インクロムの企業研究

今回ご紹介するのは、国内最大規模の治験数を誇ることで有名なインクロム。

この記事を読んでいる方の中には、インクロムへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、インクロムの経営理念や同じCRO業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるCRO会社の中で、なぜインクロムなのか？」という質問への対策を考えましょう。


インクロムについて深く知るために、まずはインクロムの経営理念を確認しましょう。そこからインクロムが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

インクロムの企業理念は、以下の通り。
『創造し、積み重ね、反省し、進歩する』
（インクロムグループ「採用情報」より引用）

ここから分かるポイントは、「治験への理解」「進歩」の2点。
インクロムは設立以来、「治験の認知度を高めること」「治験に対する正しい理解を得ること」に努め、治験に参加しやすい環境作りを目指してきました。今後も実績を積むことで企業理念を実現し、業界の未来を拓くことを使命と考えています。求める人物像は、自主的に考え行動し、柔軟性と協調性を備えた人。倫理的思考と科学的取組みの双方を捉えられる柔軟性にて、できることを自ら考え仲間とともに課題解決に取組める人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 過去の経験から得た課題解決能力・柔軟性について
• チームの中での役割、貢献度、リーダーの経験について
• 目標達成のため自主的に継続して行っている取組みについて
• 困難や挫折の経験とその克服方法について

次に、CRO業界におけるインクロムと競合会社と比較してみましょう。
インクロムの競合といえば、エスアールディが挙げられます。
インクロムとエスアールディはどのように違うのでしょうか。

インクロムは、医薬品開発業務受託機関（CRO）であるインクロムCROとともにインクロムグループを形成する治験施設支援機関（SMO）。治験実施設である医療法人平心会をサポートし、治験業務支援を行っています。その内容は、治験担当スタッフの医療機関への派遣、登録制ボランティア募集、治験参加者ケアのための窓口設置など。約60,000名のボランティアパネル管理による迅速なリクルートを実現し、定期的な登録説明会によりボランティアの質を確保しています。これまでに関わった試験数は国内およそ1,700であり、強みはこの業界随一の治験数からくる経験。新聞やラジオ、Web等による広告・啓発活動も積極的に行っています。

対してエスアールディは、インクロムで言うところのインクロムCROであり、医薬品・医療機器・後発医薬品の臨床開発を支援する医薬品開発業務受託機関（CRO）。モニタリングや品質管理、データマネジメントや統計解析、治験薬の保管・管理に加え、医薬品・医療機器の薬事業務支援やコンサルティングを行っています。グループにSMO事業を担う医療システム研究所を有し、強みは一流の専門家集団による高品質なサービスの提供。平成元年の設立より幅広い情報網や機動性、数多くの実績を駆使することで、あらゆる分野で一定のクオリティを確保しています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
1970年代から欧米で始まったCROは、日本では1997年に法的に認められる存在となりました。近年ではその存在感は増す一方であり、医薬品業界の競争が激化する中にあって欠かせない存在。国内におよそ30社あるCROの専門性の高さと効率の良い開発プロセスをもって、医薬品業界の競争に貢献しています。この流れに伴いCRO業界自体も競争を活発化させており、今後は再編が進む見込み。加えて、外資系メーカーとの協業増加によりグローバル化が必至とされ、世界各地にて同時臨床試験を行う国際共同治験への取組みも重要視されることになるでしょう。

ここまでインクロムについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 �