沢井製薬の企業研究

今回ご紹介するのは、約670品目の製品を取り揃え、50年以上に渡ってジェネリック医薬品の普及促進に取り組むジェネリック医薬品の専業メーカー で有名な、沢井製薬。

この記事を読んでいる方の中には、沢井製薬への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、沢井製薬の経営理念や同じ医薬品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある医薬品業界会社の中で、なぜ沢井製薬なのか？」という質問への対策を考えましょう。

沢井製薬について深く知るために、まずは沢井製薬の経営理念を確認しましょう。そこから沢井製薬が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

沢井製薬の経営理念は、以下の通り。
なによりも患者さんのために
1.「真心をこめた医薬品を通じ、人々の健やかな暮らしを実現する」それがsawaiの使命です。
2.「創造性を追求し、革新と協調により社会と共に成長する」それがsawaiの挑戦です。
3.「お役に立ちたいという心を持ち、なくてはならない存在になる」それがsawaiの願いです。
（沢井製薬　企業理念・行動基準ページより引用）

ここから分かるポイントは、「信頼の構築」「創造力」「社会貢献」の3点。 沢井製薬の社員として、 患者さんに喜ばれ安心して使用できる医薬品を、そして医療関係者には信頼される医薬品を提供し続けること。
そして、我々社員一人ひとりが、どの職務においても、創造性を発揮し積極的に挑戦し続ける。
さらに、仕事に関わる全ての人々との出会いを大切にし、社会との調和を図ること。
その結果、患者さんや医療関係者、取引先やパートナー、地域社会、社員、友人、家族からの信頼を得て、会社の目標達成に貢献する。
会社の発展が健康で安心できる社会の創造にも寄与する。沢井製薬はこのような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・チームとして、どのような目標をどのようにたてたか
・目標達成のために個人としてどのような役割を果たしたか
・目標達成の過程で、どのような挫折や失敗を経験したか、またそれをどう克服したか


次に、医薬品業界における沢井製薬と競合会社と比較してみましょう。
今回、比較するのは同じ医薬品業界のアステラス製薬です。
はじめに事業内容を見てみましょう。
沢井製薬はジェネリック医薬品業界のリーディング・カンパニーとして知られています。同社の主な事業内容は、医療用医薬品・一般用医薬品の製造及び販売。製薬事業として、製造した医薬品を販売会社、卸売店及び他の医薬品メーカーに販売するほか、医療機関にも直接販売しています。
現在は、会社の成長を促進する人材の育成、ダイバーシティへの取組みを含み、「市場環境激変の中で成長を続けられる企業体質」の変革に取り組んでおり、平成30年3月期の売上高1,570億円、営業利益260億円を目標とし、平成32年度には売上高2,000億円を達成するとともに、世界から認知されるジェネリック企業を目指しています。

対するアステラス製薬は、日本発の研究開発型グローバル製薬企業を目指して、山之内製薬と藤沢薬品工業の合併により発足。医薬品の研究、開発、製造、そして販売を主な事業として行っています。
海外売上比率は60％で、日本だけでなく、米国、ヨーロッパ、アジアと幅広く展開することで、一極集中のリスクを分散していることが強みのひとつと言えるでしょう。
そんな同社がめざすビジネスモデルは、グローバルカテゴリーリーダー。いまだに治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズに対して、高度で付加価値の高い製品をグローバルに提供し、プレゼンスと競争優位の確立を目指しています。

次に、財務状況を見てみます。
平成28年3月期における売上高は、沢井製薬が連結1,234億9,200万円であるのに対し、 アステラス製薬は連結1兆3,727億600万円。一方で営業利益は、沢井製薬が連結231億8,500万円のところ、アステラス製薬は連結2,489億8,600万円となっています。
当会計年度における沢井製薬は、今後ますます拡大するジェネリック医薬品需要に対して、安定供給体制の強化に取り組んできた結果、売上高は前期比17.1％増、営業利益が同12.1％増、経常利益が同11.7％増、そして親会社株主に帰属する当期純利益が同22.1％増となり、好調な業績結果を残しています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年の業界トレンドとしては、高齢化が進んでおり、今後もその傾向が続くことが挙げられます。これにより、保険料や医療費などの改革と共に、比較的安価であるジェネリック医薬品への注目が高まっていると言えるでしょう。そのため、医薬品業界だけを見ても、成長する傾向にあると言えますが、それ以上にジェネリック医薬品を扱っている企業にとっては、追い風が吹いている状況であります。
例えば、平成26年4月に実施された、政府によるジェネリック医薬品の使用促進策の効果が継続しており、需要拡大が続いています。
さらに、閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2015」では、ジェネリック医薬品の数量シェア目標として、「平成29年半ばにも70％以上とするとともに、平成30年度から32年度末までの早期に80％以上とする」ことが掲げられています。また、厚生労働省の「医薬品産業強化総合戦略」の中では、ジェネリック医薬品使用加速化のための諸施策を図ることが明記されるなど、今後も益々、市場の拡大が予想されます。

��こまで沢井製薬株式会社についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。