
企業完全審査制の新卒スカウトサービス「iroots」が、就活生におすすめしたい企業と若手活躍社員にフォーカスするインタビュー企画。今回は自動車用精密鍛造品の開発・製造を手がけるフジオーゼックス株式会社で、生産技術として活躍している鈴木さんの成長とキャリアに迫ります。
Interviewee’s Profile
業界:自動車部品・製造 従業員数:約1,300名(2025年3月末現在)
エンジン部品を中心に、自動車用精密鍛造品の開発・製造を手がけるモノづくり企業。国内外に生産拠点を持ち、トヨタグループをはじめとする大手自動車メーカーと長年の取引実績を誇る。高精度・高耐久の技術力を強みに、EV・ハイブリッド車向け製品の開発にも注力。次世代モビリティ社会を支える基盤づくりに貢献している。
鈴木 悠斗 生産技術部プロセス技術グループ
静岡県出身。中部大学工学部機械工学科卒。2022年にフジオーゼックス株式会社へ入社。生産技術として製品の品質・生産性・コストを最適化するための工程設計や設備導入、改善活動を行なう。趣味はサッカー観戦やドライブ、音楽フェスに行くこと。
- 試作から量産へ。モノづくりの最前線で感じた“やりがい”と“壁”
- “好き”を仕事に。モノづくりと車への情熱が導いたキャリア
- フジオーゼックスらしい“垣根のない社風”。役員とのコミュニケーションもフランクに
TOPICS
試作から量産へ。モノづくりの最前線で感じた“やりがい”と“壁”
入社当初から現在まで、生産技術として本社工場に勤務しています。主に手がけているのは、エンジンバルブの試作や工法の開発、量産にあたっての製品の調整など、エンジンバルブの生産に関わる技術的な業務です。
もともとモノづくりは好きだったのですが専門的な知識や技術はなかったので、はじめは「ちゃんと仕事ができるかな」と不安も小さくなかったです。ただ、入社後の手厚い研修のおかげで、その不安もすぐに解消されました。1ヶ月目の研修で学んだのは、社会人マナー、当社が製造しているものや生産の流れなど、フジオーゼックスで働くにあたっての基本です。2ヶ月目には実際に生産している様子を見たり、一緒に働く人の仕事を知ったりと、実務に近い研修を受けたことで、具体的な業務のイメージを持てたのをよく覚えています。
実務をスタートしたのは6月からです。いざ仕事をはじめるとわからないことも多かったのですが、先輩たちが常に気にかけてくれて、質問も相談もすぐにできました。言葉で教えるだけじゃなく「一緒にやってみようか」と実践してくれる場面も多く、とても心強かったです。また、自分が何をすればいいか的確にわかるように具体的に指示やアドバイスをくれる人ばかりで、1年目から安心して仕事に臨める環境が整っていました。
Q2.現在のお仕事内容と、大変ながらもやりがいを感じる場面を教えてください。
現在は、エンジンバルブの試作や測定、量産にあたっての製品の調整を中心に、フジオーゼックスの技術を使った新製品の開発などを行なっています。実は製品が量産されるまでに、大きな壁がいくつかあります。例えば、試作品が問題なく量産できるか測定する際は、本来製造を予定されたものがある中で試作の時間をつくってもらわなければなりません。工場内の多くの人に協力を依頼するのですが、1年目の頃はその調整が難しくて。悩んだ結果、先輩に相談すると「調整はやっておくから、他の準備を頼むよ」と助けてくれました。その時、いち早く自分で調整までできるようになろうと思ったんです。そこから先輩にアドバイスをもらったり、製造現場の人と関係を築いたりしたことで、今では上手く連携できるようになりました。その時はできる仕事が増えた感覚があり、自分が成長したようで嬉しかったですね。
また、試作では、想定していたデータと実際に作った結果に乖離があることも少なくありません。試作をクリアしても、量産が難しかったり採算が合わなかったりすると、振り出しに戻る場合もあります。スムーズにいかない日も多い分、試作から測定までズレなく進んだときの達成感はとても大きいです。
“好き”を仕事に。モノづくりと車への情熱が導いたキャリア
Q3.学生時代を振り返って、今の自分に影響を与えた経験を教えてください。
昔からモノづくりが好きで、特に工作の時間がとても楽しかったのを鮮明に覚えています。モノづくりが好きだったのは、アイデアや工夫次第で実現したいことに近づく嬉しさがあったからです。最初はつくれないと思っていたモノも、どうすればできるかを考えて試行錯誤を繰り返して、想像通りの結果を出せたとき、他では味わえない嬉しさを感じます。その感覚は今の仕事にもつながっていて、試作から量産する方法や新たな工法を考えて、狙い通りの結果に近づけるプロセスを楽しめています。
また、大学時代の研究も今の自分に影響を与えた経験です。研究は正解がない問いに向き合い続けるようなもので、試行と結果の振り返りを重ねて自分の答えを正解に近づける作業でした。満足のいく結果が出ないときもありましたが、そこに至ったことで得られた学びを次に活かすという前向きさは、生産技術の仕事でも発揮できていると思います。
Q4.就活時代の軸を教えてください。
就活の軸は自動車に関わる仕事、実家のある静岡から通えること、そして安心して働ける環境が整っていることの3つでした。昔から乗り物が好きで、1度は新幹線の運転手を志したこともあるほどです。特に車が好きだったこともあり、自動車に関わる仕事を選んだのは自然な流れだったと思います。ただ、様々な車に携わりたいと思っていたので特定のメーカーに絞らず、幅広く扱える企業を中心に見ていました。
就活の拠点は静岡です。大学では一人暮らしをしていたのですが、社会人になったら静岡の実家に帰りたいと思い、エリアは比較的絞って就職先を探していました。また、当時からドライブやスキューバダイビング、音楽フェスなど趣味が様々あったので、お金や時間を使いやすい企業に入りたいと思っていました。長い仕事人生だからこそ、自分の好きなことに近い仕事がしたいと思い、自己分析はしっかり行なっていたと思います。
Q5.フジオーゼックス株式会社に出会ったきっかけと、入社の決め手になったことを教えてください。
最も大きな決め手になったのは、就活の軸と強く一致していたからです。特に印象的だったのは、安心して働ける環境が整っていたことですね。企業研究を進める中で、特殊鋼業界で国内シェアトップクラスの大同特殊鋼グループで、自社も自動車部品業界で高く評価されていることを知りました。その時「ここなら、将来も安心して働けそうだ」と思ったのが、入社のきっかけの1つになっています。また、様々なメーカーと取引しているからこそ、社員が乗る車に指定もありませんし、会社の駐車場には様々なメーカーの車が停まっています。そういった“車好きに嬉しい体制”も私にとって魅力的だったポイントです。
当時入社を検討していた企業はいくつかあったのですが、特にフジオーゼックスらしさを感じていたのは福利厚生でした。例えば初年度の年収も高かったですし、社員食堂では1食250円と社員に優しい制度がたくさんあります。そういった点も含めて、総合的に魅力を感じていたので入社を決めました。
フジオーゼックスらしい“垣根のない社風”。役員とのコミュニケーションもフランクに
Q6.フジオーゼックス株式会社の好きなところを教えてください。
歴史のある大手企業でありながら、フランクな人が多いところが好きです。入社するまでは、技術職は技術職の人たちとしか話さないのかなとか、堅い人が多いのかなと思っていたのですが、実際は全くそんなことなくって。事務職の人と同じフロアで仕事をしているので、部署を問わずフランクに話していますし、営業が工場に訪問してきたら、仕事終わりに食事にいくのも珍しくありません。また、秋に行なわれるレクリエーションや納涼祭など、社員同士がリラックスして交流できる機会が多いのも特徴です。会社として、部署の垣根を超えてコミュニケーションが取れる場を設けてくれるは嬉しいですね。
私が驚いたのは、社員と役員の距離も近いところです。1年ほど前に、食事の場で役員の人と話す機会があったのですが、お互いにサッカー観戦が好きと知り、すごく盛り上がったんです。それをきっかけに、その方の趣味である山登りに誘ってもらい、自然と距離を近づけられました。実際にお会いするまでは役員と聞くと少し委縮してしまうこともあったのですが、話してみると非常にフランクで、改めてフジオーゼックスで働く人たちの温かさを感じられました。80年近い歴史を持つ会社ですが堅苦しい雰囲気は一切なく、新人からベテランまで親しみやすい人ばかりなので、誰でもすぐに馴染めると思います。
Q7.フジオーゼックス株式会社について、就活生に自信を持ってすすめられるところを教えてください。
みなさんにすすめたいのは、何の不安もなく入社できる環境が整っているところです。入社後は仕事の基礎から学べる研修がありますし、年次や役職が上がってからも研修を受けられます。私も2年目、3年目と研修を受けたおかげで、1年目の頃とは違った考え方を学ぶことができました。産業能率協会による通信教育もあり、年次や業務に応じたスキルアップが目指せるなど、何年経っても能力開発が叶う環境は当社ならではの魅力ではないでしょうか。
また、後輩思いの先輩ばかりで、わからないことがあればすぐに教えてくれます。私が同じ質問をしても嫌な顔をすることなく丁寧にアドバイスしてくれて、何度も助けてもらいました。先輩が優しくしてくれたように、私も後輩たちに接するように心がけています。そうやって、フジオーゼックスの文化を受け継いでいきたいです。
私の入社の決め手にもなった福利厚生の手厚さも、すすめたいところです。社員食堂では1食250円とかなり安いのですが、一番の魅力はその美味しさです。社外のお客様にお弁当を用意しようとすると「もしよければ、社員食堂のご飯をいただきたいです」と言われるほど人気になっています。毎日コンビニや外食だとお金もかかるので食費が抑えられるのは嬉しいですし、美味しいのでたくさん食べちゃいます。意外とこうした細かいポイントほど入社後にありがたさを感じるところなので、ぜひ知ってもらいたいですね。
Q8.最後に、就活生へのエール・メッセージをお願いします。
自身の経験を振り返ると、就活は悩む時間が多かったですが、自分の軸をしっかり決めていたことで迷わず決断できた場面も多くありました。働きたい業界や職種、勤務地、福利厚生など、自分が譲れないポイントを明確にすることで、企業選びが楽になるはずです。また、最終的には、自分が『ここだ』と感じた会社を選ぶのが一番良いと思います。様々な判断基準を作るためにも、企業の説明会やインターンシップに参加し、実際の雰囲気を肌で感じることもおすすめです。
就活は大変ですが、焦らず一歩ずつ進めば、きっと良い結果が待っています。自分を信じて、最後まで諦めずに頑張ってください!