朝日放送の企業研究

今回ご紹介するのは、「探偵！ナイトスクープ」などで有名な朝日放送株式会社。

この記事を読んでいる方の中には、朝日放送株式会社への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、朝日放送株式会社の経営理念や同じ放送業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある放送会社の中で、なぜ朝日放送株式会社なのか？」という質問への対策を考えましょう。


朝日放送株式会社について深く知るために、まずは朝日放送株式会社の経営理念を確認しましょう。そこから朝日放送株式会社が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

朝日放送株式会社の企業理念は、以下の通り。
『関西ナンバーワン、世界へ。家族をつなぐエンターテイナー。OPEN↑楽しいABC！』
（朝日放送　経営方針ページより引用）

ここから分かるポイントは、「地元から世界へ」「親しみと信頼」「情報の共有」の3点。
地元の関西から世界に向けて、文化や情報を発信する。親しみやすく信頼されるコンテンツを制作し、人や地域をつなぐ役目を果たす。全員が情報共有できるオープンな職場環境をつくる。 こうしたことを朝日放送では重視していると考えられます。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 地元と世界の両方を意識して働くために、どんなことを意識するか
• 多くの人々から親しまれ、信頼されるものを生み出すためにどんな取り組みをするか
• 風通しの良い職場づくりのために、組織としてどんなことを心がけるか

次に、放送業界における朝日放送株式会社と競合会社と比較してみましょう。
朝日放送株式会社の競合といえば、関西テレビ放送株式会社が挙げられます。
朝日放送株式会社と関西テレビ放送株式会社はどのように違うのでしょうか。

まずは朝日放送と関西テレビ放送の財務状況を見てみましょう。
2013年4月から2014年3月末までの営業収入（売上高）は、朝日放送が81,484百万円であるのに対し、関西テレビ放送は65,255百万円です。一方で営業利益は、朝日放送が5,791百万円のところ、関西テレビ放送は3,329百万円です。

つぎに事業内容を見てみましょう。
朝日放送は、大阪において関西地域を基盤として文化や情報を発信している企業であり、西日本最大規模のラジオ・テレビ兼営局です。在阪局の中でも特に自社制作率が高く、テレビでは「大改造！！ 劇的ビフォーアフターSEASON2」「新婚さんいらっしゃい！」「探偵！ナイトスクープ」やなどが有名です。

一方関西テレビ放送は阪急阪神東宝グループの一員であり、フジテレビ系列の準キー局です。「SMAP×SMAP」やドラマ「チーム・バチスタ」シリーズなどの全国ネット番組も制作しています。その一方で、関西ローカルの番組作りにも力を入れており、地域に根差した個性豊かな番組が視聴者の支持を得ています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
自民党の調査会が、テレビ朝日とNHKを呼んで個別の報道番組に関して事情聴取を行ったことが議論を呼んでいます。自民党側は「放送の自律性を損なうものではなかった」と述べましたが、批判の声も多く挙がっています。

放送局は放送法によって「中立公平な報道」を求められていますが、これは「異なる意見のある問題には異なる視点から報じる」ことを意味しています。「政府や与党を批判してはいけない」という意味ではありません。また、「異なる視点」の担保方法についても、各放送局の裁量に委ねられています。

放送の影響力は非常に大きいので、無責任な報道や不正確な報道は厳しく取り締まらなくてはなりません。しかし、その権限を政府や政治権力に与えれば、言論の自由が脅かされる可能性が非常に高いのです。「表現の自由」と「中立公平な報道」のバランスをとることは、放送業界にとって大きな課題の一つと言えるでしょう。

ここまで朝日放送株式会社についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。