【初級編】企業研究のやり方

はじめに
自己分析に比べて、苦手としている人が多い印象を受けます。また、「自己分析に時間かかっちゃって、企業研究まで手が回らない!」という声もよく耳にします。
なぜ必要なのか、ということを改めて考えた上で、初歩的なやり方についてご説明していきたいと思います。

"企業研究"は必要?
なぜかと言うと、"就職"は相手を知らずしては成立しないからです。
よく知らない会社に「行きたい!」と思いますか?「私のこういう力を御社で生かしたいです!」とアピールできますか?難しいですよね。
学生の自己PRを聞いていると、相手を知らずして、自分のことばかり一方的に話している印象をよく受けます。企業側が何を求めているか理解しないまま、まったくトンチンカンなアピールをしているのです。
私が、自社の一次面接の面接官を務めた時のことです。当時私がいた会社は、スピード感を大切にしていて、「動きながら考えろ」とよく言われる会社でした。
そんな中、ある学生に「自己PRをお願いします」と言ったところ、「私のアピールポイントは、腰を落ち着けて、物事をじっくり考えられるところです」という答えが返ってきました。 確かに、じっくり考えられるのは素晴らしい能力の一つです。研究職などに就くなら、外せない素養でしょう。
でも、私が求めていたものは、真逆のことでした。学歴やSPIの結果は目を見張るものがある方でしたが、「この人はうちに合わないな」と、即座に見送りを決意しました。
こうやって聞くと、「そりゃ落ちるわ」って思いますよね。でも、実に多くの学生が陥っている落とし穴なんです。
また、志望動機を聞いていても、企業研究不足を感じます。
その業界に行きたい理由は何となく伝わる。でも、中でも何でこの会社なの?という点が伝わって来ないのです。
「志望動機が書けない...」と頭を抱える人は多いですが、理由は簡単。「この会社に入りたい!」と思えるほど、相手のことを知らないから、なのです。
何十社も受ける中、1社ごとに掘り下げるのは大変ですよね。でも、もし自分が人事だったら。「よくわかんないけどとりあえず御社に入りたいです」という学生と、「こういう点に共感し、自分のこういう力が生かせると考えているので、御社に入りたいです」という学生、どちらと一緒に働きたいでしょうか。
面接に"正解"も"完璧"もありません。でも、できる限り情報収集をし、自分なりの価値観と照らし合わせて相手に伝える努力だけは、惜しまないでくださいね。
次の項目では、企業研究のやり方についてご説明していきます。

企業研究のやり方は?
まず、自分が気になる会社を2つピックアップしてください。
業界・企業規模などが違っても構いませんが、揃えるとよりわかりやすいと思います。
次に、自分が働く上で大切にしたいポイントを挙げてみましょう。
例えば、仕事内容、社風・風土、戦略・ビジョン、給与などの項目を設定していきます。就活サイトやHPを見ながら、その中身をノートに埋めて、同じ項目で両者を比較していきます。
そうすると、共通点や相違点が見えてきます。
注目すべきは、相違点。その会社ならではの特徴やこだわりが表れます。
カフェを例に挙げてみましょう。
消費者目線で見れば、一見同じようですが、コーヒー豆へのこだわりを最優先にしているところもあれば、「くつろいでもらう」ことを最優先にしているところもありますし、安く消費者に提供することにこだわり、回転率を重視しているところもあります。
コーヒー豆にこだわるなら、より美味しい材料・淹れ方を追求するでしょうし、「くつろいでもらう」ためにどんな店作りをすれば良いか頭をひねるでしょう。安く提供するためには、直営農場や物流を見直し、回転率を上げる接客を重視すると思います。
こうして分解していくと、企業が一番大切にしていることや働く人に求められることは、決して同じではない、ということがわかりますよね。
2社似たような会社でやってみて、要領がつかめたら、社数を増やしたり、業界や企業規模などが異なる会社でトライしたりしてみましょう。
ポイントは、"複数社"を"同じ項目で比較する"、ということです。 1社だけをじーっと眺めていても、その会社ならではの魅力やこだわりは、なかなか見えてきません。比べてみて初めて、違いが浮き彫りになるのです。また、企業側がアピールしたいポイントに気を取られ、自分が本当に大事にしたい項目を見落とす恐れもあります。
学生からよく受ける質問で、「A社はやりたいことができる、B社は先輩が素敵、C社はお給料が良いんです。どう選んだらいいでしょうか」というものがあります。全然違う項目で比較しているので、正しく比較できていないですよね。
こういう場合は、「仕事内容・先輩社員・お給料という項目を3社ともに網羅した上で、自分が大事にしたい項目に優先順位をつけよう」という話をします。「やりたいことができるなら、お給料は安くてもいい」「お給料が高くても、尊敬・共感できない先輩と働くのは辛いかもしれない」等、自分の中での優先順位が見えてきたら、答えは自ずと出ます。
ちなみに、就活サイトやHPを見ても、情報が少なくて項目が埋められない場合があると思います。そういう場合は、会社説明会の内容から拾ったり、手を挙げて質問したり、OB訪問で実情を伺ってみたりしましょう。事前に情報を整理しておくことで、説明会での話の入り方も全然違いますし、聞くべきことが明確になって、有意義な場になると思いますよ!

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