チッソの企業研究

今回ご紹介するのは、液晶、電子材料・合成樹脂で有名なチッソ。

この記事を読んでいる方の中には、チッソへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、チッソの経営理念や同じ化学業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある化学会社の中で、なぜチッソなのか？」という質問への対策を考えましょう。


チッソについて深く知るために、まずはチッソの経営理念を確認しましょう。そこからチッソが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

チッソの企業理念は、以下の通り。
『優れた技術で社会の進歩に貢献する先端化学企業』
（企業HPより引用）

ここから分かるポイントは、「進歩」「貢献」の2点。
チッソでは事業の譲渡を行っていますが、自社の技術を使って社会に貢献することの出来る企業を目指しています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の2点です。

• 「今までに目標に向けて取り組んだこと」
• 「今までに貢献したこと」

次に、化学業界におけるチッソと競合会社と比較してみましょう。
チッソの競合といえば、住友ベークライトが挙げられます。
チッソと住友ベークライトはどのように違うのでしょうか。

チッソは1906年に化学製品の製造・販売を行う企業として誕生し、様々な製品を世に送り出してきましたが、2011年に「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法」に基づく形で、全事業をJNC株式会社に移管しました。
現在では、JNCにて液晶や周辺材料の生産や電子部品などを取り扱う機能材料分野、エネルギー・環境分野に取り組みとして排水処理システムの事業や水力、太陽光発電を事業として展開しています。

一方住友ベークライトでは、自動車や車両などの部品、半導体や電気回路、土木建築などに利用するプレート製品を主に生産しています。特にプレートは様々な場面で利用されており、農業設備や店舗の装飾用のディスプレイ、サインなどでも利用されていることから、住友ベークライトの代表的な製品と言えます。

次に財務状況について比べると、チッソでは2,288億円（平成26年度）で、住友ベークライトでは2,060億円（平成26年度）であることから、売上高ではチッソが上回る結果となっています。
チッソではJNCでの収益を通じて、水俣病の認定患者の方や被害に遭われた方々の補償や福祉に力をいれていることから、企業としても様々な事業展開によって収益繋がる努力をしています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年では、少し右肩上がりの推移を見せている化学業界ですが、数年前の原油の高騰時には業界全体が規模を縮小してしまうなどの動きがありました。つまり原油などの価格によって左右される部分もある化学業界で、企業の買収やアジアへの進出が活発化している傾向にあります。また、近年の一番のニュースはガソリンの価格の大幅な値下げでも話題になった原油価格の暴落で、原料の高騰などの局面で化学業界がどのように動いていくのかが、今後の注目する点と言えます。

ここまでチッソについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考�