西松屋チェーンの企業研究

今回ご紹介するのは、全国47都道府県に860店舗を有している子どもたちのための専門店で有名な西松屋チェーンです。

この記事を読んでいる方の中には、西松屋チェーンへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、西松屋チェーンの経営理念や同じアパレル業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるアパレル会社の中で、なぜ西松屋チェーンなのか？」という質問への対策を考えましょう。


西松屋チェーンについて深く知るために、まずは西松屋チェーンの経営理念を確認しましょう。そこから西松屋チェーンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

西松屋チェーンの企業理念は、以下の通り。
『日常のくらし用品を、気軽に、自由に、そしてお客様に満足される品質の商品を、どこよりも低価格で最も便利に提供することによって、社会生活の向上に寄与する』
（西松屋チェーン｜採用情報の『企業理念』より引用）

ここから分かるポイントは、子供を持つ家庭の子育てが楽しくなる『豊かな暮らし』実現のために、毎日使用するベビー子供の生活必需品（日常品）を、使う立場で必要な品質を維持し、欧米並みの低価格で、生産段階から企画して、商品を創り出すという点。
具体的には、値段が安くてもおしゃれで楽しいベビー子供の日常品を提供する、常に使う立場に立って一定の品質の維持向上を目指す、生活密着型のショッピングセンターへの出店を進める中で、消費者の買い物をより便利なものにするということです。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 明るく元気
• 前向きで常にチャレンジ精神旺盛
• 努力の継続
• 真面目で誠実

　 次に、アパレル業界における西松屋チェーンと競合会社と比較してみましょう。
西松屋チェーンの競合といえば、株式会社三陽商会が挙げられます。
西松屋チェーンと三陽商会はどのように違うのでしょうか。

西松屋チェーンの売上高は1,276億円、三陽商会は1,063億円です。両社の隔たりが明確になるのは、西松屋チェーンの一人当たり売上高が2億748万円なのに対して、三陽商会の一人当たり売上高は7,594万円だという点です。これを見ると、如何に西松屋チェーンが効率よく人材をフル活用して売り上げを伸ばしているかがよく分かります。三陽商会は100年コートをキャッチフレーズにバーバリーを始め海外のブランドを多く取り入れたコートの販売に主点を置いているのに対して、西松屋チェーンは赤ちゃん及び子供服に主点を置いているという違いはありますが、従業員一人当たりの売上高をここまで伸ばせるのは西松屋チェーンの比類なき企業努力のたまものだと思われます。
次に、三陽商会は『スペシャルロット政策』と呼ばれる、「販売機会の損失を無くす」重点販売戦略を取り入れています。一方、本部が全店の在庫を集中管理する一括発注方式を取る西松屋チェーンは、『直近の売れ行きと店頭在庫のバランスを見ながら店舗へ商品を供給することによって、品切れや売れ残りを起こしにくい適切な在庫維持』を徹底しています。しのぎを削るアパレル業界で、両社とも一生懸命賢明な努力を積み重ねて今日の地位を築いていると言えるでしょう。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
アパレル業界の平成25-26年の業界規模（主要対象企業55社の売上高計）は4兆7,867億円となっています。平成19年から22年までは横ばい、22年以降は増加に転じています。消費不況や東日本大震災、それに世界経済の下ぶれなど厳しい状況が続いて来たアパレル業界ですが、アベノミクス等の効果もあり、近年業績は増加傾向にあります。特にユニクロやしまむらといったファストファッション系企業が好調で、まだまだ先行き不透明感はありますが、既存アパレルにも明るい兆しが見えています。一方で、流行や天候に左右されるアパレルの売り上げは、予測をたてるのが難しいところに、近年は異常気象の多発により、いっそう服を売るタイミングを計るのが難しくなっています。ただ2020年の東京オリンピック効果と入国手続きの緩和により、外国人観光客が増え続けることが予測されており、百貨店等の売り上げ上昇に伴いアパレルの需要も伸びることが期待されています。

ここまで西松屋チェーンについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。