サイボウズの企業研究

今回ご紹介するのは、「サイボウズ Office」 やクラウドサービス「cybozu.com」等、グループウエア市場における国内トップで有名なサイボウズ。

この記事を読んでいる方の中には、サイボウズへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

(1)会社概要　(2)「企業」を知る　(3)「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、サイボウズの経営理念や同じIT業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるIT会社の中で、なぜサイボウズなのか？」という質問への対策を考えましょう。

サイボウズについて深く知るために、まずはサイボウズの経営理念を確認しましょう。そこからサイボウズが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

サイボウズでは企業理念を明確に掲げていませんが、事業内容紹介ページの中で、サイボウズの企業理念と思われるフレーズが記載されていますので、今回はそちらを抜粋したいと思います。
『世界中のチームワークを良くすること』

そしてこの経営理念のもと、掲げられているミッションは以下の通りです。
『世界中のチームワーク向上に貢献します』

さらにビジョンは以下の通りです。
『世界中で一番使われるグループウエアメーカーになる』

続いてコア・バリューを見てみましょう。
『顧客体験のすべてにおいて「Fast&Easy+Entertain」を追求する』 （サイボウズ 採用情報（新卒・キャリア）事業内容ページより引用）

ここからわかるポイントは、世界のグローバル化が進む中でITを活用するコラボレーションは重要な存在となっており、世界中の組織が効率的な価値を創造するために、チームワーク向上が求められています。この課題のために、サイボウズは使いやすさを追求した高品質のグループウェアを提供し、社会に貢献しようという志です。
具体的に求める人物像としては、「自立的」「多様な価値を尊重できる」「情報発信力がある」「正直で公正である」、そして「個人プレーではなく、周りの人の心を動かしてチームで活動することが好き」というキーワードを掲げています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・サイボウズを通して実現したい、チームワークの向上に必要なこと
・世界一の会社を創る上で活かせる、自分のスキルや技術
・困難な状況においても楽しむことを忘れず、何かを達成した経験

次に、IT業界における競合会社と比較してみましょう。
今回は、サイボウズ同様ソフトウェア開発を手がけるユリニタ（合併前の旧社名ビーエスピー）と比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。
はじめに事業領域を見ていきましょう。
両社ともソフトウェア開発を手がけています。サイボウズは、中小企業向けグループウェア「サイボウズ Office」 などグループウェアの開発及びライセンス販売を展開。コラボレーションツール事業に経営資源を集中し、グループウェアでは国内首位を確立しました。その後、中国・ベトナムに拠点を設置し、グローバル市場へも進出しています。
一方で、平成22年からはクラウド分野に注力しており、「cybozu.com」サービスは有料契約社数が12,000社超、パートナー数も230社となるなど順調に拡大を続けています。
こうした取り組みを行う中、ノークリサーチ社「2015年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実 態と評価レポート」グループウェア部門で9年連続シェアNo.1を獲得。さらに「日経 コンピュータ」誌の「顧客満足度調査2015-2016」では、グループウェア部門で2年連続、11回目の受賞をしたほか、「自治体ITシステム満足度調査 2015-2016 グループウェア部門」においても3年連続で第1位を獲得しています。
また同社グループは、多様性を生みやすくするための制度や風土の重要性を提唱するとともに、それを支える「クラウドサービス＝ツール」の品質向上に挑むことで、クラウドビジネスの発展・進化と並行して「働 き方変革」にまいしんする企業としてリーダーシップを発揮。「働きがいのある会社」ランキングでも3年連続選出されている企業です。

対するビーエスピーは、平成27年4月1日付けでビーコンインフォメーションテクノロジーと合併し「株式会社ユリニタ」となりました。
ユリニタグループとなった今もその業務領域は変わることなく、日本に数少ない独立系の自社開発のソフトウエアパッケージメーカーとして、基幹業務システム運用管理向けソフトウェアの開発・販売・保守までワンストップで手がけています。特にITシステム運用を支えるソフトウェアに定評があり、企業の基幹業務における課題に対するソリューションを提供しています。
その一方で、新生「ユリニタ」として、合併後の事業体制整備をはじめ、新規・成長事業分野への人材資源シフトと投資に注力するなどの取り組みも行っています。
次に財務状況を見ていきましょう。
平成27年12月期の売上高は、サイボウズが連結70億1,300万円であるのに対し、ユリニタ（合併前の旧社名ビーエスピー）は連結71億9,867万円となっています。
当連結会計年度におけるサイボウズの増収に貢献したのは、自社クラウド基盤「cybozu.com」上で提供するクラウドサービスで前期比17.6％増となり、中でもクラウド関連事業の売上高は前期比61.0%増）と大躍進を見せています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
メールやスケジュール、ワークフロー、コミュニケーションなど、企業内で情報共有やコミュニケーション行う様々な機能を備えたソフトウエアであるグループウエアは、業務の効率化やスピード化に貢献しており、今や必要不可欠な存在となっています。
以前は大企業などが自社内にサーバーを設置していましたが、現在はクラウド型が主流。その背景には、インターネットさえあればどこからでもアクセスできること、低コストで導入できること、構築に時間がかからない、ユーザーの増減にフレキシブルに対応できるなど、メリットが数多く挙げられています。
現在、国内で使用されているクラウド型グループウエアは、サイボウズの「サイボウズガルーン4」「サイボウズOffice 10」をはじめ、日本マイクロソフトの「Microsoft Office365」、グーグルの「Google Apps for Work」、そしてネオジャパンのdesknet's NEO V3.5（desknet'sクラウド）等となっています。

ここまでサイボウズについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考