日本ヒューレット・パッカードの企業研究

今回ご紹介するのは、パソコンやプリンタの「HP」で有名な日本ヒューレット・パッカード株式会社。

この記事を読んでいる方の中には、日本ヒューレット・パッカード株式会社への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、日本ヒューレット・パッカード株式会社の経営理念や同じOA機器業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるOA機器会社の中で、なぜ日本ヒューレット・パッカード株式会社なのか？」という質問への対策を考えましょう。


日本ヒューレット・パッカード株式会社について深く知るために、まずは日本ヒューレット・パッカード株式会社の経営理念を確認しましょう。そこから日本ヒューレット・パッカード株式会社が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

日本ヒューレット・パッカード株式会社の企業理念は、以下の通り。
『そのよき一員としてガレージスピリットを共有し、世界的な戦略のもと、日本市場のビジネスを伸ばしていくのが私たち日本ヒューレット・パッカードの責任です。
そこでは仲間を信じ、壁を取り払い、夢いっぱいに挑戦する風土が根付いています。
同時に、自由だからこそ、誇りを持ってその責任をひとりひとりが果たす。
これが70年以上に渡り全世界のHPEの社員に大事にされていたHPEの、 日本ヒューレット・パッカードの理念でした。』
（出典： 日本HP Recruing ）

ここから分かるポイントは、「仕事への情熱」「協調性」「挑戦」「責任感」の4点。
仕事において高いレベルの成果を得るために努力を惜しまないこと。チームワークを大切にして、チームの目標達成のために貢献すること。既存の価値観にとらわれず、新たに価値のあるものを創り出すこと。責任を持って仕事をやり遂げること。日本ヒューレット・パッカード株式会社は、こうしたビジョンを持った人材を求めているのです。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 日本ヒューレット・パッカード株式会社の理念に対する理解と共感
• 何かに挑戦し、それをやり遂げた経験
• 目標達成のためにチームに貢献した経験
• 責任を持って課題に取り組む姿勢

次に、OA機器業界における日本ヒューレット・パッカード株式会社と競合会社と比較してみましょう。
日本ヒューレット・パッカード株式会社の競合といえば、東芝テック株式会社が挙げられます。
日本ヒューレット・パッカード株式会社と東芝テック株式会社はどのように違うのでしょうか。

まず、両社の事業内容について見てみましょう。
日本ヒューレット・パッカード株式会社は、アメリカのヒューレット・パッカード（Hewlett-Packard Company）の日本法人です。PCや周辺機器、プリンタ等の開発・製造・販売のほか、業務コンサルティング、アプリケーション開発、サーバ・ストレージ・ネットワーク・SW等のITインフラストラクチャ製品・サービス・ソリューションの提供など、多岐に渡る事業を展開しています。特に、PCやプリンタは、世界の市場でもトップクラスのシェアを誇っています。 東芝テック株式会社は、東芝グループの情報・通信システム分野を分担する中核会社です。複写機・ファクシミリ・プリンタを一元化した画像情報通信事業と、ＰＯＳシステムを中心にした流通情報システム事業の二つの柱を中心としています。オフィス向けのデジタル複合機の開発・製造・販売のほか、流通サービス・物流・医療などの様々な分野に向けたソリューションの提供を行っています。

次に、財務状況について見てみましょう。
日本ヒューレット・パッカード株式会社の2013年度通年（平成24年11月1日～平成25年10月31日）の売上高は3,646億円なのに対して、東芝テック株式会社の平成26年度通年（平成25年4月1日～平成26年3月31日）の売上高は4,988億円であり、東芝テック株式会社が上回っています。
また、営業利益では、日本ヒューレット・パッカード株式会社が71億円で、営業利益率が2%であるのに対して、東芝テック株式会社は230億円で4.6%です。こちらも東芝テック株式会社が上回っています。売上高は「企業の事業規模」、営業利益は「本業で稼いだ利益」を意味していますから、売上高に対して営業利益が多い企業は、コスト管理が成功していると言えます。この点で、日本ヒューレット・パッカード株式会社は「コスト削減」という課題を抱えていると言えるでしょう。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
日本のOA機器メーカーは世界でもトップクラスのブランド力を持っており、海外への輸出も堅調で、世界的な需要とともに拡大を続けてきました。しかし、平成20年の金融危機以降はオフィス向け機器の需要が減少した上に、低価格競争や円高要因を背景にして、OA機器各社の売上高には減少が見られました。近年は若干回復してきましたが、クラウドの普及によりペーパーレス化の動きがあり、紙を使わない複写機やプリンタそのものの需要が減るなど、長期的には厳しい見通しとなっています。

アメリカのヒューレット・パッカード（Hewlett-Packard）は、2014年の10月にPC・プリンタ部門とエンタープライズ部門を分社化することを発表しています。2015年10月までに、PC・プリンタ事業を手掛ける「HP Inc.」と、サーバなど企業向けIT機器やサービスが主体の「Hewlett-Packard Enterprise」に分割することで、業界内の熾烈な競争を生き抜きたいという狙いが見られています。

また、日本ヒューレット・パッカードの競合他社としては、日本IBM、NTTデータが挙げられます。

ここまで日本ヒューレット・パッカード株式会社についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を�