ハマキョウレックスの企業研究

今回ご紹介するのは、「連続増益企業ランキングトップ200 」（東洋経済オンライン調べ）で第66位に輝いた、ハマキョウレックスです。

この記事を読んでいる方の中には、ハマキョウレックスへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ハマキョウレックスの経営理念や同じ物流業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある物流会社の中で、なぜハマキョウレックスなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ハマキョウレックスについて深く知るために、まずはハマキョウレックスの経営理念を確認しましょう。そこからハマキョウレックスが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ハマキョウレックスの企業理念は、以下の通り。
『当社は設立当初から「心」を経営理念としております。
一．人と接するときは　心を込めて
　 一．仕事をするときは　初心を忘れず前向きに
一．物を扱うときは　心を込めて丁寧に
一．物を運ぶときは　心を込めて安全に
一．如何なるときにも　感謝の心を大切に
人間の原点は心で始まり心で終わります。
物を作り出すにも大勢の人の真心がこもっています。
私たちは物に携わる者として、初心を基本に感謝の心を大切にいたします。』
（ハマキョウレックスHP経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「顧客主義」「社会貢献」「チャレンジ」の3点。
ハマキョウレックスの社員として、お客様第一、品質第一を基本に、企業としての社会的責任を果たすために努めること。そのために、仕事に関わる人々との和と協調を重んじ、失敗をプラスにする発想で挑戦し続ける。その結果、企業が3PL物流における質的ともに日本一となることを目指す。ハマキョウレックスは、このようなビジョンを持つ人材を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標を、どのようにたてたか
• 目標達成のために個人としてどのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で、どのような失敗や挫折を経験したか
• 以上の体験から学んだこと、仕事で活かせること

次に、物流業界におけるハマキョウレックスと競合会社と比較してみましょう。
ハマキョウレックスの競合といえば、名鉄運輸が挙げられます。
ハマキョウレックスと名鉄運輸はどのように違うのでしょうか。

ハマキョウレックスは、顧客から保管・荷役・運送といった物流業務の全工程を一括して請け負うサード・パーティ・ロジスティクス「3PL」事業を主力とし、各企業の物流コスト削減の総合プロデュースを行っています。
3PLのパイオニアである同社は、長年に渡って培ったノウハウを活かしたコスト競争力と現場力が大きな強みとなっており、3PL事業を始めてわずか10年後の平成14年、東証一部に上場。ハマキョウレックス単独では22年連続増収と成長を続けています。

対する名鉄運輸は、親会社名古屋鉄道㈱グループに属し、貨物運送事業を主力とする総合物流事業を行っており、子会社21社と関連会社3社で構成されています。企業のキャラクターが施された「こぐまのトラック」で、全国約60ヵ所に広がる拠点ネットワークを活用し、企業間物流を中心に、流通（3PL）、引越などの物流ニーズに応えています。

次にハマキョウレックスと名鉄運輸の財務状況を見てみましょう。
平成26年度における売上高は、ハマキョウレックスが連結919億68百万円であるのに対し、名鉄運輸は連結928億5,200万円とやや上回っています。
一方で企業の儲けを表す経常利益は、ハマキョウレックスが61億円に対して、名鉄運輸は24億円と半分以下という結果に。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年における世界のモノの動きは、アジアが最も大きく魅力的な市場となっています。しかしながら、この市場における物流の分野はまだ後進地域で、地場の物流企業も大手不在という状況に。
今後もさらなるビジネスチャンスが期待される市場のため、欧米系物流企業も続々と参入してきており、アジアにおける物流市場の競争環境は激化していくことでしょう。
日系物流企業も積極的に進出を図っているものの、日系クライアントとの取引が多勢を占めているのが実情のようです。
売上拡大のためには、日系荷主以外の貨物取扱量増加を目指したいところですが、規模に勝る欧米系や現地に根ざした地場系との間で、日系荷主以外の貨物の獲得は容易ではありません。
それよりも、今まで取り扱ってきた日系荷主の貨物の獲得も危うい状況に追い込まれていく可能性も。外資系荷主の貨物獲得以前に、日系荷主の貨物死守が、切実な解決すべき重要課題になりつつあるようです。

ここまでハマキョウレックスについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう�