東和銀行の企業研究

今回ご紹介するのは、「靴底を減らす活動」「雨でも傘をさし続ける銀行」「謙虚さのDNAを忘れない銀行」をモットーとする群馬県の地方銀行、通称「東和」「東和銀」で有名な東和銀行。

この記事を読んでいる方の中には、東和銀行への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、東和銀行の経営理念や同じ金融業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある金融会社の中で、なぜ東和銀行なのか？」という質問への対策を考えましょう。


東和銀行について深く知るために、まずは東和銀行の経営理念を確認しましょう。そこから東和銀行が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

東和銀行の企業理念は、以下の通り。
『役に立つ銀行
お客様のニーズを的確に捉え、金融機関の持つ全機能を十分発揮し、金融サービスやお客様の役に立つ情報を提供するとともに、地域の経済発展と文化の向上に貢献し、役に立つ銀行となるよう努力しています。

信頼される銀行
正しい事務処理と、人と人との ｢和｣ を基本にした、誠実・親切・迅速な対応により、地域の皆様との密着に努めるとともに経営内容の一層の充実を図り、真に信頼される銀行を目指しています。

発展する銀行
複雑・多様化する金融環境と、金融の自由化・国際化の進展に前向きに対応し、いかなる環境変化にも耐え得る企業体質を構築することが必要です。即ち、積極健全経営を強力に展開し、常に地域社会やお客様とともに発展する銀行になるよう励んでいます。』
（東和銀行レポート平成26年9月期中間ディスクロージャー誌より引用）

ここから分かるポイントは、「顧客主義」「真心」「地域貢献」の3点。
東和銀行の行員として、顧客に役立つ金融商品やサービス、情報を提供できるよう、常に誠意と向上心を持って仕事に努めること。その結果、顧客からの信頼を得て、地域活性化の促進に貢献するとともに、地域社会と一緒に発展していく東和銀行の創造にも寄与する。
東和銀行はこのような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標を、どのようにたてたか
• 目標達成のために個人として、どのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した失敗や挫折から学んだこと
• 以上の体験から学んだことを、仕事の上でどのように活かしたいか

次に、金融業界における東和銀行と競合会社と比較してみましょう。
東和銀行の競合といえば、群馬銀行が挙げられます。
東和銀行と群馬銀行はどのように違うのでしょうか。

東和銀行は群馬・埼玉・東京・栃木に94店舗を展開する地方銀行。営業基盤の群馬県・埼玉県は、東京都に隣接する地理的条件から、首都を取り巻く経済圏として発展が見込まれています。
群馬県の産業は製造業が活発で、輸送機器、食料品、業務用機器、化学の4業種が製造品出荷額の約59％を占めており、埼玉県は工業の分野で、輸送用機械、化学、食料品の3業種が1兆円を超す出荷額で全国有数の内陸工業県。
さらに同行の営業地域は、関越・上信越・東北・北関東自動車道・圏央道などの高速自動車道路網と、上越・長野・東北新幹線の高速鉄道網が整備された地域であり、首都圏と各地方を結ぶ経済・産業の要所として発展を遂げています。

東和銀行と同じく、群馬県に本拠を構える地方銀行の群馬銀行。群馬県はもちろん、隣接する埼玉・栃木両県でも主要な営業基盤として成長してきました。近年は東京・神奈川・千葉の首都圏エリアにも営業基盤を拡大しており、成長性と健全性を兼ね備えた地方銀行として、国内外の格付機関からも高い評価を得ています。

次に東和銀行と群馬銀行の財務状況を見てみましょう。
平成26年度3月期における経常収益は、東和銀行が393億3,200万円であるのに対し、群馬銀行は1,086億4,400万円と大きく上回っています。群馬銀行は、資金運用収益が貸出金利息の減少等で減益したものの、株式等売却益等その他経常収益が増加したことから増益に。
一方で業務純益は、東和銀行が113億7,000万円のところ、群馬銀行は368億1,200万円という結果になっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
第二地銀も含めて100行以上あるとされる地方銀行は、国内業務が大部分を占めています。高齢化、人口減少が続く地方経済は、アベノミクスの恩恵が遅れているのが実情。地元の資金需要が活発になる時期の到来にはまだ時間がかかると見られており、「生き残りのためには再編しかない」と、多くの地銀経営陣は考えているようです。
平成26年には東京都民銀行と八千代銀行が経営統合し東京TYFGが発足。東日本銀行と横浜銀行も統合が決定、肥後銀行と鹿児島銀行については統合を検討しているとか。さらに茨城県の筑波銀行、栃木銀行、群馬県の東和銀行の間で包括連携協定が結ばれました。このように、今後も、地銀再編の動きが加速するのは確実と言えるでしょう。
さらに、地銀再編の動きの追い風になると見られているのが、ゆうちょ銀行の上場。地域に密着した郵便局が積極的に攻勢に出てくることは必至でしょう。

ここまで東和銀行についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�