんな想いを胸に、ラクではないが力がつく環境=「若手ホワイト企業」で奮闘する若手社員の経験にフォーカスし、自分の力でキャリアを切り拓くためのエッセンスを紐解く。

●若手ホワイト企業とは?
新卒スカウトサービス『iroots』では、会社の評判プラットフォーム「エンゲージ 会社の評判」に寄せられた口コミの中から「20代の成長環境」と「実力主義」のスコアにフォーカスし、“ラクではないが力がつく”企業を「若手ホワイト企業」と認定。>>若手ホワイト企業について詳しく知る

Interviewee’s Profile

株式会社LITALICO
上場市場:東京証券取引所 プライム市場 設立:2005年12月 従業員数:4,601名(2023年9月時点)
「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、発達障害ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」、障害のある方の就職情報サイト「LITALICO仕事ナビ」のインターネットプラットフォームを軸に、障害分野で様々なサービスを提供。障害のある当事者向けサービスである、就労支援サービス「LITALICOワークス」及び、ソーシャルスキル&学習教室「LITALICOジュニア」に加え、障害のある子どもの家族向けライフプランニングサービス「LITALICOライフ」や業界全体の質向上に寄与する福祉施設向け業務支援サービスを展開。一般教育領域でもIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」を展開している他、学校現場の特別支援教育を支えるICTサービス「LITALICO教育ソフト」を提供している。

小芦 昇子 第2事業本部HRソリューション事業部キャリア部 エージェントグループ マネージャー
東京大学教育学部卒業。2019年にLITALICOへ新卒入社。大学在学中から教育領域に関心を持ちつつ、就職活動では事業会社やコンサルなどを広く見ていた。内定者インターンとしてキャリア事業部の立ち上げに関わる。入社後はキャリアアドバイザー・マーケティングなどを経験し、現在は人材紹介事業の責任者を務める。

教育支援活動や留学を通じて、社会課題解決の活動に興味を持った

 
―最初に、LITALICOに入社を決めるまでの経緯について教えてください。就活をはじめたときには、どのような軸で企業選びをおこなっていましたか。

大学に入学した当初は国際的な仕事に憧れていたのですが、カンボジアでの教育支援活動やシンガポールへの留学を通じて、教育格差や貧困問題に興味を持つようになりました。就活をはじめてからは、業界問わずさまざまなインターンに参加しましたが、やはり自分は課題を抱えている人や業界をより良くしていくことにやりがいを感じるんだと実感し、教育や福祉、人材業界を中心に見るようになりました。

また、学生時代からいろいろなことにチャレンジしてきたので、社会人になってからも若手の裁量権が大きく、成長環境のある組織で働きたいと思っていました。

―LITALICOを志望するにようになったきっかけを教えてください。

実は就活をはじめる前から「LITALICOジュニア」という児童向けの発達支援教室で指導員のアルバイトをしていましたが、就活をはじめるまでは就職先としてLITALICOを見ておらず…。その後、合同説明会で改めて事業の方向性やビジョンを聞いてみると、やはり自分の興味関心に合っていると感じ、LITALICOが掲げる「障害のない社会をつくる」というビジョンにも共感したので、一から選考に応募しました。

内定者インターンとして新規事業立ち上げに参画し、入社5年目でマネージャーに昇格

 
―選考を経て、最終的にLITALICOへ入社を決めた理由を教えてください。

選考や面談を通じて10名程度の社員の方とお話をさせていただきました。それぞれの違いはあるものの、どの方も自分の仕事を通して社会をどうしていきたいかという考えをしっかり持っていて、共感できる内容ばかりだったので、一緒に働くときっと居心地がいいのだろうなと感じました。

一方で、他にも大手のコンサルや人材系企業から内定をいただいていました。一番しっくりくるのはLITALICOだけど、年収やネームバリューの観点から合理的に考えると他社だよなぁという気持ちがあり…。

ある日、思い切ってその悩みをLITALICOの方に相談したときに、その方が「飛び込む勇気を出せていないだけじゃない?」とおっしゃったんです。その言葉にハッとすると同時に、すごく腹落ちしました。今までは学歴的にも経験的にも「すごいね」と言われるような選択をしてきたけれど、これ以上それに固執する必要はないのかな、と。

その方が「もしうちに来るなら、一緒に『LITALICOキャリア』の立ち上げをやろうよ」と誘ってくださったことをきっかけに、LITALICOキャリア事業部に内定者インターンとして参画し、2019年にそのまま新卒として入社しました。

―2019年にご入社されてから、今までどのような業務に携わられましたか。

障害福祉・児童福祉分野に特化した求人サイト『LITALICOキャリア』事業に、内定者インターン時代から継続する形で配属されました。最初の1年半は、求職者の方への就職支援をおこなうキャリアアドバイザーを経験し、3年目からは部署内のマーケティングチームの立ち上げに抜擢されました。

将来は早い段階で事業づくりにチャレンジしたいと思っていたので、いつかは企画系の仕事も経験したいと思っていたのですが、まさかこんなに早くチャンスをいただけるとは、と驚きました。マーケティングの「マ」の字も知らなかった私によく任せてくださったなと…(苦笑)。

先輩や他部署の方に支援いただきながら、WEB広告の運用や求人媒体への出稿、顧客管理、求職者の掘り起こしなど、さまざまなことに取り組みました。

途中からはメンバーも増えて、チームリーダーを務められたこともいい経験になりましたね。4年目からはエージェントグループのアシスタントマネージャーを務め、5年目からはマネージャーに昇格し、現在は約20名のメンバーを統括しながらキャリアアドバイザーの育成や営業・マーケティング戦略の策定に取り組んでいます。

入社前は年収やネームバリューの面で悩んだときもありましたが、他社で働く大学の同期と話していると、待遇や経験面で出遅れていると感じることはありません。むしろ、私のように20代のうちから事業づくりを任せてもらっている人は少数です。

適切なタイミングでチャレンジングなミッションを任せていただけるので、他の会社に目移りすることもありませんでした。

「自分はこんなにできない人間だったんだ」。入社1年目の挫折経験が、事業づくりの糧になった

 
―入社してから今までの間に「ラクではないが力がついた」と思う経験を教えてください。

各年次で大変だったことはあるのですが、もっとも挫折感を味わったのは1年目のキャリアアドバイザー時代ですね。新卒で転職支援をおこなうことに難しさを感じましたし、自分とは異なるバックグラウンドや考え方を持つ求職者の方に対してどのように寄り添い、支援をすればいいのかわからなかったんです。

同じタイミングでキャリアアドバイザーになった同期はうまく求職者の方に寄り添って成果を出していたので、余計に悔しかったですね。「自分はこんなにできない人間だったんだ」と会社で泣いてしまい、上司に慰められたこともありました。

当時の私は「自分だったらこうする」という考えが強く、それをそのまま相手に押し付ける癖がありました。しかし、上司から「小芦さんの言ってることは相手に伝わってないよ」とフィードバックを受けたことをきっかけに、相手の目線に立って考える、たとえ共感できなくても理解をする、この人だったらこのように動くんじゃないかと想像しながら話すなどの努力を重ね、少しずつ転職支援の実績を重ねていきました。

このときの経験は、マネージャーとしてメンバーと接する際にも活きています。また、求職者の方と直接お話し、エンドユーザーがどのような感覚を持っているのかを知れたことは、その後のマーケティングや事業づくりにも役立っていると感じます。

入社時はキャリアアドバイザーを強く志望していたわけではなかったのですが、最初に顧客接点を持てた経験は、今の私の糧になっています。

―小芦さんは今後どのようなキャリアを歩んでいきたいですか。

直近の目標は、今の事業をさらに伸ばし、成長軌道にのせることです。立ち上げフェーズから関わり、苦しい時期もみんなで乗り越えてきたので、花開く瞬間を見届けたいなと思っています。

また、一昨年結婚したので、どこかのタイミングで子どもを授かることがあるかもしれませんが、出産後も継続的に新規事業立ち上げに関わっていきたいです。

今のところは転職ありきでキャリアを考えておらず、LITALICOで機会をいただけるのであれば、今後も様々なチャレンジをしながら働き続けるのが理想です。この1年間は事業戦略の描き方を教えてもらってきましたが、自分だけで描き続けるにはまだまだだと感じます。

今は信頼関係のある仲間の力を借りて事業づくりをしていますが、今後もっと大きな組織を動かしていくためには、採用、育成、信頼構築についても学んでいく必要があります。事業を大きく飛躍させられるような戦略をつくる力と、それが絵に描いた餅にならないよう、大きな組織を動かす力をの両方を身につけていきたいです。

 

《check!》株式会社LITALICOの「若手ホワイト企業」環境

・入社5年目からマネージャーに挑戦できる「20代の成長環境」

・本人の志向性に合わせてさまざまなポジションを経験できる「挑戦機会の多さ」

・習熟度に合わせたフィードバックやサポートが得られる「育成環境」