【企業研究】ナノキャリア株式会社の会社概要・競合他社・年収・選考情報まとめ

今回ご紹介するのは、日本発の最先端ナノテクノロジーを用い、既存の抗がん剤をポリマーで包み患部まで運ぶ DDS（ドラッグ・デリバリー・システム）技術を持つ創薬ベンチャーで有名なナノキャリア。

この記事を読んでいる方の中には、ナノキャリアへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ナノキャリアの経営理念や同じバイオベンチャー業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるバイオベンチャー会社の中で、なぜナノキャリアなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ナノキャリアについて深く知るために、まずはナノキャリアの経営理念を確認しましょう。そこからナノキャリアが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ナノキャリアの企業理念は、以下の通り。
『Mission:私たちナノキャリアはナノテクノロジーを用いて新しい医薬品を創出し、人々の健康とQOLの向上に貢献します。
Vision:私たちナノキャリアはがん領域のイノベーションファーマーとして、世の中に必要とされる「ファーストワン」を目指します。』
（ナノキャリアHPトップメッセージより引用）

ここから分かるポイントは、「好奇心」「チャレンジ精神」「社会貢献」の3点。
ナノキャリアの社員として、医薬品開発に長い年月をかけたとしても、挑戦と創造を繰り返す忍耐力を持つこと。そして、日本初のオリジナル技術で世界にもチャレンジしていく。そのためにチームワークを大切に、仕事仲間へは思いやりと尊敬の心を持って接していく。その結果、多くの人々の健康や生活向上に貢献する新薬開発を行い、会社の発展へとつなげていく。ナノキャリアはこのような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標を、どのようにたてたか
• 目標達成のために個人として、どのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した失敗や挫折から、どのようなことを学んだか
• 上記のような体験から学んだことを、仕事の上でどのように活かしたいか

次に、バイオベンチャー業界におけるナノキャリアと競合会社と比較してみましょう。
ナノキャリアの競合といえば、カイオム・バイオサイエンスが挙げられます。
ナノキャリアとカイオム・バイオサイエンスはどのように違うのでしょうか。

片岡一則教授（東京大学）、岡野光夫教授（東京女子医科大学）らが発明したミセル化ナノ粒子技術の医薬品開発目的に設立されたナノキャリアは、日本発の最先端ナノテクノロジーを用いたオリジナルのドラッグデリバリー技術を持つ創薬ベンチャー。医工連携を基に画期的な新薬の開発に挑戦しています。

対するカイオム・バイオサイエンスは、マザーズ上場の理化学研修所発の創薬基盤技術ベンチャー。中外製薬・GSKなどのパートナー企業や東京大学・国立がん研究センターなどの共同研究パートナーと共に創薬を行っています。
副作用がわずかとされる抗体医薬品を、ニワトリ細胞によって抗体製造する技術ADLibシステムのプロトタイプを現在開発中。

次にナノキャリアとカイオム・バイオサイエンスの財務状況を見てみましょう。
平成27年3月期における売上高は、ナノキャリアが6億7,580万1,000円であるのに対し、カイオム・バイオサイエンスは4億3496万2,000円と多少下回っています。
研究主体で利益を出すのが難しく、赤字決算が続いているバイオベンチャー。ナノキャリアの営業損失は11億822万7,000円のところ、カイオム・バイオサイエンスは7億881万5,000円と両社ともに厳しい財務状況となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
世界中における医薬品産業は約86兆円の巨大市場と見られており、今後も引き続き年3～6パーセントの成長が期待されています。
現在の新薬市場は、有機合成を使用する低分子医薬品からバイオ技術を活用したバイオ医薬品へと移行しており、大学やバイオベンチャー下で多く研究・開発される傾向に。これらの分野における日本の研究開発状況は世界でもトップレベルにあるものの、事業化に関しては大きく欧米に後れをとっているのが現状です。
新薬開発を行う創薬ベンチャーに向けた研究開発基盤などへの投資に偏りがちな行政支援を、各種専門人材を充実させるソフト面へと方向転換させていき、創薬プロセスのグローバル化促進などに比重を置いてくことが求められています。

ここまでナノキャリアについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。