参天製薬の企業研究

今回ご紹介するのは、医療用眼科薬で国内No.1の実績を誇る参天製薬。

この記事を読んでいる方の中には、参天製薬への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。
ここでは、参天製薬の経営理念や同じ製薬業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある製薬会社の中で、なぜ参天製薬なのか？」という質問への対策を考えましょう。

参天製薬について深く知るために、まずは参天製薬の経営理念を確認しましょう。そこから参天製薬が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

参天製薬の基本理念は、以下のとおり。
『「天機に参与する」肝心な事は何かを深く考え、どうするか明確に決め、迅速に実行する。
「目」をはじめとする特定の専門分野に努力を傾注し、これによって参天ならではの知識と組織的能力を培い、患者さんと患者さんを愛する人たちを中心として、社会への寄与を行う。』
（参天製薬「基本理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「挑戦」により「創造と革新」を積み重ねようという志です。
急速な成長を遂げている眼科市場において真の顧客のニーズを捉えるためには、医療からの視点、競争を意識した事業からの視点、文化、環境を意識したグローバルからの視点の3視野を持つことが大切です。また、参天製薬はこれまで様々な挑戦を行ってきました。そのような挑戦を行うためには、一人ひとりが自ら広い視野を持ち課題を捉え、リスクを乗り越えて飛躍的に成長する必要があります。
参天製薬の求める人材像には、「グローバルの競争視点を持ち、創造と革新をもたらす」ことができる人、 「真の課題を捉え変化やリスクを乗り越える」ことができる人、 「自ら率先して行動し変革に挑む」ことができる人、という3点が挙げられています。（参天製薬「参天が求める人材」より引用）

ですから、経営理念や求める人材像に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・自ら設定した目標に対してどのような努力をしたか
・自ら疑問を持ち、疑問を解決するためにどのようなことを行ったか
・これまでどのような挑戦を行い、その中での困難や挫折をどう乗り越えたか


次に、製薬業界の中で参天製薬と競合会社とを比較してみましょう。
今回は、参天製薬と同じく製薬（点眼薬）市場で高いシェアを誇るロート製薬と比較していきます。
はじめに、両社の事業領域を見ていきましょう。 参天製薬の事業は医薬品・医療機器の研究開発・製造・販売ですが、中でも点眼剤の製造・販売に注力しています。点眼剤の生産量は年間約3億本と世界最大規模を誇り、医療用眼科薬では国内市場にて長くトップの座を維持。中国や欧州にも自社工場を保有しており、世界50カ国以上で販売するなどグローバルに展開しています。

対するロート製薬は、医薬品・化粧品・機能性食品の3事業を軸に展開しています。従来の一般医薬品・化粧品事業に加え、食やライフスタイルに至るまで領域を広げており、これらに関係するあらゆる分野を統合した「統合ヘルスケア＆ビューティーケア」事業を目指しています。近年の海外展開は、インド・南米・アフリカといった新興国に力を入れています。

さらに、両社の財務状況を見ていきましょう。
参天製薬の平成28年3月期売上高は連結195,291百万円（前年比20.7％）、営業利益は連結80,180百万円（前年比126.7％）となっており、国内医療用点眼薬・一般用眼科薬の市場拡大により増収増益を計上しています。
対してロート製薬の同年売上高は連結167,016百万円（前年比10.0％）、営業利益は連結15,683百万円（前年比19.2％）となっており、アジアを中心とする海外での収益が増加しています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
これまでの製薬業界は再編や統合、買収を繰り返しており、これにより海外企業へ対抗する動きが活発化しています。しかしながら、国内首位の武田薬品工業でさえ海外ではトップ10圏外であり、海外医薬品メーカーの規模の大きさが際立ちます。近年、新薬の創出が難しくなっている国内製薬業界としては、安定した財務基盤を得ると共に開発力向上を狙い、今後も再編や統合を加速させ規模拡大を図るものと予想されています。

ここまで参天製薬についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考�