ロート製薬株式会社の企業研究

今回ご紹介するのは、目薬、胃腸薬、外皮用薬をはじめとしたヘルスケアなどに関わる製品で有名なロート製薬。

この記事を読んでいる方の中には、ロート製薬への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ロート製薬の経営理念や同じ製薬・医薬品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある製薬・医薬品会社の中で、なぜロート製薬なのか？」という質問への対策を考えましょう。


ロート製薬について深く知るために、まずはロート製薬の経営理念を確認しましょう。そこからロート製薬が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ロート製薬の企業理念は、以下の通り。
『7つの宣誓
・私たちは、社会を支え、明日の世界を創るために仕事をしています。
・その為に、いつも謙虚に学び、自らを磨く努力をし続ける決意を持っています。
・励ましあい、協力し合える、社内外の仲間との信頼の絆をなにより大切にしています。
・高い理想を掲げ、熱く語り、エネルギッシュに行動する文化を私たちは誇りに思います。
・明るく、楽しく、和協努力。驚喜（オドロキ）の輪を世界中に拡げていきます。
・まず人がいて、輝いてこそ企業が生きる。主役は人、一人ひとりが自らの意志と力で自立し、組織を動かして行きます。
・私たちの存在を支えてくれる、すべてのもの（自然、社会、人々）への感謝と奉仕を固く誓います。』
（ロート製薬HP経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「努力」「挑戦」「社会貢献」の3点。
ロート製薬の社員として、自らを取り巻く全ての環境に感謝し、それらのために仕事をすること。自己成長を目指し常に向学心を持って努め、仕事に関わる全ての人と協力し合って会社全体の目標達成を目指す。その結果、豊かな社会の創造へと貢献する。ロート製薬は、このような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標を、どのようにたてたか
• 目標達成のために個人として、どのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で、どのような失敗や挫折を経験したか
• 以上の体験から学んだこと、それを仕事の上でどう活かしたいか

次に、製薬・医薬品業界におけるロート製薬と競合会社と比較してみましょう。
ロート製薬の競合といえば、参天製薬が挙げられます。
ロート製薬と参天製薬はどのように違うのでしょうか。

一般大衆向けの目薬では長年にわたって首位を誇るロート製薬。
平成26年6月には「最新年度において最も売り上げの高い一般用医薬品アイケアブランド」としてギネス世界記録の認定を受けました。
グループとしては、同社に加え子会社47社と関連会社8社で構成されています。おもにヘルス＆ビューティケアの分野で、アイケア関連（目薬、洗眼薬等）、スキンケア関連（外皮用薬、リップクリーム、日やけ止め、機能性化粧品等）、内服・食品関連（胃腸薬、漢方薬、サプリメント等）、その他（体外検査薬等）の製品やサービスの製造・販売に携わっています。
その事業活動は早くから、北米、ヨーロッパ、アジアと海外展開されており、確固たる基盤を築いています。

対する、参天製薬は、眼科向け・大衆向けの目薬、眼科薬、点眼薬、抗リウマチ薬などを製造・販売しています。日本における医療用目薬ではシェア1位。一般用目薬ではロート製薬に次いでシェア2位の地位に。
世界の眼科市場は、新興国を中心に今後約10年間で1.5倍にも拡大すると言われており、参天製薬は国内の地位を不動のものとするとともに、世界で存在感のある企業となるために、平成32年までにグローバル医療用眼科薬シェアにおいて、「日本・アジアのナンバー1」「グローバルでトップ3」「海外売上比率40%～50%」という目標を掲げています。

次にロート製薬と参天製薬の財務状況を見てみましょう。
平成26年度における売上高は、ロート製薬が連結143,822百万円であるのに対し、 参天製薬は連結148,663百万円と若干上回っています。
一方で営業利益は、ロート製薬が連結16,821百万円のところ、参天製薬は27,414百万円とやや上回っています。

ロート製薬によると、平成26年度の日本経済は、政府の行った経済政策に対する期待とそれに伴う円安、株高傾向を背景に緩やかな回復基調で推移。
一方、海外でも、アジアが経済成長を持続し、欧州でも景気に回復傾向が見られ、また米国も回復基調が持続するなど、全体として緩やかな回復傾向にあったとのこと。
このような状況の中で、同社グループは新規分野への展開を図るとともに、高付加価値の製品開発等、市場の活性化に努めた結果、21期連続増収に。また、販売費及び一般管理費の増加があったものの、売上が堅調に推移したため、営業利益は前年比17.0％増となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
日本における市販点眼剤市場は約600億円。これは世界的に見ても最大規模で、日本は世界一、目薬を使用する国と言えるでしょう。日本では、歴史的に眼病が多かった等の理由が挙げられていますが、その諸説に加えて、他国にはない製品面での充実が目薬を身近なものとしていると見られています。
国内の目薬市場全体を見ると、その成長は横這い傾向にある一方で、中高年向けの目薬市場は伸張しています。元気に活動するシニアが増える一方で、スマートフォンやパソコンの使用により、目のトラブルを持つ中高年層も増加中で、市場の拡大を牽引し続けています。

ここまでロート製薬についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 �