WDIの企業研究

今回ご紹介するのは、「ハードロック・カフェ」「カプリチョーザ」など、数々のレストランブランドを国内外で展開する外食事業会社で有名な、WDIです。

この記事を読んでいる方の中には、WDIへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、WDIの経営理念や同じ飲食業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある飲食会社の中で、なぜWDIなのか？」という質問への対策を考えましょう。

WDIについて深く知るために、まずはWDIの経営理念を確認しましょう。そこからWDIが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

WDIの企業理念は、以下の通り。
ダイニングカルチャーで世界をつなぐ
（WDI 企業理念ページより引用）

ここから分かるポイントは「世界のさまざまな地域で育まれた食文化を担い、伝える伝道師として、食を通して人と人、文化と文化をつなぎ、心豊かな"出会い"を創造しよう」という志です。 そのため、「ポスピタリティ」「本物志向」「チャレンジ・スピリッツ」「グローバル・マインド」を大切にしています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・WDIの企業理念への共感と、成し遂げたいこと
・周囲に喜んでもらえるような環境やサービスを作るために、努力した経験
・既存の状況に満足せず、新たな領域にチャレンジした経験
・グローバル市場において活かせる、あなたの個性や経験


次に、飲食業界におけるWDIと競合会社と比較してみましょう。
今回は、イタリアンで競合する、ジョリーパスタと比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

はじめに事業内容を見ていきましょう。
WDIは、『カプリチョーザ』、『ハードロックカフェ』などをはじめとした、20を超えるブランドを国内外で約200店舗展開。ブームに流されることのない息の長いブランドを多数手掛けており、顧客に愛され続ける本物志向の店づくりが大事だと考え、これを着実に追及していることが同社の強みとなっています。
もうひとつの強みはマルチブランド戦略で、顧客へのサービスであることはもちろんですが、従業員の仕事に対する満足度を高めることも意識して推し進められています。店舗で働く社員が、アメリカン、イタリアン、フレンチなど様々な業態やコンセプトに関わることで、従業員自身の能力向上を支援するとともに、成長に見合った活躍の場を多く提供したいという考えが根底にあります。
ですから、チャレンジ精神の旺盛な人には様々な可能性やチャンスを見つけられるでしょう。同社は従業員のモチベーションを高めてゆくことを重視し、従業員の満足がなければ顧客満足を高めることはできないと考えています。
また、同社は、「真のグローバル企業」をビジョンに掲げ、平成32年に「売上高400億円、15ヵ国展開、海外比率40％」を目指しています。そのため、社内大学『WDIカレッジ』で年間約20のプログラムを開催するなど、実務能力向上だけでなく、グローバル人財の育成にも注力しています。

対するジョリーパスタは、パスタ専門店「ジョリーパスタ」を中心にレストラン事業を展開。中国地方では225店舗を擁しています。一方で同社は、「すき家」「ココス」などを展開する、ゼンショーホールディングスを中心とする企業集団に属し、業務提携も行っています。
同社では、努力と実績次第で責任のある仕事を任せる社風があり、パート社員を含め多くの女性社員が店長職に登用され活躍。同社に新しく就任した代表取締役社長も女性となっています。
また、店舗運営以外にも、仕入れ、店舗開発、総務、経理、人事など本社スタッフへのキャリアパスも開かれており、将来は希望と適性によって同社の様々な仕事に就くことが可能となっています。

次に、財務状況を見ていきましょう。
平成28年3月期の売上高は、WDIが連結276億2,900万円であるのに対し、ジョリーパスタは単体168億1,000万円。一方で営業利益は、WDIが連結 15億1,400万円のところ、ジョリーパスタは単体7億9,800万円となっています。ゼンショーホールディングスに属するジョリーパスタとの業績比較はし難いですが、当期会計年度では、売上高、営業利益ともにWDIが上回る結果となっています。
当会計年度におけるWDI同グループは、将来の目標となる海外事業基盤を強化するため、合弁事業やフランチャイズ事業を含めた出店地域の拡大に取り組んだ結果、売上高は前期比16.6％増、営業利益は同69.8％増、さらに親会社株主に帰属する当期純利益は前期比227.1％増となり、厳しい経営環境が続いている外食産業において、大健闘を続けている企業の1つと言えるでしょう。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
日本フードサービス協会によると、平成26年度の外食業界の市場規模は24.4兆円で、その中でも飲食店の市場規模は13.1兆円となっています。
外食業界は、消費の節約志向と低価格競争により市場規模は減少傾向にありましたが、景気回復の期待感によって、現在は若干回復に向かっているようです。
また、フードサービス業をめぐる環境が大きく様変わりしており、グルメブームや食文化の多様化が進んだ結果、本物志向でリーズナブルな価格が要求される時代が到来。例えば「いきなり！ステーキ」を擁するペッパーフードサービスは、売上高伸び率84.3％と他社を圧倒する勢いでスピード大量出店できるほどの評判を得ています。多様化する消費者ニーズを捉えた斬新な戦略がうまく功を奏したした好例と言えるでしょう。

��こまでWDIについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 【選考フロー�