東洋エンジニアリングの企業研究

今回ご紹介するのは、エチレンプラントや肥料プラントの建設に強みを持つ設備工事会社、東洋エンジニアリング株式会社。

この記事を読んでいる方の中には、東洋エンジニアリングへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。
ここでは、東洋エンジニアリングの経営理念や同じプラント業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるプラント会社の中で、なぜ東洋エンジニアリングなのか？」という質問への対策を考えましょう。

東洋エンジニアリングについて深く知るために、まずは東洋エンジニアリングの経営理念を確認しましょう。そこから東洋エンジニアリングが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

東洋エンジニアリングの経営理念は、以下のとおり。
『Engineering for Sustainable Growth of the Global Community』

世界水準のエンジニアリングの提供によって、多様な顧客課題を総合的に解決し、顧客ニーズの充足を実現するとともに、エネルギー・素材等の供給と環境保全を調和させ、持続性ある地球社会の実現に貢献します。

当該使命の実現のため、取引先、関係先とは、互恵の精神の下、良好な関係を構築、維持します。

これらのプロセスを通じて適正な利益を確保し、企業価値を高めることにより株主の期待に応えるとともに、従業員に対して適切な報酬と成長機会を提供し、働き甲斐と誇りに満ちた企業を実現します。
（企業理念 | 東洋エンジニアリング株式会社より引用）

ここから分かるポイントは、「向上心」「誠実さ」「相互利益」の３点。

多様なお客様のニーズを捉え解決し続ける向上心や、従業員、取引先など自分に関わるすべての人に対して誠実に仕事に励むこと、そして自分にとっても相手にとっても、環境にとっても良い、相互利益のある持続可能な解決策を生み出すとこが求められそうです。

ですから、経営理念や求める人材像に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の２点です。
・組織で出てきた課題を相手、自分、環境にメリットがある方法で解決した経験
・誠実こそが相手と課題に取り組む上で重要だと感じた経験

次に、プラント業界の中で東洋エンジニアリングと競合会社とを比較してみましょう。
今回は、業界売上高ランキング2位の千代田化工建設と比較してみます。

まず、財務状況を比較してみましょう。東洋エンジニアリングの2016年3月期の売上高は299,813百万円（前期比3.7％減）、千代田化工建設は611,548百万円（前期比27.1％増）となっており、規模の大きさでは千代田化工建設の方が大きくなっています。ただし、営業利益は東洋エンジニアリングが11,087百万円、千代田化工建設は16,015百万円（前期比24.5％減）とその差は縮まっています。東洋エンジニアリングの前期の営業利益はマイナスで、2期前と比べても24倍と、大きく増加しています。この事から、東洋エンジニアリングは経営の効率化に成功しつつあると言えるでしょう。 事業内容別売上高を見てみましょう。
2016年度の東洋エンジニアリングは、ECP事業部に特化しており、その中でも石油関係のプラントに関しては、売上の5割を占めています。

千代田化工建設は、エンジニアリング事業とその他の事業をというセグメントになっており、エンジニアリング事業の中でも、LNGプラント、そのガス関係が7割を超えています。
このように東洋エンジニアリングは石油系に強み、千代田化工建設はガス系に強みを持っていることがわかります。また、どちらの売上も海外が9割を占めているので、海外で働くことは実現しやすいかもしれません。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成19年までのプラント業界は世界的なエネルギー高騰によるエネルギー素材需要が増加。また、中東を中心に石油・ガス・化学プラントの需要が増加。こうした海外プラントの需要拡大とともに各社とも業績を伸ばしてきました。
しかしながら、平成20年夏以降の原油・資源価格の急速な下落により中東を中心としたプラント建設の発注が延期傾向に。また、同年秋には米国に端を発する金融危機の影響で中国、インド、東南アジアなどでのプラント需要が減少。拡大を続けてきたプラント業界の成長にストップがかかりました。
平成22年以降は国内需要は落ち込んだものの、世界的に液化天然ガス（LNG）プラントなどエネルギー関連の需要が拡大。米国のシェールガス開発も旺盛となり、各社業績を拡大しています。

ここまで東洋エンジニアリングについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょ�