東京電力の企業研究

今回ご紹介するのは、首都圏への電力供給で有名な東京電力。

この記事を読んでいる方の中には、東京電力への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、東京電力の経営理念や同じ電力業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある電力会社の中で、なぜ東京電力なのか？」という質問への対策を考えましょう。


東京電力について深く知るために、まずは東京電力の経営理念を確認しましょう。そこから東京電力が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

東京電力の企業理念は、以下の通り。
『エネルギーの最適サービスを通じてゆたかで快適な環境の実現に貢献します』
（東京電力　会社情報ページより引用）

ここから分かるポイントは、「利便性」「心の豊かさ」「自然との調和」の3点。
お客さまに最適なサービスを提供し、便利で暮らしやすい世の中をつくる。物質的豊かさだけでなく、心の豊かさにも貢献する。自然と調和した持続可能な社会を目指す。こうしたことを東京電力では重視していると考えられます。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 社会の利便性向上のために、組織としてどんなことを意識するか
• 他者の精神的充足のために、個人としてどんなことを心がけるか
• 自然と調和する社会の実現のために、組織としてどんな取り組みをするか

次に、電力界における東京電力と競合会社と比較してみましょう。
東京電力の競合といえば、関西電力が挙げられます。
東京電力と関西電力はどのように違うのでしょうか。

まずは東京電力と関西電力の財務状況を見てみましょう。
東京電力の2016年4月から2017年3月末までの営業収入（売上高）は、68,024億円であるのに対し、関西電力の2015年4月から2016年3月末までの営業収入は、33,274億円です。一方で営業利益は、東京電力が3,165億円のところ、関西電力はマイナス717億円です。

つぎに事業内容を見てみましょう。
東京電力は首都圏を中心に電気を届けており、その販売電力量は日本全体の約3分の1にのぼります。信頼性の高い設備と高度な技術力により、年間の停電回数、時間ともに世界トップクラスの安定性を維持しています。また、低炭素社会の実現に向けて、発電時にCO2を排出しない原子力発電所の安全・安定運転や、火力発電の効率的な運用など様々な取り組みを行っています。

一方関西電力は、国内電気事業で培ってきた経営資源を海外で活用する取り組みに力を入れており、海外の発電事業への参画や海外の電力事業のコンサルティングなどを行っています。さらに、そこで得た技術・知見等を国内事業にフィードバックしています。また、従来とは異なる方法で資源を獲得し、燃料の安定調達を可能にするために、原子燃料や化石燃料（LNG等）への投資を拡大しています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
2016年4月に、国内の家庭向け電力供給が完全自由化されます。今までは、国が定める一般電気事業者が独占的に電力の供給を行ってきましたが、自由化により多数の新規事業者が参入できるようになります。つまり、消費者側は自由に電力を供給する会社を選べるようになるのです。

自由化によるもっとも分かりやすいメリットは、電力コストの最適化です。大手電力会社の独占状態が解消されて価格競争が生まれるため、消費者はメリットの高い事業者を選択して電力を購入することができるのです。大手電力会社には、消費者をできるだけ繋ぎ止めるための戦略が必要となるでしょう。

ここまで東京電力についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�