新日鐵住金の企業研究

今回ご紹介するのは、国内1位、世界2位の粗鋼生産能力を備える鉄鋼メーカーで有名な新日鐵住金株式会社。

この記事を読んでいる方の中には、新日鐵住金株式会社への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、新日鐵住金株式会社の経営理念や同じ鉄鋼業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある鉄鋼会社の中で、なぜ新日鐵住金株式会社なのか？」という質問への対策を考えましょう。


新日鐵住金株式会社について深く知るために、まずは新日鐵住金株式会社の経営理念を確認しましょう。そこから新日鐵住金株式会社が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

新日鐵住金株式会社の企業理念は、以下の通り。
『1.信用・信頼を大切にするグループであり続けます。 2.社会に役立つ製品・サービスを提供し、お客様とともに発展します。 3.常に世界最高の技術とものづくりの力を追求します。 4.変化を先取りし、自らの変革に努め、さらなる進歩を目指して挑戦します。 5.人を育て活かし、活力溢れるグループを築きます。』
（新日鐵住金「企業理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「信用・信頼」「社会貢献」「世界最高の技術」「進歩」「人材育成」の5点。
新日鐵住金は国内トップ企業としてさらなる発展を遂げるため、信用・信頼を第一に技術とものづくりを追求し続けます。これに欠かせないのは、変化の先取りや自身の変革・進歩。さらに人材育成に努めることで、活力溢れるグループを目指しています。求める人材は、高いチャレンジ精神を備え、仕事に誇りを持てる人。企業と共に成長を目指せる人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 学生時代に頑張ったこと、その中での挫折やそこから得たもの
• 1つの素材から物作りすることの可能性について
• 自分にとって誇りを持てる仕事とは何か
• 仕事をする上でのコミュニケーションの重要性について

次に、鉄鋼業界における新日鐵住金株式会社と競合会社と比較してみましょう。
新日鐵住金株式会社の競合といえば、JFEホールディングス株式会社が挙げられます。
新日鐵住金株式会社とJFEホールディングス株式会社はどのように違うのでしょうか。

新日鐵住金は、国内1位、世界2位の粗鋼生産能力を備える鉄鋼メーカーです。製鉄、エンジニアリング、化学、新素材、システムソリューションの5事業を展開しており、最大の強みは世界最高レベルとも評される技術力。平成24年に新日本製鐵と住友金属鉱業が経営統合したことで業績は過去最高を記録し、平成26年度売上高は55,161億円、経常利益は3,610億円と、前年を大きく上回り好調を維持しています。

対してJFEホールディングスは、粗鋼生産国内2位、世界3位であり、鉄鋼、エンジニアリング、商社事業を展開しています。平成26年3月期売上高は36,668億円、経常利益を1,736億円。新日鐵住友と同様、前年を大きく上回っています。JFEホールディングスは海外進出に積極的であるとともに高級企業としても有名であり、平成25-26年業界平均年収ランキングでは堂々の1位に輝いています。

双方とも業界では非常に有力な企業ではありますが、業績はもちろん生産力・存在感を含め圧倒的な力の差を見せつけているのは新日鐵住金。国内では他企業を大きく引き離す結果となっており、今後は海外でのさらなる活躍が期待されるところです。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25-26年の鉄鋼業界売上高は、16兆1,282億円、経常利益は8,577億円。そのうち5兆5,161億円が新日鐵住金の売上高であり、34.2%のシェアを誇っています。過去の推移は、平成20年までは増加傾向にあったものの、翌21年には世界同時不況の煽りを受け大幅に減少。さらに翌22年には増加に転じ3年間は横ばいを維持し、平成25年には建設・自動車等の需要増加や円安の影響を受け、ようやく増加に転じ現在に至っています。近年、国内外において大規模な再編の動きが見られますが、今後もしばらくは企業スケールが重視される見込み。同時に各企業ごとに事業内容の革新的な変化が予想されるなど、業界全体が注目されることになりそうです。

ここまで新日鐵住金株式会社についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう�