モーニングスターの企業研究

今回ご紹介するのは、投信商品評価で有名なモーニングスター。

この記事を読んでいる方の中には、モーニングスターへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、モーニングスター（SBIグループ）の経営理念や同じネットメディア業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるネットメディア会社の中で、なぜモーニングスターなのか？」という質問への対策を考えましょう。


モーニングスターについて深く知るために、まずはモーニングスター（SBIグループ）の経営理念を確認しましょう。そこからモーニングスターが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

モーニングスター（SBIグループ）の企業理念は、以下の通り。
『正しい倫理的価値観を持つ。
金融イノベーターたれ。
新産業クリエーターを目指す。
セルフエボリューションの継続。
社会的責任を全うする。』
（SBIグループ　経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「倫理」「変革」「創造」「自己進化」「社会貢献」の5点。
社会正義に照らして正しいかどうかを判断基準として事業を行う。インターネットを有効に利用し、より顧客の便益を向上させる金融サービスを開発することで、金融のあり方に変革を与える存在となる。21世紀の中核的産業の創造および育成を担うリーディング・カンパニーを目指す。経済環境の変化に柔軟に対応できるよう、「創意工夫」と「自己改革」を軸に自己進化していく企業であり続ける。社会の一構成要素としての社会性を認識し、さまざまな立場のステークホルダー（利害関係者）の期待に応えながら、社会の維持・発展に貢献していく。こうしたことをモーニングスターでは重視していると考えられます。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の5点です。

• 正しい倫理的価値観を保つために、どんなことを心がけるか
• より良い金融サービス開発のために、どんなことに着目するべきか
• 業界をリードしていく企業になるために、どんな取り組みをするか
• 環境変化に合わせて自ら進化していくために、どんなことを意識するか
• ネットメディア業界の社会的責任とはどんなものか

次に、ネットメディア業界におけるモーニングスターと競合会社と比較してみましょう。
モーニングスターの競合といえば、フィスコが挙げられます。
モーニングスターとフィスコはどのように違うのでしょうか。

まずはモーニングスターフィスコの財務状況を見てみましょう。
モーニングスターの2014年4月から2015年3月末までの営業収入（売上高）が4,190百万円であるのに対し、フィスコの2014年1月から2014年12月末までの営業収入は8,430百万円です。一方で営業利益は、モーニングスターが1,148百万円のところ、フィスコは323百万円です。

つぎに事業内容を見てみましょう。
モーニングスターは、金融商品・ウェブサイトの評価・情報提供およびコンサルティングを行う企業であり、SBIグループの一員です。国内屈指の金融情報サイト「モーニングスターウェブサイト」とスマートフォンアプリ「株・投信情報」を運営する他、証券専門新聞として国内最大の発行部数を誇る日刊「株式新聞」、日本最大級のアカウントアグリゲーションサービス「マネールック」なども手がけており、情報量とその内容において業界トップクラスです。

一方フィスコも、投資支援サービスを提供するプロフェッショナル集団であり、金融・投資市場に係る調査・分析・予測を行った結果を情報やアドバイスとして提供しています。マーケットリサーチ、個人投資家向け情報・ツールの他、「フィナンシャルカレッジ」という教育講座や、「IR実務支援サービス」なども手がけています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年、新聞のような紙メディアが部数を落とし、ネットメディアの普及がより進んでいます。しかし、取材力やネットワークといった点では、紙メディアはまだまだネットメディアに勝っていると言えるでしょう。インターネットがメジャーな存在になってからある程度時間が経った今日でも、紙の新聞はいまだに読み続けられています。特に地方では、その地域の細かい情報が多く掲載されている地方紙がシェア5割以上を占める地域もあり、地域社会の人たちを引きつけているのです。

ただ、欧米では優秀な記者・編集者が紙メディアからネットメディアに転身する動きが盛んであり、日本でもその流れは進みつつあります。ネットメディアが、取材力やネットワークといった面で力をつければ、今後紙メディアに完全取って代わることも可能でしょう。

ここまでモーニングスターについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。