ディスコの企業研究

今回ご紹介するのは、半導体・電子部品業界の「モノづくり」に欠かせない「切る、削る、磨く」を最先端の技術で追及する、世界トップシェアの精密加工装置メーカーで有名な ディスコ。

この記事を読んでいる方の中には、ディスコへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか 」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ディスコの経営理念や同じ機械業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある機械会社の中で、なぜディスコなのか」という質問への対策を考えましょう。

ディスコについて深く知るために、まずはディスコの経営理念を確認しましょう。そこからディスコが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ディスコの企業理念は、さまざまな観点から「あるべき姿」を明確にした200を超える項目が明文化されています。以下は、その一例となります。
『高度なKiru・Kezuru・Migaku技術によって遠い科学を身近な快適につなぐ。
Missionの実現性の向上および価値交換性の向上を成長と定義する。
Always the best, Always fun｡「常にベストを尽くすことと、仕事を楽しむこと」をモットーにする』（ディスコ　企業理念ページより引用）

ここからわかるポイントは、「切る」「削る」「磨く」という3つの技術の領域において日々進歩させていき、科学を人々の暮らしの豊かさや快適に帰結させていこうという志です。ディスコでは、社会に対してより大きな貢献ができるようになることを成長ととらえ、「チャレンジ精神が旺盛な人」「常にベストを尽くしつつも楽しく働ける人」を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・ディスコを通して実現したい、豊かで快適な暮らし作りへの情熱
・既存の枠組みに満足せず、チャレンジ精神で新たな道を切り拓いた経験
・困難な状況においても、楽しむことを忘れずに乗り越えた経験


次に、機械業界における競合会社と比較してみましょう。
今回は、東京精密と比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

初めに事業内容を見てみましょう。
ディスコは、同社と子会社22社、関連会社2社でディスコグループを構成し、半導体製造装置（精密加工装置）、精密加工ツール、産業用ダイヤモンド工具等の製造・販売と、これらにともなう保守・サービス等が主な事業。
世界トップシェアを誇るメーカーとして、スマートフォンやICカード、自動車、航空機等に搭載される半導体や電子部品等の最先端デバイスを製造する際に使われる製品を提供しています。
平成28年3月には、その高い技術力はもちろん、品質、コスト、供給体制、カスタマー・サービス等、数々の項目で高いスコアを獲得した企業に贈られる、PSQ（プリファード・クオリティー・サプライヤー）賞をインテルコーポレーションから受賞する等、高い評価を受けています。
対する東京精密は、同社と子会社31社で構成されており、半導体製造装置と計測機器という二つの事業を軸に展開。自動車をはじめ、家電、パソコン、スマートフォン等に関わるモノづくりのプロセスに欠かせない機器の開発・製造を行い、中でも「寸法を測る」というプロセスで重要な役割を担っており、国内外でトップシェアを誇る製品も手掛けています。
次に財務状況を見ていきましょう。
平成28年度の売上高は、ディスコが連結1,278億5,000万円であるのに対し、 東京精密は連結702億7,400万円と、ディスコの売上高が約2倍の規模となっています。
この背景には、ディスコが扱う精密研削装置（グライ ンダ）について、フラッシュメモリ向けや電子部品向け、イメージセンサ向け等、幅広いアプリケーションでニーズが拡大したことや、精密加工ツールが、為替の影響等を受け堅調に推移したこと等が挙げられており、その結果として連結売上高は3期連続で過去最高を更新しています。
一方で営業利益は、ディスコが連結303億3,800万円のところ、東京精密は連結132億2,200万円。営業利益についても、ディスコは為替の影響や製品構成の変化等により大幅に増加し、過去最高を更新しました。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
私たちの日常生活で当たり前のように使用しているスマートフォンやタブレット、パソコン等は、半導体の存在やその技術進歩が無ければあり得ないものでした。ディスコは、パソコンやスマートフォン、携帯音楽プレイヤーなどのデジタル製品をはじめ、ICカードや自動車、鉄道などに搭載される半導体や電子部品を、「切る」「削る」「磨く」という3つの技術で加工しており、半導体業界は重要な取引先となっていますので、その動向を見てみましょう。
現在、30兆規模にまで達していると言われる世界の半導体市場。近年は、家電製品やデジタル機器から、さらに用途の広がりを見せています。
例えば、医療現場では、半導体チップを錠剤に組み込み、それを摂取した患者が受ける薬の効果を、遠隔にいる医者がモニタリングするという取り組みが行われているとか。このように、新たな半導体のニーズの拡大が期待されており、今後も堅調な成長が見込まれる市場と言えるでしょう。

ここまでディスコについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ