九州旅客鉄道（JR九州）の企業研究

今回ご紹介するのは、ななつ星in九州で有名な九州旅客鉄道。

この記事を読んでいる方の中には、九州旅客鉄道への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、九州旅客鉄道の倫理行動憲章や同じ鉄道業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある鉄道会社の中で、なぜ九州旅客鉄道なのか？」という質問への対策を考えましょう。


九州旅客鉄道について深く知るために、まずは九州旅客鉄道の倫理行動憲章を確認しましょう。そこから九州旅客鉄道が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

九州旅客鉄道の倫理行動憲章は、以下の通り。
『法令および社会規範の遵守、安全と安心の提供、明朗な企業風土づくり、公正な事業の運営、広報活動の推進、地球環境問題への取り組み、地域社会への貢献』
（九州旅客鉄道　JR九州グループ倫理行動憲章ページより引用）

ここから分かるポイントは、「安全・安心の提供」「明朗な企業風土」「公正な事業」「地域貢献」の4点。
安全性を追求し、お客さまが安心して利用できる商品・サービスを提供する。社員一人ひとりがお互いを尊重し、信頼し合える職場環境をつくる。誠実かつ公正で透明性のある事業活動を行なう。地球環境への配慮を忘れずに、地域の発展に貢献していく。こうしたことを九州旅客鉄道では重視していると考えられます。

ですから、倫理行動憲章に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 安全で安心な商品・サービスの提供ため、どんなことを心がけるか
• 他者と深い信頼関係を築くために、どんな努力をするか
• お客さま・株主・取引先から信頼を得られる公正な事業とは、どのようなものだと思うか
• 九州の発展のために、組織としてどんな取り組みをするか

次に、鉄道業界における九州旅客鉄道と競合会社と比較してみましょう。
九州旅客鉄道の競合といえば、四国旅客鉄道が挙げられます。
九州旅客鉄道と四国旅客鉄道はどのように違うのでしょうか。

まずは九州旅客鉄道と四国旅客鉄道の財務状況を見てみましょう。
2013年4月から2014年3月末までの営業収入（売上高）は、九州旅客鉄道が3,548億円であるのに対し、四国旅客鉄道は279億円です。

つぎに事業内容を見てみましょう。
九州旅客鉄道が手がける事業は、メインの鉄道のほか、駅ビルの開発と運営、マンション分譲、流通・外食事業、ホテル経営など多岐に渡っています。さらに農業や海外事業などにも積極的に挑戦しています。JR九州で有名なものと言えば、やはり「D&S列車」であり、個性的な趣向が世界的にも非常に高く評価され、いくつものデザイン賞を受賞しています。

一方、四国旅客鉄道も、鉄道事業以外にホテル事業、バス事業、不動産事業、物販事業、さぬきうどんの製造・販売などを手がけており、四国想いの「総合サービス企業」として成長を続けています。また、観光列車の「伊予灘ものがたり」や「鉄道ホビートレイン」などが有名で、これらに乗ることを目的とした観光誘発や鉄道の魅力向上に取り組んでいます。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年の鉄道業界の最大トピックは、北陸新幹線・長野ー金沢間の開業でしょう。北陸新幹線の延伸開業は、まさに4年ぶりの新規開業路線なのです。

北陸新幹線により、東京ー金沢間は最短で2時間28分で結ばれるため、金沢や富山など北陸の沿線各都市は首都圏からの集客増を期待しています。また、すでに首都圏からの観光客でにぎわっている軽井沢は、北陸新幹線の開業により北陸エリアだけでなく関西からの観光客増加にも期待しています。なお、観光客だけでなく人口増加を期待している地域もあります。長野新幹線の開業後に佐久平駅を擁する佐久市の人口が大きく増加した点に着目し、上越妙高駅を擁する上越市も新幹線効果による地域発展を目指しているのです。新幹線の新規開業は、沿線駅の大きな発展の鍵を握っていると言えるでしょう。

ここまで九州旅客鉄道についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。