カシオ計算機の企業研究

今回ご紹介するのは、時計で有名なカシオ計算機株式会社。

この記事を読んでいる方の中には、カシオ計算機株式会社への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、カシオ計算機株式会社の経営理念や同じ精密機器業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある精密機器会社の中で、なぜカシオ計算機株式会社なのか？」という質問への対策を考えましょう。


カシオ計算機株式会社について深く知るために、まずはカシオ計算機株式会社の経営理念を確認しましょう。そこからカシオ計算機株式会社が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

カシオ計算機株式会社の企業理念は、以下の通り。
『カシオの経営モットーは「創造　貢献」です。それまでにない斬新な働きを持った製品を提供することで、社会貢献を実現するという意味です。新しい働きを持った製品は、多くの人の生活を助け、社会を進歩させます。あるいは多くの人に楽しみをもたらし、新しい文化を生み出す源となります。新しい製品が普及すれば、そこには新しい市場が生まれ、さまざまな周辺産業が育ちます。カシオはこのように、製品やサービスの提供を通じて、さまざまな側面から社会に貢献したいと考えています。』
（カシオ計算機株式会社　経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「独創性」「社会貢献」の2点。
誰にとっても必要でありながら、まだ世の中になかったものを新たに生み出す。社会に役立ち、人々に喜びと感動を提供する。こうした大きなビジョンを持った人材を、カシオ計算機株式会社は求めているのです。

ですから、経営理念や求める人材像に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の2点です。

• 価値あるものを新たに生みだすために、どんなことが必要か
• 広く社会に貢献するために、チームや組織としてどんな目標をたてるか

次に、精密機器業界におけるカシオ計算機株式会社と競合会社と比較してみましょう。
カシオ計算機株式会社の競合といえば、シチズン時計株式会社が挙げられます。
カシオ計算機株式会社とシチズン時計株式会社はどのように違うのでしょうか。

まずは財務状況を見てみましょう。
2013年4月から2014年3月末までの売上高は、カシオ計算機株式会社が3,217億6,100万円で、シチズン時計株式会社は3099億9400万円と大きな差はありません。
営業利益も、カシオ計算機株式会社が26,576百万円で、シチズン時計株式会社が23,706百万円なので、それほど変わりません。

次に事業内容を見てみましょう。
シチズン時計株式会社の事業内容は、ほぼ時計や時計関連の部品に特化していると言えるでしょう。グループ会社の一部が、工作機械事業やデバイス事業を行っていますが、やはり世間に広く知られている時計事業の割合が大きいです。一方でカシオ計算機株式会社は、精密機器全般を網羅しており、デジタルカメラ、電子辞書、電子楽器、電卓など幅広く手掛けています。個人に限らず、法人向けの用途提案も広い範囲で行っており、通常のオフィスから公共、教育、医療、建設など様々な場所でカシオの製品が役立っています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
精密機器業界の中でも特に時計業界は、平成24年ごろまでは景気後退、消費の鈍化などの影響で需要が低迷して厳しい状況が続いていました。しかし、平成24年末頃から国内景気や国内消費が回復傾向となり、ようやく業界に増加の兆しが見え始めたところです。

国内の時計メーカーはカシオ、シチズン、セイコーの3強体制です。3社での国内売上高シェアは90％を超えます。時計大手3社はこれまでに高性能・低価格路線を展開し続けてきました。安価で品質の高い日本の時計は、海外でも高い評価を得ています。ただ、将来的には国内の時計市場は成熟市場になる可能性が高く、人口減の影響も確実に出るため、今後日本で需要を伸ばし続けるのは難しいでしょう。そのため、成長が見込まれる中国やインド、東南アジアでの販売網の開拓やブランド力の強化が課題となります。

ここまでカシオ計算機株式会社についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょ�