リゾートトラストの企業研究

今回ご紹介するのは、会員制リゾートホテル「エクシブ」で有名なリゾートトラスト。

この記事を読んでいる方の中には、リゾートトラストへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、リゾートトラストの経営理念や同じリゾートホテル業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるリゾートホテル会社の中で、なぜリゾートトラストなのか？」という質問への対策を考えましょう。


リゾートトラストについて深く知るために、まずはリゾートトラストの経営理念を確認しましょう。そこからリゾートトラストが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

リゾートトラストの企業理念は、以下の通り。
『私たちリゾートトラストグループは　新天地開拓を企業精神として　「信頼と挑戦」「ハイセンス・ハイクオリティ」「エクセレント・ホスピタリティ」を追求し　お客様のしなやかな生き方に貢献します』
（リゾートトラストHP企業情報ページより引用）

ここから分かるポイントは、「チャレンジ精神」「顧客主義」「社会貢献」の3点。
リゾートトラストの社員として、顧客の満足と信頼を得るために、常に最高のサービスを提供できるよう努めること。さらに仕事の仲間と協力し合い、新たな価値を創造し続ける。その結果、企業の目標達成に貢献するとともに、豊かな社会の実現にも寄与していく。リゾートトラストは、このような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとして、どのような目標をどのようにたてたか
• 目標達成のために個人として、どのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した、失敗や挫折から学んだこと
• 以上の体験で得た事を、仕事でどのように活かすことができるか

次に、リゾートホテル業界におけるリゾートトラストと競合会社と比較してみましょう。
リゾートトラストの競合といえば、東急ハーヴェストクラブが挙げられます。
リゾートトラストと東急ハーヴェストクラブはどのように違うのでしょうか。

リゾートトラストは、日本におけるリゾート会員権ビジネスのパイオニイアで、業界シェアは72％と圧倒的な強さを誇っています。新規顧客の約9割が既存顧客からの紹介で会員になるとか。その会員数も年々増加し続け、現在は14万人を超えています。
その強みは、同社が安定した経営を維持しながら、顧客が別荘よりも手軽にリゾートホテルを所有できるという仕組みを作ったこと、「タイムシェアリングシステム」「エクスチェンジシステム」等、魅力ある独自の利用システムを取り入れたこと、さらに各施設も顧客が飽きないように趣向凝らしたり、行き届いたメンテナンスを心がけるなど、ソフトとハードの両面で徹底している顧客主義が、長年に渡り支持され続けている要因と言えるでしょう。

対する東急ハーヴェストクラブは、東急不動産グループに属する会員制リゾートホテルで、蓼科をはじめ、軽井沢、箱根、有馬温泉等、全国24か所のリゾートエリアに展開しており、総会員数は約2万人。
他の会員制リゾートと比較すると、施設のほとんどが東急不動産の開発した一大リゾートエリアにあり、ホテルだけでなく、直営のゴルフ場やスキー場などのアクティビティの利用がしやすく、大きな特徴となっています。ペットと一緒に宿泊できる施設も。

次にリゾートトラストと東急ハーヴェストクラブの財務状況を見てみましょう。
平成26年度における売上高は、リゾートトラストが連結1,168億2,400万円であるのに対し、東急ハーヴェストクラブが属する東急ホールディングスの運営事業は638億円と大きく下回っています。
一方で営業利益は、リゾートトラストが連結151億1,900万円のところ、東急ハーヴェストクラブ側は43億円と、やはりリゾートトラストの圧倒的な強さが伺えます。
リゾートトラストグループは、増税前の需要拡大の影響でメディカル会員権やホテル会員権の販売が好調に推移したことなどから、前年同期比で売上高10.9％増、営業利益25.4％増、経常利益28.9％増と、売上高、各利益とも過去最高を更新、増収増益になりました。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
業界首位のリゾートトラストによると、今後の成長戦略を図る上で、メディカル事業の重要性は一層増していく傾向にあると言います。
例えば同社は、最先端の高度検診システムを擁する会員制の検診施設で、世界でも珍しいPET検診実績を持っており、健康な時からメディカルチェックを行い、早期発見につなげているとか。さらに、最先端のがん治療が受けられる施設との提携や、高級介護付有料老人ホームも設けています。
また、メディカル事業に関連して、ハイエンド向けの施設であるシニアレジデンス等の運営を行うシニアライフ事業も開始。
同社はメディカル事業を展開する中で、多くの会員に高度な検診サービスを提供しているとともに、最先端の医療ネットワークも構築しているため、顧客の年齢に応じた様々なサービス提供が可能。加えて、ホテル事業でソフト面のノウハウを培っていることも大きな強みとなっているようです。 また、海外進出に関しては、中国も日本のような高齢化社会に向かっており、富裕層向け老人ホームのニーズは高く、大きなビジネスチャンスがあるようです。

ここまでリゾートトラストについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。