ジョンソン・エンド・ジョンソンの企業研究

今回ご紹介するのは、家庭用から医療用まで幅広いヘルスケア商品を展開するジョンソン・エンド・ジョンソン。

この記事を読んでいる方の中には、ジョンソン・エンド・ジョンソンへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要（2）「企業」を知る（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ジョンソン・エンド・ジョンソンの経営理念や同じヘルスケア業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるヘルスケア会社の中で、なぜジョンソン・エンド・ジョンソンなのか？」という質問への対策を考えましょう。

ジョンソン・エンド・ジョンソンについて深く知るために、まずはジョンソン・エンド・ジョンソンの経営理念を確認しましょう。そこからジョンソン・エンド・ジョンソンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの経営理念は、「我が信条（Our Credo）」というA4用紙1枚に及ぶ文章にて表現されています。これは、顧客・社員・地域社会・株主に対する責任を具体的に明示したものであり、第一から第四の責任について述べられたものです（以下に一部を抜粋）。
起草以来60年以上に亘り、ジョンソン・エンド・ジョンソンの行動指南役として機能し続けている信条であるため、企業ホームページ企業情報の「我が信条（Our Credo）」を確認しておきましょう。

1．我々の第一の責任は製品およびサービスを使用してくれる医師、看護師、患者、そして母親、父親をはじめとする、すべての顧客に対するものであると確信する
2．我々の第二の責任は全社員 である
3．我々の第三の責任は我々が生活し、働いている地域社会、更には全世界の共同社会に対するものである
4．我々の第四の責任は会社の株主に対してである
（ジョンソン・エンド・ジョンソン「我が信条（Our Credo）」より引用）

ジョンソン・エンド・ジョンソンの信条は社員一人ひとりに確実に受け継がれており、社員にはこれを理解し共感することが求められています。
また、研修後の新人にもリーダーシップが求められていることから、求める人材像にはリーダーシップを持つ人が重要なポイントであると考えられます。

ですから、経営理念や求める人材像に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の2点です。
・責任ある立場で成し遂げたこと、その中での失敗や困難をどう乗り越え達成したか
・リーダーシップを持って成し遂げたこと、チームワークで最も大切にしていること


次に、ヘルスケア業界の中でジョンソン・エンド・ジョンソンと競合会社とを比較してみましょう。
今回は、世界的に高い医薬品売上高を誇るファイザーと比較していきます。
両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、一般消費者向け製品から医療用医薬品、さらには最先端技術を用いた高度な医療機器にいたるまで、幅広い製品群を手掛ける世界最大級のヘルスケアカンパニーです。日本では社内カンパニー制にて3事業分野を展開し、それぞれの分社分権経営により運営。グループとしては1932年以来76期にわたり増収を記録しており、研究開発への巨額な投資額からも、常に業界をリードする存在として大きく貢献しています。
対するファイザーは、世界市場・日本市場ともに医療用医薬品事業に特化しており、循環器系、中枢神経系、鎮痛･抗炎症系、筋骨格系、感染症、泌尿器系、眼科系、ガン、内分泌系、ワクチン、稀少疾患など、幅広い疾患の薬剤を提供しています。日本では、イノベ―ティブヘルスとエッセンシャルヘルスの2事業分野を展開し、日本法人の平成27年度売上高は、5,114億円となっています。
医療用医薬品分野に特化するファイザーとは異なり、ジョンソン・エンド・ジョンソンがこの分野で手掛けるのは、中枢神経系、真菌症、鎮痛･麻酔、ガンの4領域のみです。しかしながら、一般商品や医療機器など多様な商品を提供することで、競合企業との差別化を図っていることがわかります。



また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
日本のヘルスケア業界は、海外に先駆けた超高齢化社会の到来や健康志向の高まりに伴い、数少ない成長業界として注目されています。平成25～26年の国内73社を対象とする業界規模は10兆2,509億円となり、これまで再編や統合、買収を繰り返すことで成長を遂げてきました。このような再編等は引き続き加速することが予想されており、これには国内首位の武田薬品工業でさえトップ10圏外となる海外市場に対抗する目的があります。今後の業界は、患者、利用者の満足度の向上、医療現場の業務の効率化、情報化、病院経営の改善、健康サービスなどの医療周辺産業の拡大など、変化が続くと考えられます。

ここまでジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備�