河村電器産業の企業研究

今回ご紹介するのは、「配電」「制御」「通信」など様々な分野で現代社会を支える電気機器メーカーとして創業96年の歴史を誇り、全国トップクラスのシェア率、自家用変電設備キュービクルで有名な河村電器産業。

この記事を読んでいる方の中には、河村電器産業への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、河村電器産業の経営理念や同じ電気機器業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある電気機器会社の中で、なぜ河村電器産業なのか？」という質問への対策を考えましょう。


河村電器産業について深く知るために、まずは河村電器産業の経営理念を確認しましょう。そこから河村電器産業が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

河村電器産業の企業理念は、以下の通り。
『心の構え　基本の5つ
1　我々は個人の自発性を尊び、意志あるオーバーランを許容します。
２　我々はオープンなコミュニケーションを尊び、暗黙の了解に価値を認めません。
３　我々は本来の目的を尊び、柔軟に手段の変更を行います。
４　我々は顧客の視点を尊び、品質・納期・価格の適性バランスを自ら追求します。
５　我々はメーカーとしての責務を尊び、安全性と品質を全てに優先させます。』
（河村電器産業　会社情報　理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「革新性」「品質重視」「社会貢献」の3点。
河村電器産業の社員として常に向上心を持ち、新たな技術を使った高品質商品の創造に努めていく。仕事の仲間同志認め合い、共に切磋琢磨しながら、会社の目標達成にチャレンジし続ける。その結果、顧客からの信頼を得るとともに会社の発展にも貢献する。さらに会社の発展が社会貢献へも寄与することとなる。 河村電器産業はこのような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標をどのようにたてたか
• 目標達成のために個人としてどのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した失敗や挫折から学んだこと
• 以上の体験から学んだことを、仕事の上でどのように活かしたいか

次に、電気機器業界における河村電器産業と競合会社と比較してみましょう。
河村電器産業の競合といえば、日東工業が挙げられます。
河村電器産業と日東工業はどのように違うのでしょうか。

電気の「安全・安心」を「より効率的」にするために測定・監視・制御を加えた事業領域の拡大を図る河村電器産業。太陽光発電などの創エネルギー、HEMS、 BEMS、 MEMSなどのEMASエネルギーマネジメントシステム、そして将来的な直流電路システムなどに注力するとともに、情報通信技術など新たな分野にも挑戦しています。
さらに中国、東南アジアなど、これからの成長が期待される市場において、事業ノウハウ・技術で貢献する事業展開を行うなど、同社らしいグローバル戦略に取り組んでいます。
対する日東工業は、分電盤・高圧受電設備などにおける業界のリーディングカンパニーとして、トップクラスのシェアを誇っています。品質及び物流の優位性が同社の強み。
また、データセンターや移動通信向基地局で使われる専用キャビネット分野でも成長を続けており、新分野である電気自動車向け充電スタンドの製造・開発やエネルギーマネジメントシステム、セキュリティ関連など幅広い分野にチャレンジしています。

そんな両社の平成27年3月実績売上高は、河村電器産業が598億3,893万円であるのに対し、日東工業は1,098億3,700万円とほぼ倍の結果に。同社は売上高増収に加えて、営業利益、経常利益、当期純利益ともに増益となり、過去最高の業績を記録しています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
機械受注などの景気先行指標は緩やかながらも回復傾向にあり、企業の設備投資なども増えてきているようです。
一方で、新設住宅着工戸数や民間非居住建築物棟数が前年割れとなったり、一部の電力会社による太陽光発電設備の接続保留で設備導入が鈍化するなど、景気の先行きに予断を許さない状況に。

ここまで河村電器産業についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。