三井住友トラスト・ホールディングスの企業研究

今回ご紹介するのは、三井住友信託銀行株式会社を傘下に置く銀行持株会社、三井住友トラスト・ホールディングス。
この記事を読んでいる方の中には、三井住友トラスト・ホールディングスへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、三井住友トラスト・ホールディングスの経営理念や同じ銀行業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある銀行の中で、なぜ三井住友トラスト・ホールディングスなのか？」という質問への対策を考えましょう。

三井住友トラスト・ホールディングスについて深く知るために、まずは三井住友トラスト・ホールディングスの経営理念を確認しましょう。そこから三井住友トラスト・ホールディングスが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

三井住友トラスト・グループの経営理念は、以下の通り。
『「The Trust Bank」の実現を目指して
三井住友トラスト・グループは、信託の受託者精神に立脚し、高度な専門性と総合力を駆使して、銀行事業、資産運用・管理事業、不動産事業を融合した新しいビジネスモデルで独自の価値を創出する、本邦最大かつ最高のステイタスを誇る信託銀行グループとして、グローバルに飛躍してまいります。』
（三井住友トラスト・ホールディングス　三井住友トラスト・グループについて　経営理念ページより引用）

ここからわかるポイントは、信託の受託者精神に立脚した高い自己規律に基づいた健全な経営と、高度な専門性、総合力を駆使して、トータルなソリューションを迅速に提供していこうという志です。
そのため、行動指針として「顧客本意の徹底」「社会への貢献」「組織能力の発揮」「個の確立」といったキーワードを大切にしています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・ 三井住友トラスト・ホールディングスの経営理念への共感
・ あなたが周囲との長期にわたる信頼関係を築くために、心がけていること
・ 主体的に課題を見出し、行動し、何かを成し遂げた経験
・ リーダーシップを発揮し、仲間と切磋琢磨しながら、チームワークを築いた経験

次に、銀行業界における競合会社と比較してみましょう。
今回は、銀行業界のトップである三菱UFJフィナンシャル・グループと比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

まず、財務状況を見ていきましょう。
2016年3月期の経常収益を比較すると、三菱UFJフィナンシャル・グループは5兆7,144億円（前年比1.3％増）。対して、三井住友トラスト・ホールディングスは1兆1,989億円（前年比0.4％減）となっています。
一見、三菱UFJフィナンシャル・グループとの差が大きいように感じますが、それは、三井住友グループは、三井住友銀行を傘下に持つ三井住友フィナンシャル・グループと、三井住友信託銀行を傘下に持つ三井住友トラスト・ホールディングスをそれぞれ独立させているためで、この二つを合計すると5兆9,710億円の経常収益となり、三菱UFJフィナンシャル・グループよりも多くなるのです。

続いて事業内容を見ていきましょう。
三井住友トラスト・ホールディングスは、傘下に三井住友信託銀行や日興アセットを保有しています。信託財産残高においては国内首位となり、投信販売や不動産仲介など、手数料収益に強みを発揮しています。
対して、三菱UFJフィナンシャル・グループは、国内最大の金融グループとして君臨しています。傘下に銀行、信託、証券、カード、リース等を保有しています。米州に続き、タイのアユタヤ銀行を買収するなど、アジアでの展開を加速しています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25年から26年の銀行業界の業界規模は、21兆9,352億円となっています。不良債権処理や、リーマンショックなど、厳しい状況となっていましたが、平成23年以降は堅調な業績を記録しています。事実、株高による株式売却益の増加によって、平成25年の決算においては、メガバンク3行の純利益は過去最高を更新しています。
昨今の銀行業界の動きとして、グローバル化の加速があげられます。こうした動きは、取引先企業が海外拠点を設立し、グローバル展開を促進していることが背景にあります。メガバンクを中心に、東南アジアを中心とした海外拠点の増設や、現地金融機関の買収・提携を強化しています。

ここまで三井住友トラスト・ホールディングスについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行�