企業完全審査制の新卒スカウトサービス「iroots」が、就活生におすすめしたい企業と若手活躍社員にフォーカスするインタビュー企画。今回はソルダーレジスト(あらゆる電子機器に使用されるプリント配線板に欠かせない化学材料)の製造などを行う太陽ホールディングス株式会社で、事業会社の経理から経営企画に異動された草野さんの成長とキャリアに迫ります。

Interviewee’s Profile

太陽ホールディングス株式会社
業界:化学 従業員数:2,210名(連結)
化学の力を活かして「エレクトロニクス」「医療・医薬品」「ICT&S」を中心に、さまざまな事業活動を推進するメーカー。プリント配線板の表面に塗布される“緑色のインキ”ソルダーレジストインキのリーディングカンパニーで、世界トップシェア(※)を誇っている。
(※)出典:「2024 エレクトロニクス先端材料の現状と将来展望」株式会社富士キメラ総研より

草野 菜月 経営企画室
早稲田大学商学部卒。2022年4月に新卒で太陽ホールディングス株式会社に入社。メーカーの経理として、楽しい社会の実現に向けて「挑戦」し続ける同社の変革を支える。2025年2月からは太陽ホールディングス株式会社の経営企画室へ異動。

幅広い経理の経験を積み、太陽ホールディングスの経営企画室へ

 

Q1.入社後から現在に至るまでのお仕事内容について教えてください。

2022年4月に新卒入社し、最初はグループ企業の太陽インキ製造の経理課に配属となりました。私は経理を志望していましたが、配属は個々の希望や適性を考慮して決まるようになっており、一緒に働くメンバーの学生時代の専攻やバックグラウンドはさまざまでした。

太陽インキ製造の経理課では、約9名のチームで日々の預金管理から決算対応、税務申告まで幅広い業務を担当しています。私は定期的に行われるジョブローテーションを通じて、原価計算、税務申告、監査法人対応、予算策定など、多岐にわたる業務を経験しました。入社から約3年の間で、さまざまな役割をこなしながら、知識と経験を深めることができたと感じています。 また、業務に必要な専門知識は、社内の勉強会や外部セミナーに積極的に参加して学び続ける環境がありました。学びを実務に活かすことで、さらにスキルを向上させ、より高度な業務にも対応できるようになりました。

Q2.現在のお仕事内容と、大変ながらもやりがいを感じる場面を教えてください。

2025年2月に太陽ホールディングスの経営企画室に異動しました。経理業務では過去の実績を収集・分析することが主な仕事でしたが、経営企画室では、事業戦略の検討やIR活動を通じて、積み上げた実績から未来を創る視点で業務に取り組んでいます。現在は、今期発行予定の統合報告書の編纂を担当し、グループ会社と連携してサステナビリティ関連のデータ収集や分析も行っています。私は学生時代から財務やIR業務に関心を持っていたので、将来的にはこれらの分野でさらにチャレンジしていきたいと考えています。

経理課での約3年間の経験を通じて特に印象に残ったのは、仕事の幅は自分次第で広げられる、ということです。経理やバックオフィス業務は、一般的に静かな環境で黙々と作業しているイメージがあるかもしれませんが、私が在籍していた経理課では全く異なりました。上司から、「全体最適を考えよう」と視野を広げることの重要性を教わり、積極的に国内外のグループ会社を訪問して情報共有を行うことで、新しい刺激を得ることができました。異なる拠点の経理部門との交流を通じて、同じ業務でもさまざまなアプローチがあることに気づき、業務の効率化を図ったり、新システム導入時にはサポートしたりなど、良い関係を築くことができました。
新しい業務に取り組むことは決して簡単ではありませんが、その分成長を実感できる環境だと感じています。

直近では、生産から販売までを網羅する基幹システムの導入プロジェクトに原価・会計領域の担当として参加しました。このプロジェクトでは、システムが問題なく稼働するように、さまざまな検証を実施したり、標準化を進めたりしました。経理部門が関わる領域は、購買、生産、販売など幅広いため、各部門と密に議論を重ねる必要があり大変なことも多くありましたが、この全社を挙げた大規模なプロジェクトに参画できたことは非常に貴重な経験となりました。

たくさんの人に出会い、話をしたことが、人生に影響を与えてくれた

 

Q3.学生時代を振り返って、今の自分に影響を与えた経験を教えてください。

学生時代はたくさんの人に出会い、多様な価値観に触れ、さまざまな生き方を知ったことで、人生の選択肢を持つことの大切さを学びました。その中でも、今の自分に影響を与えた経験は大きく二つあります。

一つ目は、学部横断的な講義で、さまざまな生き方をしながら社会で活躍する人の話を聞いたことです。毎週ゲスト講師を招き、それぞれの人生の歩みや大切にするマインドについて講義してもらう、というものでした。ゲスト講師は経営者や小説家、バックパッカーまで非常に幅広い分野の方々です。私は大学卒業後、会社員として黙々と働くことを想像していましたが、講義を通じて、もし自分に合わない環境に直面したり、他に熱中できることがあれば、自由にキャリアをシフトさせていいんだと勇気をもらったのを覚えています。

二つ目は、大学の先輩方とバナナを使って社会問題に取り組んだ経験です。茶色くなり捨てられがちなバナナを「大人なバナナ」とネーミングして、食品ロスや環境問題を考えるきっかけを発信しました。収穫直後の緑色のバナナを「赤ちゃんバナナ」としたときに、茶色くなり甘く熟したバナナは「成熟した」という意味を込めて「大人なバナナ」としました。幼稚園や小学校での講演活動や、大手百貨店のバレンタイン企画で有名パティスリーとのコラボレーションでバナナスイーツを販売するなど、楽しみながら活動を行いました。
この活動を通して、自身が主体性をもって取り組む楽しさを実感するとともに、ビジネスの難しさや複雑さも経験でき貴重な学びとなりました。

Q4.就活時代の軸を教えてください。

「自身の働くイメージが持てること」を大切にしていました。最初は特に絞らず多くの業界や企業を見ていく中で、ホームページなどに掲載されている分かりやすい情報だけでなく、実際の仕事内容や働き方、ジョブローテーションなど、具体的な部分にも注目するようにしていました。働くことやキャリアを積んでいくイメージが持てなければ、意思決定も難しく、志望度が上がることはありません。そのため、OB・OG訪問や座談会への参加、選考中や内定後の面談の機会を積極的に活用し、リアルな情報を手に入れることを大切にしていました。

Q5.太陽ホールディングスに出会ったきっかけと、入社の決め手になったことを教えてください。

太陽ホールディングスのことは、化学メーカーを調べる中で見つけました。ソルダーレジストという世界シェアが高い主力製品を持ちながら、医療や医薬品事業への参入など化学を軸に多角化を進めており、勢いのある会社だという印象を受けましたね。

選考に進んだ後は社員の方と複数回の面談の機会をいただき、手厚いサポートをもらいました。
私は学生時代から、将来的にIRや非財務情報の開示に携わりたいという思いを持っていました。その前に、まずメーカーの中心である製造から販売までの仕組みを学びたいと考え、入社後の初期配属先としては経理を志望していました。
社員との面談では、実際に配属される可能性がある部署の先輩社員と話すことで、さらに理解が深まり、自分の理想とする働き方が実現できそうだと感じました。
将来のビジョンに対して自信を持つことができ、またロールモデルとなるような尊敬する社員の方々に出会えたことも大きな決め手となり、入社を決意しました。

自由で活気があり、柔軟性に富んだ会社で、自分らしいキャリアを歩む

 
Q6.太陽ホールディングスの好きなところを教えてください。

自由で活気があり、柔軟性のある環境です。若手であっても大きなプロジェクトに参画できたり、少数精鋭の組織の中で裁量が与えられるため、皆が主体的に仕事に向き合っていると感じています。

また、業務内容や異動などのキャリアビジョンについても、定期的に上司に希望を伝え、相談できる機会があり、柔軟に対応してもらえています。もちろん、すべての希望が実現するわけではありませんが、個々の意向に寄り添ってくれる姿勢がとてもありがたいです。

あとは社員食堂が美味しいところ、でしょうか。社員同士のコミュニケーションの場になっていて、私も楽しみな時間になっています。社内が円滑に動いているのも、こうした環境があるからかもしれません。

Q7.太陽ホールディングスについて、就活生に自信を持ってすすめられるところを教えてください。

重複する部分もありますが、自由で活気があり、柔軟性があるところは自信を持っておすすめできます。入社後のギャップについても、ネガティブなものは感じていません。面談や座談会など、あらゆる機会を活用して情報を収集し、イメージできる状態になってから入社を決断しました。自分の選択に真剣に向き合って良かったと感じています。

Q8.最後に、就活生へのエール・メッセージをお願いします。

自分にとって魅力的な業界や会社を見つけることはもちろん大切ですが、それと同時に「働くこと」への解像度を上げるために、いろいろな角度から情報収集をすることをおすすめします。

学生時代に他者の生き方や多様な価値観に触れたこと、自分自身でさまざまな経験をしたことが、人生にも大きな影響を与えました。就職活動では、自分自身と真摯に向き合い、その時の自分にとってベストな選択をしてほしいと思います。