コーエーテクモホールディングスの企業研究

今回ご紹介するのは、ゲームソフト中堅のコーエーとテクモが09年経営統合をしてできた会社で、オンラインゲームを含め海外展開強化をしていることで有名なコーエーテクモホールディングス。

この記事を読んでいる方の中には、コーエーテクモホールディングスへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、コーエーテクモホールディングスの経営理念や同じゲーム業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるゲーム会社の中で、なぜコーエーテクモホールディングスなのか？」という質問への対策を考えましょう。


コーエーテクモホールディングスについて深く知るために、まずはコーエーテクモホールディングスの経営理念を確認しましょう。そこからコーエーテクモホールディングスが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

コーエーテクモホールディングスの企業理念は、以下の通り。
～創造と貢献～新しい価値を創造して、社会に貢献する
（コーエーテクモホールディングスホームページより引用）

ここから分かるポイントは、最高のコンテンツの創発。成長と収益性の実現により社会に還元。の2点。
つまり、素晴らしいコンテンツを通じて、お客様に最高の感動を提供し、経営基盤を安定化させ、更なる発展を目指すということです。
なお、コーエーテクモホールディングスは、業績と福祉の向上により、活力に満ちた魅力ある企業となって社員の福祉の向上を図ること、並びに社会にとって役に立つ新しさの実現にチャレンジし続けることを経営の基本方針に加えています。
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ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 常に前向き
• 創造に挑戦
• チームワーク
• 斬新な発想力とその具体化

次に、ゲーム業界におけるコーエーテクモホールディングスと競合会社と比較してみましょう。
コーエーテクモホールディングスの競合といえば、エニックスとスクウェアが合併し、タイトーも傘下に入れ、「ドラクエ」「FF」を軸にコンテンツを多面展開している、スクウェア・エニックス・ホールディングスが挙げられます。
コーエーテクモホールディングスとスクウェア・エニックス・ホールディングスはどのように違うのでしょうか。

スクウェア・エニックス・ホールディングスの売上高は22億5,500万円でコーエーテクモホールディングスより41億3,300万円低く、同時に営業利益も9億2,600万円と48億1,100万円のコーエーテクモホールディングスと比べると38.85億円低くなっています。スクウェア・エニックス・ホールディングスの営業利益率は41％、コーエーテクモホールディングスのそれは75％と、34％もスクウェア・エニックス・ホールディングスが低くなっています。
しかし、スクウェア・エニックス・ホールディングスのPBR（Price Book-Value Ratio株価純資産倍率）は2倍前後、PER（Price Earnings Ratio株価収益率）は20－25倍の水準にありますが、コーエーテクモホールディングスはPBR1倍台半ば、PERは18倍台となっています。株価の観点から考えると、コーエーテクモホールディングスはかなり割安感があります。

スクウェア・エニックス・ホールディングスの平均年収は1,351万円と高く、コーエーテクモホールディングスの約2倍近くなっています。
「新しい価値を創造して、社会に貢献する」をスローガンに、活力に満ちた魅力ある企業となって社員の福祉の向上を図ることに努めていくと謳っているコーエーテクモホールディングス。この会社で売上向上に貢献し、スクウェア・エニックス・ホールディングスに迫る平均給与の獲得に、あなたの力を発揮するのも楽しい選択かもしれませんね。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
ゲーム業界の平成25-26年の業界規模（主要対象企業26社の売上高計）は2兆9,800億円となっています。平成19年から20年は増加傾向、21年から23年にかけて減少し、24年にようやく下げ止まりました。平成25年には再び増加に転じて、ほぼ21年と同様の売上高になっています。

近年のゲーム業界は家庭向けゲーム機市場とスマホ向けゲーム市場の二つに大別されます。
家庭向けゲーム機市場を牽引してきた任天堂は平成16年に発売された携帯型ゲーム機『ニンテンドーDS』が爆発的なヒットを記録。さらに、平成18年には体感型ゲーム『Wii』を発売して、こちらも記録的なヒットとなりましたが、平成23年ごろからスマートフォン(スマホ)が本格的に普及。スマホ向けゲーム市場が拡大する中、任天堂はその大きな波に乗ることはできず、不振が続き、5期連続の減収、大幅な最終赤字を計上しています。

一方で、近年ではスマートフォンを利用したスマホ向けゲームが急成長、アプリをダウンロードさえすれば遊べる手軽さもあり、若年層を中心に利用者は拡大しています。
スマホ向けゲームは今後ゲーム市場の7割のシェアを占めるとの試算もありますが、ゲーム業界は流行の変化が早いので、普及するときは爆発的に普及しても、飽きられるのも早く業績も急拡大し急降下する傾向があります。

それに加えて、スマホ向けゲームは参入企業も多く、厳しい競争環境となっています。そこで、企業はユーザーを飽きさせない工夫をするとともに、他の業界以上に新たなサービスや付加価値を継続的に投入する必要に迫られ、ある面厳しい環境に置かれていると言えるでしょう。

ここまでコーエーテクモホールディングスについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行って�