バイタルケーエスケー・ホールディングスの企業研究

今回ご紹介するのは、医薬品卸売業で知られるバイタルケーエスケー・ホールディングス。

この記事を読んでいる方の中には、バイタルケーエスケー・ホールディングスへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、バイタルケーエスケー・ホールディングスの企業理念や同じ専門商社業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある医療系の専門商社会社の中で、なぜバイタルケーエスケー・ホールディングスなのか？」という質問への対策を考えましょう。

バイタルケーエスケー・ホールディングスについて深く知るために、まずはバイタルケーエスケー・ホールディングスの企業理念を確認しましょう。そこからバイタルケーエスケー・ホールディングスが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

バイタルケーエスケー・ホールディングスの企業理念は、以下の通り。
『健康で豊かな社会の実現に貢献する』
（バイタルケーエスケー・ホールディングス、IR・投資家情報「アニュアルレポート2016」より引用）

ここから分かるポイントは、急激に変化を遂げる社会情勢や医療業界において、病診連携や医療介護連携の重要な担い手となる「地域のヘルスケア・コーディネーター」として、健康で豊かな社会の実現に貢献しようという志です。
ケーエスケーの採用では、「人々の健康を守る医療の仕事に関わってみたい」「近畿2府4県で働き地元に貢献したい」「世代を問わず様々な人とコミュニケーションしたい」「ネットではなく、仕事を通じてリアルな人々と繋がりたい」「指示待ちではなく、自ら動いてしかけたい」「フットワークが軽く人と話すのが好き」といった人材要件を掲げています。

ですから、企業理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点だと思われます。
・バイタルケーエスケー・ホールディングスを通して成し遂げたいこと
・「地域のヘルスケア・コーディネーター」として活躍するために活かせる、あなたの経験や個性
・変化を恐れず、新たな領域に挑戦した経験

次に、専門商社業界におけるバイタルケーエスケー・ホールディングスと競合会社とを比較してみましょう。
今回は、業界トップクラスのアルフレッサホールディングスと比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

まず、財務状況を見ていきましょう。
平成27年度のバイタルケーエスケー・ホールディングスの売上高は6,210億円（前年比13.3％増）、営業利益は68億円（前年比280.2％増）です。平成26年4月の薬価改定を受け、C型肝炎治療薬等の新薬が予想以上に好調に推移した結果、前年度を大幅に上回る利益をあげています。
対して、同年度のアルフレッサホールディングスの売上高は2兆5,764億円（前年比6.4％）、営業利益は452億円（前年比54.9％増）となっており、前年度は減収減益だったものの増加に転じ、業界トップクラスの規模を誇ります。
続いて事業内容を見ていきましょう。
バイタルケーエスケー・ホールディングスは、東北地盤のバイタルネットと関西地盤のケーエスケーが統合して設立した共同持株会社です。医薬品卸売業のほか、動物薬卸売業や調剤薬局事業、介護事業なども展開しており、グループ全体の相互連携を活かしたネットワーク構築を目指しています。この経営統合により、すでに業務効率化や電算費用低減を実現しており、新たな物流センターも完成。今後も、よりきめ細かいサービスを提供するため、拠点拡充および整備に力を注いでいます。
対して、アルフレッサホールディングスは、医薬品、医療用検査試薬、医療機器・用具の卸販売・製造販売、輸出入等、様々な事業を手がけています。これらを通じ目指すのは、あらゆる分野の商品やサービスの提供を可能とする「ヘルスケアコンソーシアム」の実現。企業買収により一般用医薬品卸の全国展開を行うなど、昨今では医薬品等の製造事業を強化し、商社機能に留まらず総合力を高める戦略をとっています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25年から26年の専門商社業界の業界規模は、41兆2,127億円（国内236社、売上高合計）となっており、景気後退や大震災等の影響による停滞を乗り越え、現在は増加傾向にあります。
専門商社は、幅広く商材を扱う総合商社とは異なり、医療・医薬、鉄鋼、食品、燃料など、専門性を追求し特定の業種にターゲットを絞って事業を展開しています。総合商社と比べて内需依存型のビジネスモデルであることから、増加傾向とはいえ、全体としては飽和状態に陥っているのが現状です。さらに、取引先の収益動向に左右されやすいのも、専門商社の特徴です。こうした状況を受け、近年では合併や統合による業界再編が進んでおり、今後も経営基盤を強化するための再編が加速する見込みとなっています。

��こまでバイタルケーエスケー・ホールディングスについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を