パルコの企業研究

今回ご紹介するのは、ファッションビルで有名なパルコ。

この記事を読んでいる方の中には、パルコへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、パルコの経営理念や同じ百貨店業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある百貨店会社の中で、なぜパルコなのか？」という質問への対策を考えましょう。


パルコについて深く知るために、まずはパルコの経営理念を確認しましょう。そこからパルコが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

パルコの企業理念は、以下の通り。
『訪れる人々を楽しませ、テナントを成功に導く、 先見的、独創的、かつホスピタリティ あふれる商業空間の創造』
（パルコ　経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「喜び」「先見性・独創性」「ホスピタリティ」の3点。
楽しんだりくつろいだりできる空間を提供し、多くの人々に喜びを与える。時代の変化を敏感に感じ、柔軟な発想で新しいものを生み出す。お客様のニーズを理解して、それを満たすために努力し続ける。こうしたことをパルコでは重視していると考えられます。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 他者が楽しい時間を過ごせるよう、どのような心づかいをするか
• 将来的に価値あるものを創り出すために、どんなことを意識するか
• 他者の気持ちを察して満足感を与えるために、どんな努力をするか

次に、百貨店業界におけるパルコと競合会社と比較してみましょう。
パルコの競合といえば、ルミネが挙げられます。
パルコとルミネはどのように違うのでしょうか。

まずはパルコとルミネの財務状況を見てみましょう。
パルコの2014年3月から2015年2月末までの営業収入（売上高）は、269,889百万円であるのに対し、ルミネの2013年4月から2014年3月末までの営業収入は318,600百万円です。

つぎに事業内容を見てみましょう。
パルコは、1969年の池袋PARCOオープン以来、ファッションを中心に、音楽やアート、演劇など先端のカルチャーを積極的に紹介し続けてきました。ショッピングセンター事業では国内19店舗の「PARCO」を展開し、若年層を主な顧客ターゲットとしています。さらにエンタテインメント事業やゼロゲート事業（都市部小型商業施設のビジネス）なども展開しています。

一方ルミネは、JR東日本グループの中核企業のひとつです。駅ビル型ショッピングセンターの管理・運営がメイン事業で、現在は15店舗を展開しています。暗いイメージのあった駅ビルからの脱却を図ると同時に、駅に付帯するという立地条件を活かして積極的なリーシング活動を行い、近年ファッションビルとして急成長を遂げています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年、ファッションビルや郊外の大型ショッピングモール、アウトレットの台頭により、百貨店にあまり馴染みのないという若者が増えてきています。また、欲しいものがあっても直接店舗に出向かず、パソコンやスマートフォンで購入するというケースも多いでしょう。

伊勢丹新宿店では、そんな若者の百貨店離れの現象に対する取り組みを数年前から行っています。具体的には、「パーク」と呼ばれる常に新しい情報を発信するプロモーションスペースの設置や、人気アーティストとのコラボレーションなどにより、人が集まり話題となる場を作り出そうという取り組みです。リニューアルの主軸に公共空間のイメージを打ち出し、百貨店そのものを「人々の集う場所」として蘇らせることを目的としているのです。

「ものを売る場所」というイメージにとらわれず「そこでしか得られない経験や出会いを提供する場所」を目指す姿勢は、他の百貨店にとっても大きな指針となる可能性が高いでしょう。

ここまでパルコについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考�