日本ペイントホールディングスの企業研究

今回ご紹介するのは、日本初の塗料メーカーで、国内唯一、塗料と表面処理を総合的に扱い、技術・サービスのワンストップ提供で有名な、日本ペイントです。

この記事を読んでいる方の中には、日本ペイントへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、日本ペイントの経営理念や同じ総合塗料メーカー業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある総合塗料メーカー会社の中で、なぜ日本ペイントなのか？」という質問への対策を考えましょう。

日本ペイントについて深く知るために、まずは日本ペイントの経営理念を確認しましょう。そこから日本ペイントが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

日本ペイントの企業理念は、以下の通り。
日本ペイントグループは共存共栄を基本理念とし、社業を通じて社会公共の福祉に貢献する。
（経営理念：塗料の日本ペイントより引用）

ここから分かるポイントは、「誠実」「親和」「革新」「社会貢献」の4点。
日本ペイントの社員として顧客のために誠意を持って尽くし、会社が掲げる目標に向かって、仲間とともに積極的にチャレンジしていくこと。常に創造性を持って行動することで、顧客はもちろん、会社のためにも、ひいては社会全体に対しても貢献していくことができる人材になる。日本ペイントはこのような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・個人としてどのような目標を立てたか
・目標達成のために個人としてどのような努力をしたか
・目標達成の課程で失敗や挫折をどう乗り越えたか
・以上のような経験から学んだこと、それを社会でどのように活かしたいか


次に、総合塗料メーカー業界における日本ペイントと競合会社と比較してみましょう。
日本ペイントの競合会社と言えば、関西ペイントが思い浮かぶでしょう。
日本ペイントと関西ペイントは、どのように違うのでしょうか？

はじめに事業内容について見てみましょう。
日本ペイントは、国内塗料のパイオニアで知られる総合塗料メーカーで、塗料及びファインケミカルの製造販売を主な事業としています。昭和37年には早くもアジア事業の基盤となる合弁会社をシンガポールに設立しており、以来、積極的な海外事業を推進しているグローバル企業。
日本の顧客とのやりとりで培われた高度な技術や品質を大きな強みとしており、アジアではトップブランドとしての地位を確立しています。一方、米州や欧州でも競争力と存在感を放ち、欧米塗料メーカーと世界トップシェアを競いながらフィールドを拡大しつつあり、現在は世界第4位となっています。
そんな同グループの中期経営計画「サバイバル・チャレンジ ステージⅢ」では、世界のトップ塗料メーカーと肩を並べる「グローバルペイントメジャー」を目標として掲げており、経営ビジョンからも、「世界各地域の文化と人々の価値観を尊重し、グローバルに成長」することを目指していることや、「果敢にチャレンジする人材が集まり、いきいきと働ける企業風土を追求」していることが分かります。

対する関西ペイントは、塗料の製造販売や関連する諸サービス等が主な事業。業界屈指の総合塗料メーカーとして売上高は日本トップクラス、世界でもトップ10に入り、世界の塗料産業におけるリーディングカンパニーの1つです。
同グループは、生産・販売体制を基礎とした地域別セグメントから構成されており、「日本」、「イン ド」、「アジア」、「アフリカ」の4つをセグメントとしており、売上高の半分以上は海外が占めるグローバル企業。
近年は、中国、タイ、インドネシアで需要低迷が続き、アジア全体での業績は前年を下回るなど厳し経営環境にさらされています。また、南アフリカ及び近隣諸国の経済の低迷なども不安材料に。このような状況下で策定された中期3ヵ年経営計画では、「グローバル化の加速」「収益力の向上 」「グループ経営基盤の強化」を挙げ、さらなる企業価値の向上に向けた事業活動を展開しています。

次に財務状況を見てみましょう。
平成28年3月期の売上高は、日本ペイントが連結5,357億4,600万円であるのに対し、関西ペイントは連結3,281億1,800万円。
一方で営業利益は、日本ペイントが連結713億5,200万円のところ、関西ペイントは連結347億7,200万円で、売上高、営業利益ともに日本ペイントが大きく上回る結果となっています。
当会計年度における日本ペイントグループの業績は、アジア地域の合弁会社の子会社化に伴い、連結売上高は前年同期比105.6％増、連結営業利益は同111.4％増となりました。
さらに、中国で住宅内装用塗料などの汎用塗料の売上高が堅調に推移したほか、米国では自動車生産台数の増加などにより売上高が伸長するなど、好調な業績に貢献しています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
グローバル塗料市場は、大きな成長が見込めると期待されている産業のうちの1つ。中でも建築に関わる塗料が主要な分野と見られており、需要拡大期が他の分野よりも早く到来しています。
新興国における中間層は拡大傾向にあり、塗料市場においても重要なターゲットで、1人当たりの塗料消費量は、必ず上昇すると言われています。
また、建築塗料が先行して需要拡大しているグローバル塗料市場ですが、自動車塗料についても着実に成長しており、日系自動車メーカーはもちろん、欧米各社への事業展開が積極的に行われています。
今後も、グローバル企業の新興国への進出が加速することは必至で、塗料市場はグローバル企業による寡占が進んでいくでしょう。
一方、国内では、定番商品として認知されつつある遮熱塗料が注目を集めています。同塗料は平成23年のJIS規格制定以後は建物向け塗料のスタンダードになっており、道路への遮熱舗装塗料は東京オリンピックの暑さ対策として期待されています。
また、既に成熟している国内の塗料市場では、新たな建築内装用塗料の展開を見出す動きが出ており、抗菌・消臭など機能性の高さを特徴とする商品も生まれており、今後もニーズに応じた今までにないアイデア商品が出てきそうです。

��こまで日本ペイントについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�