フロイント産業の企業研究

今回ご紹介するのは、「連続増益企業ランキングトップ200」で第19位に輝いた、フロイント産業です。

この記事を読んでいる方の中には、フロイント産業への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、フロイント産業の経営理念や同じ機械業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある機械会社の中で、なぜフロイント産業なのか？」という質問への対策を考えましょう。


フロイント産業について深く知るために、まずはフロイント産業の経営理念を確認しましょう。そこからフロイント産業が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

フロイント産業の企業理念は、以下の通り。
『創造力で未来を拓く』
（フロイント産業企業理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「独創性」「先見性」「挑戦力」の3点。
フロイント産業の社員として、既成概念にとらわれない自由な発想で市場のニーズを創り出すために、日々チャレンジを重ねていくこと。仕事に関わる人々と創造力を結集し、共に夢を叶えて幸せになる。その結果、会社の目標を達成するとともに、社会の発展にも貢献する。フロイント産業は、このような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標をたてたか
• 目標達成のために、個人としてどのような役割を担ったか
• 目標達成の課程で経験した挫折や失敗を、どのように乗り越えたか
• 以上のような経験から学んだこと、それを仕事にどのように活かすことができるか

次に、機械業界におけるフロイント産業と競合会社と比較してみましょう。
フロイント産業の競合会社と言えば、パウレックでしょう。
フロイント産業とパウレックは、どのように違うのでしょうか？

フロイント産業のコーティング装置における販売シェアは、国内で約7割と圧倒的な強さを誇っています。さらにアジア市場はもちろんのこと、米国子会社による米国、欧州、中近東の事業展開も行っており、世界でも製剤化技術・化成品と機械装置を共有するのはフロイント産業のみ。
国内の競合会社は、ドイツのグラッド社から技術供与を受けているパウレックだけで、この分野においては2社の独占状態にあります。
一方、海外市場においても競合となるのはグラッド社のみで、両社のブランドは世界市場で確固たる地位を築いています。

次に財務状況を見てみましょう。
平成25年度の売上高はフロイント産業が163億9693万円であるのに対し、パウレックは77億2389万円とおよそ半分。
フロイント産業は、化成品部門の健康食品（栄養補助食品）の受託製造が好調に推移したことを受けて、前年比約 7.6%増の売上高を記録。過去最高の収益を計上しました。
一方で、企業の儲けを示す経常利益は、フロイント産業が16億1829万円のところ、パウレックは2億5654万円とかなり下回る結果になっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
フロイント産業の主なクライアントは医薬品業界。薬価の改定やジェネリック薬の普及により低価格化が進んでいる昨今の日本ですが、高齢化の影響で医薬品市場は緩やかながらも拡大傾向に。特に、ジェネリック医薬品の普及は世界的に見てもまだ低く、今後は、さらなる市場の拡大が見込まれています。
一方で、日本の製薬業界では新薬開発コストの増加が大きな課題となっており、業界再編が進む可能性があります。日本の製薬会社の競争力が強化されることは、フロイント産業にプラスになる面もありますが、合併による生産ライン集約化などはマイナス材料になる恐れも。
また、世界市場は新興国を中心に医薬品市場が拡大傾向に。人口増加や医療の向上を背景に、さらなる医薬品市場の成長が期待されています。
しかしながら、医薬品製造のレベルは未成熟な段階にあり、フロイント産業の技術やノウハウが必要とされるまでは時間がかかると見られています。

ここまでフロイント産業についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。