【企業研究】豊田自動織機の会社概要・競合他社・年収・選考情報まとめ

今回ご紹介するのは、トヨタグループの源流企業で、「フォークリフト」「カーエアコン用コンプレッサー」「エアジェット織機」の3つの製品が世界シェアNo1.で有名な、豊田自動織機。

この記事を読んでいる方の中には、豊田自動織機への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要（2）「企業」を知る（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、豊田自動織機の経営理念や同じ自動車部品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある自動車部品会社の中で、なぜ豊田自動織機なのか？」という質問への対策を考えましょう。

豊田自動織機について深く知るために、まずは豊田自動織機の経営理念を確認しましょう。そこから豊田自動織機が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

はじめに、企業理念の中でも「豊田綱領」と呼ばれる社是を見てみましょう。
一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし。
一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし。
一、華美を戒め、質実剛健たるべし。
一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし。
一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし。
（豊田自動織機　企業理念ページより引用 ）

続いて、豊田自動織機の基本理念は、以下のとおり。
■公明正大
内外の法およびその精神を遵守し、公正で透明な企業活動を実践する
■社会貢献
各国、各地域の文化や慣習を尊重し、経済・社会の発展に貢献する
■環境保全、品質第一
企業活動を通じて住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組むとともに、クリーンで安全な優れた品質の商品を提供する
■顧客優先、技術革新
時流に先んずる研究と新たな価値の創造に努め、お客様に満足していただける商品・サービスを提供する
■全員参加
労使相互信頼・自己責任を基本に、一人ひとりの個性と能力を伸ばし、全体の総合力が発揮できる活力ある企業風土をつくる
（豊田自動織機公式HPより引用）

さらに、この基本理念をもとに掲げられた行動指針が「FIVE VALUES」となっています。以下に引用しましょう。
1.Globalism（世界基準）
世界一流に学び、世界一流をめざします
2.Customer Oriented（お客様志向）
お客様の「うれしさ」を追求します
3.Challenge to Change（変える志向）
既成概念にとらわれず、改革・創造にチャレンジします
4.Professional Excellence（自立・自律）
自らの力を磨き、主体的に判断・行動します
5.Teamwork（チームワーク）
一人ひとりの人間性を尊重し、目標に向かって力を合わせます
（豊田自動織機　企業理念ページより引用 ）

このように豊田自動織機は、社祖である豊田佐吉の想いを大切にしており、世界に目を向けて人々の暮らしに寄与する同社で必要となるのは、「世のため、人の多ためになることをする」という「社会貢献」、「世の中を豊かにできるかを考える」という「創造力」、目標に向かってに挑戦し続ける「チャレンジ精神」という3つの能力を持った人材です。

ですから、豊田綱領、基本理念、そして FIVE VALUESや求める人材像に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・人や社会に向けて、どんな夢を持っているのか
・自らのアイデアで、何かを変えた経験
・グループやチームで課題の解決をした経験


次に、自動車部品業界の中で豊田自動織機と競合会社とを比較してみましょう。
豊田自動織機の競合会社といえば、アイシン精機があげられます。今回はとアイシン精機を比較してみようと思います。
はじめに事業内容を見てみましょう。
豊田自動織機は、豊田佐吉が発明したG型自動織機の製造・販売のために設立された後、事業の多角化により、「繊維機械」「自動車（車両、エンジン、カーエアコン用コンプレッサー他）」「産業車両」「エレクトロニクス」「物流」といった事業領域へ進出。
現在は、ヴィッツやＲＡＶ４などを生産する 「自動車部門」をはじめ、フォークリフトを扱う「産業車両部門」、そして世界販売台数シェアNo.1のエアジェット織機を誇る「繊維機械部門」が主な事業部門となっています。
現在、世界で活躍する社員は約5万人。世界各地にグループ企業214社を有し、グローバル規模での生産・販売体制を強化するとともに、「世界初」「世界一」の製品を生み出し続ける人材育成にも注力しています。

対するアイシン精機は、「エンジン関連」「ドライブトレイン関連」「ブレーキ及びシャシー関連」「ボディ関連」「情報関連他」、自動車を構成するほとんどの「自動車部品」を製造しているほか、ベッド、ミシン、シャワートイレなどの 「住生活関連機器」の製造・販売も行っています。
平成28年4月、同社は世界No.1の競争力を持つピストン事業の構築と、その関連システム商品の開発を目指し、アート金属工業を経営統合することを発表。今後も、自動車メーカーのグローバル展開が加速する中で、新興国などとのコスト競争をはじめ、パワートレインの多様化による技術開発ニーズに対応するための決断だったようです。
さらに、平成28年3月期の業績概要の中で、将来の成長に向けた研究開発費や減価償却費が増加していることが記述されており、次の主力製品開発や構造改革を行っていることが予想されます。

次に財務状況を見てみましょう。
平成28年3月期における売上高は、豊田自動織機が22,289億円であるのに対し、アイシン精機は32,431億円。
一方で営業利益は、豊田自動織機が1,279億円のところ、アイシン精機は1,764億円となっています。
当連結会計年度における豊田自動織機の売上高については、前連結会計年度を623億円（3％）上回る結果となり、その背景には、グループを挙げて品質第一に徹したほか、各市場の動きに的確に対応して販売の拡大に努めたことが挙げられています。
一方、営業利益についても、前連結会計年度を104億円（9％）上回 る結果を出しており、原価改善活動の推進をはじめ、売上増加、為替変動の影響なども要因に。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、子会社株式の売却に伴う特別利益898億円を計上したことなどから、前連結会計年度を678億円（9％）上回るという実績をあげています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年、自動車部品業界では系列や国を超えた競争が激化しているといいます。その背景には、主要自動車メーカー各社が採用するメガプラットフォーム戦略があり、メーカーにこだわらず部品を共有化し、その効果を高めようとする動きが活発化する傾向に。
供給する側としても、多くのメーカーに同じ部品を大量に提供することで、部品の開発費軽減につながるなどメリットも大きいと見られています。このような状況から、今後は系列を超えてサプライヤー間の競争が今まで以上に激しくなることが予想されています。ホンダ系の日信工業がAutoliv社との提携を発表しているのがその好例と言えるでしょう。
このような状況下において、トヨタ系のシロキ工業やアイシン精機の周辺で業界再編に向けた機運が高まっているとして、その動向が注目されています。

ここまで豊田自動織機についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選