船井総合研究所の企業研究

今回ご紹介するのは、大阪の大手経営コンサルタント会社で有名な船井総合研究所。

この記事を読んでいる方の中には、船井総合研究所への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、船井総合研究所の経営理念や同じコンサルティング業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通して「数あるコンサルティング会社の中で、なぜ船井総合研究所なのか？」という質問への対策を考えましょう。

まずは、船井総合研究所について深く知るために船井総合研究所の経営理念を確認しましょう。
そこから船井総合研究所が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。
船井総合研究所のグループ理念は、以下のとおり。
『人・企業・社会の未来を創る』（会社案内「グループ理念とビジョン」より引用）

船井総合研究所は、グループに関わる人や企業、社会のより良い未来を全力で支援し、「仕事を通じて、人と企業を幸せにする　常に社会に必要とされるグループ経営を目指す」というビジョンの実現を目指しています。ここからわかるのは、船井総合研究所は人と企業を幸せにするために存在し、社会に必要とされる存在になるという志です。 そのため求める人材像は、「一番になることにこだわり努力を惜しまず挑戦でき」、「相手の視点、顧客の視点で物事を考えることで常に最高の価値を提供でき」、「自らのことを客観的に理解するこやとで長所を伸ばし続けられる」人だと考えられます。

ですから、経営理念に共感した上でみなさんがアピールすべきことは、以下の3点です。
・自身にとっての幸せとは何か、人を幸せにした経験、人に必要とされた経験
・多様な視点で物事を考えたことにより高い成果を残せた経験
・船井総合研究所で活かせる自分の強み、克服すべき弱み


次に、コンサルティング業界の中で船井総合研究所と競合会社とを比較してみましょう。
今回は、三菱商事の傘下にあるコンサルティング会社、シグマクシスと比較していきます。
まずは、それぞれの財務状況を見ていきましょう。
船井総合研究所の平成27年12月期実績は、売上高が連結14,717百万円（前年比17.9％増）、営業利益が3,497百万円（前年比16.9％増）となっており、主力の経営コンサルティング事業での契約継続および研究会会員数の増加が増収増益に大きく貢献しています。また平成23年12月期から、売上高・営業利益ともに年を追うごとに増加傾向にあり、グループとして安定した経営基盤が築かれていることがわかります。
対してシグマクシスの平成28年3月期実績は、売上高が連結9,507百万円（前年比16.6％増）、営業利益が連結573百万円（前年比732百万円増）となっており、引き続き収益面の改善を図っています。
さらに、両社の事業内容を見ていきます。
船井総合研究所は大阪拠点のコンサルティング会社の中でも大手あり、多種多様な顧客を対象に幅広い支援を行っています。業務はプロジェクト単位のコンサルティングよりも、実行支援型コンサルティングである「月次支援」に強く、この契約継続による収益が会社の成長に大きく貢献しています。
対するシグマクシスは日本初の「アグリゲーター」を目指しており、必要かつ最適なアセットを社内外関わらず自在に組み合わせる業務に特徴があります。従来の手法にとらわれないビジネスモデルにより、スピード感のある支援を強みとしています。


最後に、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
国内41社を対象とする平成25～26年の業界規模は3,782億円となっており、コンサルティング業界は平成21年から増加傾向にあります。近年の業界の特徴は、自社完結のワンストップサービスの提供により、クライアント企業への提供価値の最大化を目指す企業が増加していること。今回比較した2社に限らず、大手コンサルティング企業でも同様のビジネスモデルが目立つようになっており、業界内では競争の激化が予想されています。一方、海外と比べて日本のコンサルティング業界はまだまだ小規模です。今後は国内業界全体として、日本におけるコンサルティング活用の促進が重要な課題として挙げられています。

ここまで船井総合研究所についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。