東芝機械の企業研究

今回ご紹介するのは、工作機械や各種成形機、ロボットなど産業用機械を世界中へ提供する総合機械メーカーで有名な、東芝機械。

この記事を読んでいる方の中には、東芝機械への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

(1)会社概要　(2)「企業」を知る　(3)「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、東芝機械の経営理念や同じ工作機械業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある工作機械会社の中で、なぜ東芝機械なのか？」という質問への対策を考えましょう。

東芝機械について深く知るために、まずは東芝機械の経営理念を確認しましょう。そこから東芝機械が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

東芝機械グループの経営理念は、以下のとおり。
『東芝機械グループは、人間尊重を基本として、豊かな価値の創造により、産業の基盤づくりに寄与し、世界の人々の生活・文化の向上に貢献します。

1.人を大切にします
東芝機械グループは、公正かつ健全な事業活動を通して、顧客、株主、作業員をはじめ、すべての人々を大切にします。
2.豊かな価値を創造します
東芝機械グループは、メカトロニクスとシステムの分野を中心に技術革新を進め、産業の基盤づくりに寄与し、豊かな価値を創造します。
3.社会に貢献します
東芝機械グループは、環境、資源を大切にし、よき企業市民として、社会の発展に貢献します。』
（東芝機械 経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、公正、産業の基盤、社会の発展 の3点。
近年インサイダー取引などが発覚することによって、企業の経済活動が公正に行われているかに世間や警察の厳しい目が向けられています。利益を追求するのはもちろん大事なことですが、大前提である平等公正な姿勢を忘れることなく向き合うことは当然のことでありとても大切です。

そして、東芝機械は産業の基盤を構築すること、社会の発展、など企業の利益だけではなく、日本、世界が共栄できるような社会的な価値の創造を経営理念に挙げています。広い視野、大きな目標を持ち、難題な目標に挑むことのできるチャレンジ精神を持つ人材を求めているといえます。

ですから、経営理念や求める人材像に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・自分を見失うことなく公正に課題に取り組んだ経験
・自利にとらわれず、利他的な行動を起こした経験
・大きな目標にチャレンジした経験


次に、工作機械業界の中で東芝機械と競合会社とを比較してみましょう。
東芝機械の競合会社といえば、日本製鋼所があげられます。今回は、東芝機械と 日本製鋼所を比較してみましょう。

はじめに事業内容を見てみます。
東芝機械グループは総合機械メーカーとして、携帯電話、車、パソコン、飛行機など、あらゆる「製品」を作る機械、例えば産業機械に欠かせない「電子制御装置」や、機械を作るための「工作機械」など、世界中の産業が求める機械を提供しています。
同グループが手掛けた機械は世界中の工場で稼働しているため、サポート体制もワールドワイド。世界各国に海外法人、駐在員事務所を設ける一方、開発、製造、販売、サービスの各分野で国内外の最先端企業と技術や業務提携を進めており、世界の競合に負けないグローバルなネットワーク構築に取り組んでいます。
対する日本製鋼所は、日露戦争後の明治40年に兵器を国産化するために、日本と英国の合弁事業として創業。現在は電力・石油・ガス関連の「素形材・エネルギー事業」、そして合成樹脂の製造・加工機やIT機器などの「産業機械事業」が主な事業領域となっています。
同社グループの事業環境は、新興国メーカーの台頭によるグローバル競争激化や原子力製品市場の回復の遅れなど厳しい状況が続いています。この難局に対応するため「グローバル＆ニッチトップ企業グループへの飛躍」を企業像として目指し、平成32年には売上高2,500億円達成を目標としています。

次に財務状況を見てみましょう。
平成28年3月期の売上高は、東芝機械が連結1,172億5,900万円であるのに対し、日本製鋼所は連結2,233億100万円となっています。
一方で営業利益は、東芝機械が連結38億600万円のところ、日本製鋼所は連結144億2,300万円という結果に。
当会計年度における東芝機械は、工作機械事業が好調で同事業全体の売上高は前年同期比14.5%増、営業利益については同83.5％増という業績になりました。その背景には、国内の機械部品加工関連業界をはじめ、中国の自動車・金型関連業界やインドのエネルギー関連業界向けの工作機械が堅調に推移。
さらに、国内の自動車関連光化学部品向け金型業界や、国内、中国、台湾、韓国などに向けたスマートフォン関連製品の金型業界向けの精密加工機も堅調な販売を維持したことが挙げられています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年、台湾・韓国の汎用機メーカーが、モジ ュール型の性能対比価格競争力のある工作機械を開発するようになった結果、日本メーカーの組立技術が競争優位にならなくなっており、付加価値の源泉が、組立からユニットへと移行 していることが伺えます。
また、汎用機市場でも新興メーカーが台頭し、その影響はニッチ市場にも波及。 汎用機の複合化や低価格化などでニッチ市場の浸食が加速しており、日本の工作機械業界で伝統的に続いてきた棲み分けの構造も変化。ニッチメーカーは、特定領域への特化とグローバル展開の推進などで、グローバルニッチトップ化を目指し、成長・生き残りをかけていくことになるでしょう。
今後の対応策としては、「ソフトウェアの強化」や「ICT／IoT を活用したソリュー ションの提供」という取り組みがポイントになっていくようです。

ここまで東芝機械についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ