ロコンドの企業研究

今回ご紹介するのは、靴のネット通販で有名な株式会社ロコンド。

この記事を読んでいる方の中には、株式会社ロコンドへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、株式会社ロコンドの経営理念や同じ通販業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある通販会社の中で、なぜ株式会社ロコンドなのか？」という質問への対策を考えましょう。


株式会社ロコンドについて深く知るために、まずは株式会社ロコンドの経営理念を確認しましょう。そこから株式会社ロコンドが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

株式会社ロコンドの企業理念は、以下の通り。
『ロコンドの名前は、地元を意味する「ロコ」と、人を意味する「～ンド」に由来します。（略）お客さまの不安を全て取り除き、地元で感じるような「ほっこり」体験を、チーム・ロコンドという最高の仲間たち（人）と一丸になって、お届けしたい。（略）私たちは約束します。最高のおもてなしを通じて、日本一の「ほっこり」通販サイトになることを。ディズニーランドやリッツカールトンを超える、「お客様満足度ナンバーワン企業」になることを。そして、そのためには挑戦し続けます。過去の慣習にとらわれることなく、お客さま、そして取引先さまにとっても最適な姿を追及し、強い責任感をもって、実行していきます。』
（ロコンド　ロコンドの思いページより引用）

ここから分かるポイントは、「安心」「チャレンジ」「責任」の3点。
お客様に地元で感じるような安心感を与える。より良いサービスの提供を目指してチャレンジし続ける。成果に対する責任を持つ。こうした大きなビジョンを持った人材を、ロコンドは求めているのです。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の３点です。

• 慣れ親しんだ安心感を生みだすために、どんな環境づくりを目指すか
• 常に上を目指して成長し続けるために、組織としてどんな努力をするか
• 責任ある行動をするために、ふだんどんな心がけをしているか

次に、通販業界における株式会社ロコンドと競合会社と比較してみましょう。
株式会社ロコンドの競合といえば、株式会社ベルーナが挙げられます。
株式会社ロコンドと株式会社ベルーナはどのように違うのでしょうか。

まずはロコンドとベルーナの財務状況を見てみましょう。
平成25年度の営業収入（売上高）は、ロコンドが50億円であるのに対し、ベルーナは1254億円とかなり上回っています。

次に事業内容を見てみましょう。
ロコンドはファッションの通販、中でもシューズに特化したショッピングサイトを運営しています。2010年設立のかなり新しい企業ですが、「買ってから選ぶ」をコンセプトに「送料無料・30日間返品無料」という新たなサービスを日本で初めて開始したことで、注目を集めています。「試着ができない」という通販におけるもっとも大きい不安を解消したことで、設立して間もない企業にもかかわらず、高い成長率を示しています。

一方、ベルーナは1977年設立の企業で、通販事業以外にも店舗販売事業、ソリューション事業、ファイナンス事業など幅広く手掛けています。なお、金融、受託、不動産事業などに関しては、主力となる通販のデータベースやインフラ等を活用して事業領域を拡大しています。また、経営理念の中に「多くのお客様の、衣食住遊を豊かにする」という内容が盛り込まれていますが、実際、通販事業はメインのファッションのほか、化粧品やギフト、サプリメント、グルメ、インテリアなど多くの種類のサイトを運営しています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
2013年12月にセブン＆アイ・ホールディングスが通販大手のニッセンホールディングスを買収しました。買収時には新しいビジネスの展開を期待されていましたが、現状は思うような結果が出ていません。ニッセンは、利用者のニーズにきめ細かく対応しようとして、カタログの発行回数を増やしましたが、それが売上の伸びに結びつかなかったのです。売上高が減少した一方で、カタログ発行費用が膨らみ、経常損失は73億円となりました。

ニッセンの強みは、カタログ通販で単品ごとの需要予測を行うというものです。しかし、ネットでショッピングをする割合が高まっている時代において、需要予測はかなり難しいと言えるでしょう。

以前の通販業界では、季節が変わる前にカタログを投入し、季節を先取りした商品を買わせるというビジネスモデルが確立されていました。しかし現在はネットが通販の主役になり、利用者が手軽に欲しいものを買えるようになり、かつてのビジネスモデルは崩れ始めています。ニッセンは、国内通販業界の売上高ランキング上位に入る企業ですが、戦略の切り替えが若干遅れたことで、売り上げに陰りが見えてしまいました。通販業界に限ったことではありませんが、時代の流れや市場の変化を敏感に察知して、将来を見通す先見性を持つことがとても大切です。

ここまで株式会社ロコンドについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。